解析Ⅲ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 解析Ⅲ
科目番号 0116 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「応用数学」「応用数学問題集」(森北出版)
担当教員 長水 壽寛

到達目標

(1)複素数および複素関数の基本的な性質を理解する。
(2)複素積分が計算できる。
(3)ローラン展開および留数を求めることができる。
(4)ベクトル解析におけるスカラー場、ベクトル場、勾配、発散、回転という基本的な概念を理解し、それらを求めることができる。
(5)線積分、面積分の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線積分、面積分の計算ができる。ベクトル解析の基本的な概念を理解している。ベクトル解析の基本的な概念が理解できていない。
評価項目2ローラン展開および留数を求めることができる。複素数および複素関数の基本的な性質を理解している。コーシー・リーマンの関係式を理解している。簡単な複素積分の計算ができる。複素数および複素関数の基本的な性質を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる
JABEE JB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年までに学習した解析(Ⅰ,Ⅱ)や線形代数の内容を基本として、
ベクトル解析の面積分までと、複素関数論について学ぶ。
これらの基本的な概念の習得と、その応用問題に対する習熟を目指す。
授業の進め方・方法:
予習を前提とし、学び合いを中心とした方法で行う。
必要であればプリントや自作の教材を配布し、具体的な問題を扱う。
節ごとに小テストを行い、理解と定着の確認を行う。
注意点:
100点満点で評価する。前期成績と後期成績の平均点で、60点以上を合格とする。前期・後期成績=小テストの得点率×0.6+課題点(40点分)
小テストの得点率が60%に満たない場合は、原則不合格とするので、注意すること。
この科目は、学修単位B(30時間の授業で1単位)の科目である。ただし、授業外学修の時間を含む。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・ベクトルと複素数の復習
【授業外学習】次回の予習
ベクトルと複素数の計算を思い出す。
2週 ベクトルとその内積
【授業外学習】次回の予習
ベクトルの基本的な計算と内積の計算ができる。
3週 ベクトルと外積
【授業外学習】次回の予習
ベクトルの外積を求めることができる。
4週 スカラー場とベクトル場
【授業外学習】次回の予習
スカラー場とベクトル場について理解している。
5週 勾配と発散
【授業外学習】次回の予習
勾配と発散の性質を理解している。
6週 回転
【授業外学習】次回の予習
回転の性質を理解している。
7週 曲線1
【授業外学習】次回の予習
曲線をベクトルを用いて表すことができる。
8週 中間まとめ まとめ
2ndQ
9週 曲線2
【授業外学習】次回の予習
基本的な曲線の曲率を求めることができる。
10週 スカラー場の線積分
【授業外学習】次回の予習
スカラー場の線積分の計算ができる。
11週 ベクトル場の線積分
【授業外学習】次回の予習
ベクトル場の線積分の計算ができる。
12週 曲面
【授業外学習】次回の予習
曲面の接線ベクトルと法線ベクトルを求めることができる。
13週 スカラー場の面積分
【授業外学習】次回の予習
スカラー場の面積分の計算ができる。
14週 ベクトル場の面積分
【授業外学習】次回の予習
ベクトル場の面積分の計算ができる。
15週 まとめ
【授業外学習】まとめ
まとめ
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 複素数
【授業外学習】次回の予習
基本的な複素数の計算ができる。
2週 複素平面、極形式
【授業外学習】次回の予習
複素数を複素平面上に表すことができる。複素数を極形式を用いて表すことができる。
3週 複素数関数
【授業外学習】次回の予習
複素関数と実数の関数との違いを理解できる。
4週 基本的な複素関数
【授業外学習】次回の予習
基本的な複素関数について説明できる。
5週 正則関数、コーシー・リーマンの関係式
【授業外学習】次回の予習
複素関数の極限値を求めることができる。コーシー・リーマンの関係式を理解している。
6週 正則関数とその導関数
【授業外学習】次回の予習
正則関数の性質を理解している。基本的な関数の導関数を求めることができる。
7週 複素積分
【授業外学習】次回の予習
簡単な複素積分の計算ができる。
8週 コーシーの積分定理
【授業外学習】次回の予習
コーシーの積分定理を理解している。
4thQ
9週 コーシーの積分表示
【授業外学習】次回の予習
コーシーの積分表示を用いた計算ができる。
10週 関数の展開
【授業外学習】次回の予習
複素関数の級数について理解している。
11週 ローラン展開
【授業外学習】次回の予習
テイラー展開。、ローラン展愛を求めることができる。
12週 留数1
【授業外学習】次回の予習
孤立特異点の分類ができる。留数を求めることができる。
13週 留数2
【授業外学習】次回の予習
極の位数を求めることができる。
14週 留数定理
【授業外学習】まとめの課題
留数定理を用いた複素積分の計算ができる。実積分への応用ができる。
15週 まとめ
【授業外学習】次回の予習
まとめ
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3前1
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1,前2
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前1
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前2
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3後11
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後2

評価割合

小テスト課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000