概要:
前期に「力学入門」、後期は「ものづくり科学」を行なう。
「力学入門」:機械工学における「材料力学」、「工業力学」、「流れ学」、「熱力学」などの力学系科目の学習に向けて、力学に関する基礎的な力を身に付けることを目的とする。
「ものづくり科学」:課題とする実験テーマを自ら選択し、実験の実施ならびに調査・探求の方法を考え、実施する。チームを組み、課題の発見と解決およびプレゼンテーションを体験することで、周囲と協力しながら課題を解決していく方法を学習する。
授業の進め方・方法:
「力学入門」:機械工学に関するガイダンスの後、失敗学を学習する。また、力学(自由落下運動,運動量,仕事とエネルギーなど)に関する機械工学の実例を紹介しながら、演習問題を解くことで力学に対する理解を深める。最後にコーヒーサイフォンを実演し、分子運動による圧力と温度について学習する。
「ものづくり科学」:簡単な科学実験テーマを多数提示し、その中から自分の好きなテーマを1つ選択してチームを組む。チームで協力しながら実験を実行して課題を発見し、計画を立てて現象のしくみを探求する。最後にポスター発表ならびにまとめのレポートの作成を行なう。
注意点:
学習・教育目標:本科(準学士課程):RB2(◎)
関連科目:工学基礎物理I,材料力学I,工業力学,流れ学I,熱力学
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
「力学入門」:機械工学について,失敗学の話 「力学入門」のガイダンス,シラバスの説明,学科紹介 |
機械工学科の内容を理解できる
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2週 |
機械工学について,失敗学の話 機械工学ガイダンス,失敗学の話 |
機械工学の内容および失敗例について理解できる
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3週 |
機械工学について,失敗学の話 機械工学ガイダンス,失敗学の話 |
機械工学の内容および失敗例について理解できる
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4週 |
物体の運動 移動距離,速度,加速度,v-t,a-t 線図 |
速度と加速度に関する演習問題を解くことができる
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5週 |
物体の運動 力,慣性,運動方程式,重力,重力加速度 |
運動方程式を把握し,重力加速度に関する演習問題を解くことができる
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6週 |
自由落下 自由落下の式 |
自由落下の式に関する演習問題を解くことができる
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7週 |
中間まとめ |
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8週 |
自由落下 投げ上げ運動 |
投げ上げ運動に関する演習問題を解くことができる
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2ndQ |
9週 |
自由落下 斜方投射と運動のグラフ
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斜方投射に関する演習問題を解き,運動をグラフに表すことができる
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10週 |
運動量 運動量,力積 |
運動量と力積に関する演習問題を解くことができる
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11週 |
運動量 衝突,運動量保存則 |
運動量保存則に関する演習問題を解くことができる
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12週 |
仕事とエネルギー 仕事,運動エネルギー |
仕事と運動エネルギーに関する演習問題を解くことができる
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13週 |
仕事とエネルギー 位置エネルギー,力学的エネルギー保存 |
位置エネルギーと力学的エネルギー保存に関する演習問題を解くことができる
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14週 |
サイフォン コーヒーサイフォン,分子運動と圧力・温度 |
サイフォンを観察し,分子運動と圧力・温度の関係を説明することができる
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15週 |
サイフォン 分子運動から見た蒸発・凝縮とサイフォンのしくみ |
蒸発・凝縮のしくみを把握し,サイフォンのしくみを説明することができる
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
「ものづくり科学」:ガイダンス,テーマ決め 「ものづくり科学」のガイダンス,テーマ紹介,チーム決め |
選択した実験のテーマを理解することができる
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2週 |
実験 実験,課題の発見 |
チームで実験を行い,課題を発見することができる
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3週 |
実験,調査 実験および調査 |
課題の解決に向けた実験および調査の計画を立て,実行することができる
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4週 |
報告書の作成 実験,調査および報告書の作成 |
実験および調査を行い,報告書の作成に取り掛かることができる
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5週 |
報告書の作成 調査および報告書の作成 |
チームで計画を立てて調査を行い,報告書の作成を進めることができる
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6週 |
報告書の作成 報告書仮提出 |
チームで報告書を仕上げて提出することができる
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7週 |
ポスターの作成 報告書の添削,ポスターの作成 |
実験・調査の修正を計画し,ポスターの作成に取り掛かることができる
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8週 |
中間まとめ |
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4thQ |
9週 |
ポスターの作成 再実験,再調査,報告書の修正,ポスターの作成 |
チームで計画を立て,報告書の修正とポスターの作成を進めることができる
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10週 |
ポスターの作成 ポスター仮提出 |
ポスターを仕上げて提出することができる
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11週 |
ポスター発表の準備 ポスター添削,報告書およびポスターの仕上げ |
報告書およびポスターを修正し,ポスター発表の準備に取り掛かることができる
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12週 |
ポスター発表の準備 報告書およびポスターの仕上げ |
チームで計画を立て,ポスター発表の準備および報告書とポスターの仕上げに取り掛かることができる
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13週 |
ポスター発表の準備 報告書およびポスターの提出 |
ポスター発表の準備を進め,報告書とポスターを提出することができる
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14週 |
ポスター発表 ポスター発表会 |
ポスター発表を行うことができる
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15週 |
まとめ ポスター発表の結果,まとめのレポート |
ポスター発表を振り返り,良かった点,悪かった点を把握することができる
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。 | 4 | |
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 4 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 4 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 2 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 3 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 3 | |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 3 | |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 3 | |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 3 | |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 3 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 3 | |
仕事の意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 3 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 3 | |
運動量および運動量保存の法則を説明できる。 | 3 | |
物体が衝突するさいに生じる現象を説明できる。 | 3 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 4 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 4 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 3 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 3 | |
専門的能力の実質化 | PBL教育 | PBL教育 | 工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。 | 3 | |
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。 | 3 | |
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。 | 3 | |
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。 | 2 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。 | 3 | |
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。 | 3 | |
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。 | 3 | |
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。 | 3 | |
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。 | 3 | |
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。 | 3 | |
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。 | 1 | |
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。 | 1 | |
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。 | 2 | |
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。 | 1 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。
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集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。 | 3 | |
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。 | 2 | |
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。 | 2 | |
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。 | 3 | |
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。 | 3 | |
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。 | 3 | |
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。 | 3 | |