電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気回路Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 基礎から交流理論(電気学会)
担当教員 松浦 徹

到達目標

電気回路は電気磁気学と並んで電気工学の基礎科目で、電気回路Ⅰはその入門部分に当たるため、数学、物理の知識を基にして、直流・交流の性質と数式表現法、電気現象と回路表現法、直並列直流・交流回路の三角関数を用いた計算法および複素数を用いた計算法など回路に関する基礎事項の理解を図る。また、電気創作コンテストとして「電気で動く、鳴る、光る」をテーマとした各自のアイディアで作品を発表する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気回路に関連する問題解法能力内容が充分に理解出来、解法が示せる。 一部理解できない部分があるものの、大半に関しては解法が示せる。充分な理解が示せない。
授業関連の課題提出能力 課題が充分に提出できる。一部不充分な部分はあるものの、大半の課題は提出できる。充分に課題提出が出来ない。
授業態度 授業を真摯な態度で受講できる。一部問題はあるものの、充分に授業を受講できている。授業を受講する態度に達していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
教科書に基づいた講義を中心とするが、数学の復習を行うことにより電気現象の回路表現、数式表現法の理解を図る。また、多くの例題、演習を取り入れることにより直流・交流回路の解析、計算能力を養成する。
授業の進め方・方法:
電気回路の基礎として特に重要と思われる内容を精選し、オームの法則、キルヒホッフの法則を用いて回路を分析し計算する能力を身につける。そのため、適宜演習を織り交ぜながら講義を進める。
講義は、必ずしもテキストに沿った内容とはなっていないので注意すること。
注意点:
講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある。
100点満点で60点以上を合格とする。
なお、60点に満たない場合は追試験または課題を実施する場合がある。
本科(準学士課程):RB1(○),RB2(◎)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明、電気回路の概要・電気回路の諸量、抵抗とオ-ムの法則に関する講義 電荷と電流、電圧を説明できる。
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。
2週 キルヒホッフの法則に関する講義 キルヒホッフの電流則を用いて、直流回路の計算ができる。
3週 キルヒホッフの法則に関する講義 キルヒホッフの電圧則と電流則を組み合わせて、直流回路の計算ができる。
4週 網目電流法に関する講義 網目電流法を用いて、直流回路の計算ができる。
5週 ブリッジ回路に関する講義 ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。
6週 電力とエネルギ-に関する講義 電力量と電力を説明し、これらを計算できる。
7週 まとめ
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解説
10週 正弦波交流波、周波数、振幅に関する講義 正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。
11週 位相、正弦波交流の数式表現に関する講義 平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。
12週 正弦波交流の和、差に関する講義 正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。
13週 正弦波の複素数表現の講義 正弦波交流の複素数表現を理解し、計算できる。
14週 まとめ
15週 期末試験
16週 期末試験の解説、コンテストの概要説明
後期
3rdQ
1週 電気創作コンテストの作品発表
2週 誘導素子に関する講義と演習 L素子における正弦波交流電圧と電流の関係を説明できる。
3週 容量素子に関する講義と演習 C素子における正弦波交流電圧と電流の関係を説明できる。
4週 複素数の表現と複素ベクトル表現の講義 正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。
5週 交流回路におけるキルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則を説明し、簡単な交流回路の計算に用いることができる。
6週 まとめ
7週 後期中間試験
8週 中間試験の解説
4thQ
9週 キルヒホッフの法則の応用 キルヒホッフの法則を応用し、複雑な交流回路の計算に用いることができる。
10週 RLC直列回路に関する講義 直列共振回路の計算ができる。
11週 共振回路に関する講義 直列共振回路の計算ができる。
12週 RLC並列回路に関する講義 並列共振回路の計算ができる。
13週 交流ブリッジに関する講義 直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。
14週 まとめ
15週 学年末試験
16週 期末試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前2,前3,前4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前1,前3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前5
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前6
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前10
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前11,前12
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前12,前13
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4後2,後3
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4前12
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4前12,前13
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4後5,後9
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4後5,後9
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4後5,後9
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4後10,後11,後12,後13
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4前4
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4

評価割合

試験課題工作コンテスト合計
総合評価割合80155000100
専門的能力80155000100
0000000
0000000
0000000
0000000
0000000