科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理
科目番号 0019 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 物理基礎、物理(数研出版)、リードα物理基礎、物理(数研出版)、オリジナル配布プリント
担当教員 挽野 真一

到達目標

力学、波動、電磁気といった物理的な事象・現象について、基本的な概念や原理・法則の理解を深め、科学的に探究する力や態度を育てる。習得した概念や原理・法則を基に、新たな課題に関する事物・現象の予測や解釈ができるようになる。日常生活や社会における科学の有用性を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
力学・波動・光学・電磁気学の基本的な概念を理解する。教科書の記述を理解し、その背後に普遍的な法則が存在することが理解できる。教科書の記述を理解することができる。用語の意味を理解し、説明することができる。教科書の記述が理解できない。用語の意味を理解できない。
習得した概念を基に、物理現象の予測や解釈ができるようになる。高度な物理学の問題を解くことができる。その結果や、応用について説明することができる。標準的な物理学の問題を解くことができる。また、その結果について説明することができる。基本的な物理学の問題を解くことができない。
実生活での物理学の応用。学んだ物理学が、どのように実社会で応用されているか理解し、自分の専門分野との関連について説明できる。学んだ物理学が、実社会で応用されていることを知っている。学んだ物理学と、実社会での応用が結びつかない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
力学(運動量、円運動、単振動)、波動(波、光学)および電磁気学の初歩について学ぶ。それぞれ、数学的手法によって現象を明快に説明できることを理解する。これらの物理現象がいかにして現代社会で活用されているかについて学ぶ。
授業の進め方・方法:
数学で修得した数学的手法を積極的に取り入れ、問題の数学的な把握、立式、解の導出をスムーズに行えるよう意識する。問題集を活用し、多くの問題を解くことにより応用力を身に着けさせる。必要に応じて微積分による説明を行い、工学基礎物理への橋渡しとする。
注意点:
授業時間数に対し、授業内容がやや多いため、スムーズな授業進行を心がける。プリントや予復習の課題によって、授業を補完することが望ましい。
年4回の定期テストのほか、小テストとレポート課題によって成績を評価する。場合により追レポートもしくは追試験を課す。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 物理学の目標、概要、実験・実習・演習について。実験・実習について安全面に関する説明、シラバスの説明。
2週 平面内の運動 平面内の運動(復習)
3週 平面内の運動 運動量保存則
4週 平面内の運動 反発係数 運動量と力学的エネルギー
5週 円運動と万有引力 等速円運動・慣性力
6週 円運動と万有引力 単振動
7週 円運動と万有引力 万有引力
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験の解説と復習
10週 波の性質・正弦波
11週 定在波・波の干渉・回折
12週 音波・ドップラー効果
13週 音の共鳴・気中共鳴の実験
14週 学習のまとめ
15週 試験の解説と復習
16週
後期
3rdQ
1週 光の性質 反射・屈折
2週 光に分散とスペクトル 散乱
3週 光の干渉と回折 ヤングの実験
4週 回折格子 様々な光の干渉
5週 電気と磁気 静電気力 クーロンの法則
6週 電気と磁気 電場
7週 電気と磁気 電位
8週 中間試験
4thQ
9週 試験の解説と復習
10週 電流と磁場 物質と電場
11週 電流と磁場 コンデンサー
12週 電流と磁場 コンデンサーの接続とエネルギー
13週 原子と原子核 原子の構造 放射線
14週 学習のまとめ
15週 試験の解説と復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前3,前4
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前3,前4
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前3,前4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前5,前6,前7
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前5,前6,前7
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前5,前6,前7
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前5,前6,前7
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前5,前6,前7
力のモーメントを求めることができる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3前10,前11,前12,前13
横波と縦波の違いについて説明できる。3前10,前11,前12,前13
波の重ね合わせの原理について説明できる。3前10,前11,前12,前13
波の独立性について説明できる。3前10,前11,前12,前13
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3前10,前11,前12,前13
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3前10,前11,前12,前13
ホイヘンスの原理について説明できる。3前11
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3前11
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3前4
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3前6
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3前4
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3前6
自然光と偏光の違いについて説明できる。3後1
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3後1
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3後2,後3
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3前5,後4
電場・電位について説明できる。3後4
クーロンの法則が説明できる。3後4
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3後4,後5
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前13,後13
安全を確保して、実験を行うことができる。3前13
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前13,後13
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前13,後13
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前13
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後13

評価割合

試験小テスト・レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合150500000200
基礎的能力75250000100
専門的能力75250000100
分野横断的能力0000000