工学倫理(M)

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学倫理(M)
科目番号 0095 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 佐藤 勇一,金田 直人,蓑輪 泰造,木村 美幸,板倉 信一郎

到達目標

(1)社会や環境に影響を与える科学技術に携わる技術者を目指す者として、技術者が倫理的に配慮すべきもの(公衆の安全・健康・福利、説明責任、平和の構築、自然資源の維持など)について、自らに引き付けて理解している。
(2)将来世代にわたる持続可能な地球社会の構築に努めるために、技術者として知っておくべき環境倫理や環境問題の現状についての基本的な知識を自らに引き付けて理解している。
(3)受講者が、技術者として社会で活躍するに際して、倫理的に行動するために知っておくべき概念(コンプライアンス、リスクマネジメント、社会貢献)を習得するとともに、それを基に自ら考える習慣を身に着ける。
(4)あらゆる技術には、必ずベネフィットとリスクが共存することや、リスクはあとで明らかになることも多いことを理解すること。
(5)新技術の開発に当たっては、科学的・客観的な視点から、そのリスクを回避または最小化することの重要性を体得すること。
(6)現実にリスクに直面したとき、その情報と対応策を組織の内外に説明・伝達・コミュニケートできる能力を開発すること。
(7)日本技術士会や電気学会等の「倫理要綱」の趣旨と意義が理解でき、また、その内容を第三者に説明できること。
(8)特許制度の概要を理解すること。
(9)特許出願書類(クレーム、明細書、図面等)の相互間の関連付けを理解し、明細書等を読み書きできるようにすること。
(10)特許侵害の意義を理解すること。

学習・教育到達度目標 RB2
JABEE JA3

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科学、技術が社会や自然に与える影響と技術者の責務に関連した問題を正確に解くことができる。科学、技術が社会や自然に与える影響と技術者の責務に関連した問題をほぼ正確に解くことができる。科学、技術が社会や自然に与える影響と技術者の責務に関連した問題を解くことができない。
評価項目2知的財産権(職務発明を含む)に関連した問題を正確に解くことができる。知的財産権(職務発明を含む)に関連した問題をほぼ正確に解くことができる。知的財産権(職務発明を含む)に関連した問題を解くことができない。
評価項目3各当該分野の基礎専門知識を十分に身につけ、先人たちの倫理問題への対応を深く理解し、様々な倫理問題に対し適切に対応できる。各当該分野の基礎専門知識を身につけ、先人たちの倫理問題への対応を理解し、様々な倫理問題に対し対応できる。各当該分野の基礎専門知識を身につけたり、先人たちの倫理問題への対応を理解できない。様々な倫理問題に対し対応できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RA1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 RA2 説明 閉じる
JABEE JA3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会において、技術者が社会的責任を問われる背景を理解し、講義および事例研究を通して、工学倫理に関する基礎知識を修得し、技術者が社会的責任を果たし、工学倫理に関わる問題に適切に対応できるようにする。
この科目は、技術士(建設部門(道路))の資格をもち、建設コンサルタント会社に勤務している者、および企業にて知的財産に関する業務に従事していた者が授業の一部を担当し、その経験を活かし、技術者としてのあり方、身につけるべき素養などを含め工学倫理等について多面的に授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
地球の環境倫理や倫理規定の必要性、事故の事例を踏まえた教育を行うとともに、環境、生命、安全、失敗や創造など多面的な視点から、工学倫理について教授する。Powerpointを用いた講義、プレゼンテーションやグループワーク、ケースメソッドなどの活動により授業を進める。
注意点:
定期試験は行わなず、提出されたレポートのみで成績を評価する。授業の内容を確実に身につけるために、予習・復習が必須である。講義中はパワーポイントや板書の内容だけでなく、口頭による説明についても各自メモをとる習慣を身につけること。内容を深く理解するため、また実践的工学倫理力を高めるため、参考文献やTV、新聞、インターネット等のメディアを活用し、近年話題となった工学倫理上の問題についてむ自身で調べ、分析すること。また、教科書に記載されている内容を一通り目を通し、技術的文書の展開方法、作成方法など、技術レポート作成の参考にすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、技術者の配慮すべきもの(公衆の利益1):市民と専門職 専門職と倫理、専門職の特質、公衆とは何か(誰か)を理解し、社会における技術者の責任ある立ち位置について認識すること。
2週 技術者の配慮すべきもの(公衆の利益2、持続可能性の確保1):組織と技術者 労働者としての技術者をとりまく現在の倫理課題、および、未来の社会や環境にたいする技術者の責任ある立ち位置について理解する。
3週 技術者の社会的責任、コンプライアンス 技術者と社会的責任、コンプライアンスとは何か、コンプライアンス違反の事例について理解すること
4週 製造物責任、リスクマネジメント 製造物責任とは何か、製造物責任が問われた事例、リスクとクライシス、コントロールとマネジメントについて理解すること
5週 社会貢献(地域貢献) 技術者の本来的使命、「この時」「この場所」との関わりについて理解すること
6週 技術の平和利用 技術の平和利用について、歴史的に理解すること
7週 公害と補償 技術が環境や人の健康にもたらす被害について、歴史的に理解すること
8週 公文書管理と文化財保護 記録や文化財の保護について、理解すること
4thQ
9週 技術者の配慮すべきもの(持続可能性の確保2):将来世代・自然と技術者 環境倫理の3つの理念、共有地の悲劇、自然の保存と保全等、環境倫理や環境問題の基本的な概念を理解する。
10週 技術者の配慮すべきもの(持続可能性の確保3):持続可能な開発 アクティヴィティを通じてSDGsについて理解し、自分の研究分野や就きたいと思う職業分野から持続可能な社会の実現に貢献できる事柄について考察する。
11週 技術者の配慮すべきもの(公衆の利益3 持続可能性の確保4):企業の社会的責任 国際的な経済活動と社会問題や環境問題との関連、および、企業の社会的責任について学び、国際社会における技術者の責任ある立場について理解する。
12週 学会などに示されている倫理規定・倫理要領について 機械系技術者に求められる倫理・行動規範について説明できる
13週 事例学習「自動車メーカーのクレーム隠し」「素材メーカーのデータ改ざん」「チャレンジャー事故」 事例を通して、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる
14週 知的財産権概観に関する講義 知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる
15週 産業界および自然界での課題をグループワークで調査し,機械工学の観点から目標達成に向けた解決策を提案する 持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる
16週

評価割合

試験小テスト課題発表態度その他合計
総合評価割合00100000100
基礎的能力00100000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000