専門基礎Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 専門基礎Ⅱ
科目番号 0089 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 参考書:「情報概論」:山川修、ほか3名、情報リテラシー第3版、森北出版 ,松尾哲夫、ほか4名、わかりやすい機械工学第3版、森北出版,「機械実習」:嵯峨常生著、機械実習 上・中・下、実教出版
担当教員 芳賀 正和,五味 伸之,加藤 寛敬

到達目標

「情報概論」:情報倫理を把握し、コンピュータを利用したデータ処理および文書作成ができること。
「機械実習」:工作機械の基礎的な取扱い法、安全な操作法を習得すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
専門基礎IIにおける基礎知識を充分に習得し,様々な問題を解決するために応用できる.専門基礎IIにおける基礎知識を充分に習得・理解し,演習問題を解くことができる.専門基礎IIにおける基礎知識が習得できていない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期は「情報概論」,後期に「機械実習」を行なう。
「情報概論」:情報社会における情報の収集法と活用法ならびに倫理とセキュリティを学び、コンピュータのしくみを把握した上で、データ処理と文書作成の基本操作を身に付けることを目的とする。
「機械実習」:機械工学科1~3年で行う機械工作実習の中で導入部分に該当し、安全に工作機械を使用し、有用な機械を製作するために必要な加工技術の基本的な知識を身に付けることを目的とする。そのために、各種工具、測定器、工作機械の取り扱い、操作法など、初歩的な機械実習を行う。
授業の進め方・方法:
「情報概論」:ガイダンスの後、情報社会の実情を紹介し、インターネットの歴史や情報倫理、情報処理について学習する。また、コンピュータを構成するハードとソフトを学習する。後半は、自由落下の実験により実験データの収集について学習する。さらにパソコンを使った演習により、Excel、Word を利用したデータ処理法と文書作成法を学習する。
「機械実習」:ガイダンス、安全教育(1週目)、計測実習(2週目)の後、3週目から1クラスを6班に分けて、旋盤、機械、溶接、鋳造、分解組立、仕上げの6テーマについて、1テーマ2週ずつのローテーションで実習を行う。
シラバスの説明時には実習全体の安全教育を行うが、各テーマ実習の最初にも必要に応じて実習上の安全に関する基礎的な知識や技術を都度説明する。
注意点:
学習・教育目標:本科(準学士課程):RB2(◎)
関連科目:「情報概論」:C言語基礎、C言語応用、機械計算力学;「機械実習」:機械工作実習Ⅰ・Ⅱ、機械工作法Ⅰ・Ⅱ、機械製図

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要、情報社会
ガイダンス、シラバスの説明、情報社会への動き
情報社会が理解できる
2週 情報社会
情報社会が抱える問題、情報社会の見方
情報社会が抱える問題、情報社会の見方が理解できる
3週 インターネット
インターネットの歴史・サービス・しくみ
インターネットの歴史・サービス・しくみが理解できる
4週 ネットワークリテラシー
情報社会の倫理、ネチケット、著作権、情報セキュリティ、情報アクセシビリティ
情報社会の倫理、ネチケット、著作権、情報セキュリティ、情報アクセシビリティが理解できる
5週 情報センター演習室の利用法
情報処理センターの利用,パソコンの基本操作,ファイルの利用
情報処理センターのパソコンの基本操作が理解できる
6週 メディアリテラシー
メディアリテラシーとクリティカル思考、基本的な視点、様々なアプローチ、インターネット時代のメディアリテラシー
メディアリテラシーとクリティカル思考、基本的な視点、様々なアプローチ、インターネット時代のメディアリテラシーが理解できる
7週 パソコンのしくみ
コンピュータの基本構成、パソコンを構成する部品、コンピュータの動作
コンピュータの基本構成、パソコンを構成する部品、コンピュータの動作が理解できる
8週 情報とコンピュータ
2進数、論理演算
2進数の演算、論理演算ができる
2ndQ
9週 機械と情報処理
機械の設計製作の過程,最近の機械の設計製作,CAD,CAM,CAE,ITの進展による製造業の変化
機械の設計製作の過程,最近の機械の設計製作,CAD,CAM,CAE,ITの進展による製造業の変化が理解できる
10週 自由落下運動
自由落下の実験とデータの収集
自由落下の実験とデータの収集ができる
11週 グラフの作成
Excel によるデータ入力と表計算
Excel によるデータ入力と表計算ができる
12週 グラフの作成
Excel によるデータ入力と表計算、データの可視化
Excel によるデータ入力と表計算、データの可視化ができる
13週 文書処理
Word の使い方,図形描画,数式,グラフを含む報告書の作成方法
Word の操作,図形描画,数式作成,グラフを含む報告書の作成ができる
14週 文書処理
Word による報告書の作成
Word による報告書の作成ができる
15週 プレゼンソフト
PowerPoint の使い方
PowerPoint の操作ができる
16週
後期
3rdQ
1週 機械実習ガイダンス、安全教育、実習の心構え 機械実習の安全や心構えについて理解できる
2週 ノギスの使い方、ノギスによる計測 ノギスによる計測ができる
3週 実習1 旋盤(1)
旋盤の取扱い(1)
旋盤の取扱いの基本作業が理解できる
4週 実習1 旋盤(2)
旋盤の取扱い(2)
旋盤の取扱いの基本ができる(2)
5週 実習2 機械(1)
立てフライス盤
立てフライス盤の基本作業が理解できる
6週 実習2 機械(2)
ボール盤
ボール盤の基本作業が理解できる
7週 実習3 鋳造(1)
鋳造概要、砂型の基礎
鋳造概要、砂型の基礎知識を理解できる
8週 実習3 鋳造(2)
溶解、鋳込み
溶解、鋳込みの基本作業が理解できる
4thQ
9週 中間まとめ
安全、工作機械についての講義
工作機械の安全について理解できる
10週 実習4 溶接(1)
アーク溶接(1)
アーク溶接の基本作業が理解できる
11週 実習4 溶接(2)
アーク溶接(2)
アーク溶接の基本作業ができる
12週 実習5 分解組立(1)
工具使用法
工具使用法を理解できる
13週 実習5 分解組立(2)
自転車分解
自転車分解作業ができる
14週 実習6 仕上げ(1)
ハツリ作業
ハツリ作業ができる
15週 実習6 仕上げ(2)
ヤスリ作業
ヤスリ作業の基本ができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。2
インターネットの仕組みを理解し、実践的に使用できる。2
情報セキュリティの必要性、様々な脅威の実態とその対策について理解できる。2
個人情報とプライバシー保護の考え方について理解し、正しく実践できる。2
インターネットを用いた犯罪例などを知り、それに対する正しい対処法を実践できる。2
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。1後7
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。1後3
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。1後4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。1後5
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。1後6
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2後1
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。2後1
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。2
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3後2
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。2後14
やすりを用いて平面仕上げができる。2後15
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。1後10,後11
アーク溶接の基本作業ができる。1後10,後11
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。1後3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。1後3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。1後5
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。1後5
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。1後6
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。2
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。1

評価割合

課題(前期)態度(後期)作品(後期)合計
総合評価割合504010100
基礎的能力0000
専門的能力504010100
分野横断的能力0000