機械工作実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 機械工作実習Ⅱ
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 なし
担当教員 千徳 英介,村中 貴幸

到達目標

(1)工作機械の基礎的な取扱い法、安全な操作法を習得できる。
(2)機械工学に関連した実験的要素のある基礎的な実習内容について理解できる。
(3)図面から各種工作機械を使用して製品を製作できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)
評価項目1工作機械や加工技術における知識を充分に習得し、自主的にものづくりに応用できている。工作機械や加工技術における知識を充分に習得し、ものづくりに応用できている。工作機械や加工技術における知識を充分に習得している。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
安全に工作機械を使用し、有用な機械機器を製作するために必要な機械材料の加工技術の習得を主な目的とする。各種工作機械、加工機械、工具、測定器等の取り扱い、操作法、加工方法などを機械工作法と関連させて機械工作実習Ⅰよりも高度な内容の実習を行う。
授業の進め方・方法:
前期は、1クラスを6班に分けて、旋盤、フライス、溶接、鍛造、熱処理、表面仕上げの6テーマについて、1テーマ2週ずつのローテーションで実習を行う。
後期は、これまでに実習した工作機械を用いて,与えられた図面に沿って製品を製作する総合実習を行う。
なお、各実習の最初に実習上の安全に関する基礎的な知識や技術を解説する。
注意点:
参考書等 「機械実習 上 中 下」、嵯峨常生著、実教出版
学習・教育目標 本科(準学士課程):RB2(◎)
関連科目 機械工作実習Ⅰ、機械工作法Ⅰ・Ⅱ、機械設計製図Ⅰ・Ⅱ
評価方法:各テーマおよび総合実習の実習態度や実習で製作した作品、実験課題に対するレポートにより評価する。
評価基準:6テーマの実習態度や製作した作品、課題に対するレポートの評価点の平均と、総合実習の態度や製作した作品、課題に対するレポートの評価点の和が60点以上で合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実習1 旋盤(1) 旋盤でねじきりができる(1)
2週 実習1 旋盤(2) 旋盤でねじきりができる(2)
3週 実習2 フライス(1) 立てフライスを使用できる(1)
4週 実習2 フライス(2) 立てフライスを使用できる(2)
5週 実習3 溶接(1) ガス溶接ができる
6週 実習3 溶接(2) すみ肉溶接ができる
7週 実習4 鍛造(1) 自由鍛造ができる
8週 実習4 鍛造(2) 機械鍛造ができる
2ndQ
9週 実習5 試験・計測(1) 引張試験が理解できる
10週 実習5 試験・計測(2) 三次元測定機が理解できる
11週 実習6 MC(1) NCプログラムの作成ができる
12週 実習6 MC(2) マシニングセンタの使用方法が理解できる
13週 座学(工作法および設計法の基礎) 設計法の基礎が理解できる
14週 ビデオ学習 工作技能について理解できる
15週 実験 表面粗さ・硬さが理解できる
16週
後期
3rdQ
1週 総合実習ガイダンス 総合実習の概要を理解できる
2週 旋盤(1)    送りネジを製作できる
3週 ボール盤(1)         穴あけとねじきりを行える
4週 立てフライス(1)             本体と移動台を製作できる
5週 ワイヤ放電加工           固定台を製作できる
6週 溶接             溶接による課題を製作できる
7週 図面の見直し(1) 製作図面を修正できる(1)
8週 図面の見直し(2) 製作図面を修正できる(1)
4thQ
9週 旋盤(2)    送りネジを正しく製作できる
10週 ボール盤(2)         穴あけとねじきりを正しく行える
11週 立てフライス(2)             本体と移動台を正しく製作できる
12週 平面研削 固定台を正しく製作できる
13週 組立・追加工1 検査・追加工行い万力を組み立てられる
14週 組立・追加工2 検査・追加工行い万力を組み立てられる
15週 まとめ           製作過程を振り返り,課題を発見できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前10,後1,後2,後4,後5,後6
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前9,前10,後1,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前9,前10,後1,後2,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前9,前10,後1,後2,後4,後5,後6,後15
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。1前11
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前1,前3,前5,前7,前9,前11
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前1,前3,前5,前7,前9,前11
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前9,前10
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。5前1
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。5前1
やすりを用いて平面仕上げができる。5前12
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。5前1
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。5前1
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。5前3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。5前3
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4前11
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4前12
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3前9
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3前9

評価割合

態度・作品・課題合計
総合評価割合10000100
専門的能力10000100