日本文学論

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 日本文学論
科目番号 0157 科目区分 一般 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 『堤中納言物語』(岩波書店 2002)
担当教員 伊勢 光

到達目標

『堤中納言物語』を読解する。平安朝の王朝人によって作られ、編まれ、読まれてきた珠玉の短編集と言える本作は、その一編一編が、『今昔物語集』や『宇治拾遺物語』にはない雅な輝きに満ちている。当時の貴族の美意識、価値観等を参観することにより、現代日本の伝統文化、美意識についても考えを深める。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
『堤中納言物語』の精緻な読解を通し日本文化に対する理解を深める物語を精緻に読解できており、日本文化に対して十分に理解が深まった物語をある程度読解でき、日本文化に対して理解が深まった読解ができず、日本文化に対しても理解が深まらなかった
古典を味わう感性を養いグローバル社会の中で日本人としてのアイデンティティを醸成する古典を味わう感性が十分にはぐくまれ、国際社会の中での日本人という立ち位置を十分理解、確立できた古典を味わう感性がはぐくまれ、国際社会の中での日本人という立ち位置に気づけた古典を味わう感性がはぐくめず、国際社会の中での日本人という自立性も確立できなかった
価値観の違う時代に触れることで、視野を広げる価値観の違いを十分に理解し、物事の見方を多角的にできるようになった価値観の違いをある程度理解し、物事の見方が広がった価値観の違いを理解できず、物事の見方は広がらなかった

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
『堤中納言物語』を講読する。収められている十編の作品をなるべく多く読む。それぞれの作品の特質、内容を鑑賞、考察するとともに、作品全体に流れる当時の王朝文化、王朝の美意識、日本の伝統文化といったものについて考えを深める。
授業の進め方・方法:
基本的には教員の講義形式で進めるが、受講者は毎時間の予習を必須とする。予習をし、大体で良いから現代語訳を自分の中で考えたうえで授業に臨む。その現代語訳を適宜、教員から質問していく。受講者とともに訳を作り上げ、ともに読んでいくという方法で進める。
注意点:
予習した成果、かつ授業を聞いた成果をリアクションペーパーとして毎時間求める、これが成績の中心となる(40%)ので注意すること。ほかに定期テスト(30%)、レポート(20%)、発言点(10%)で判断する。辞書は必須。無断欠席や授業中の仮眠等は成績の低下に直結するので、絶対にしないこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、『堤中納言物語』を知る 1年間の流れを知る。
2週 「花桜折る少将」を読む(1) 「花桜折る少将」の前半部の内容を理解する。
3週 「花桜折る少将」を読む(2) 「花桜折る少将」の後半部の内容を理解する。
4週 「このついで」を読む(1) 「このついで」の前半部の内容を理解する。
5週 「このついで」を読む(2) 「このついで」の後半部の内容を理解する。
6週 「虫愛づる姫君」を読む(1) 「虫愛づる姫君」の前半部の内容を理解する。
7週 「虫愛づる姫君」を読む(2) 「虫愛づる姫君」の後半部の内容を理解する。
8週 中間試験を行う これまでの理解を確認し、説明する。
4thQ
9週 中間試験の振り返り みずからの理解が足りなかった、及ばなかったところを明確にし、定着を図る。
10週 「逢坂越えぬ権中納言」を読む(1) 「逢坂越えぬ権中納言」の前半部の内容を理解する。
11週 「逢坂越えぬ権中納言」を読む(2) 「逢坂越えぬ権中納言」の後半部の内容を理解する。
12週 「貝合」を読む(1) 「貝合」の前半部の内容を理解する。
13週 「貝合」を読む(2) 「貝合」の後半部の内容を理解する。
14週 「思はぬ方に泊まりする少将」を読む(1) 「思はぬ方に泊まりする少将」の前半部の内容を理解する。
15週 「思はぬ方に泊まりする少将」を読む(2) 「思はぬ方に泊まりする少将」の後半部の内容を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

リアクションペーパーテストレポート授業態度(発言点)その他その他合計
総合評価割合4030201000100
基礎的能力4030201000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000