電気磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気磁気学Ⅱ
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「やくにたつ電磁気学」平井紀光著 ムイスリ出版 (電気磁気学Ⅰより継続) 「入門 電磁気学」東京電機大学出版局
担当教員 濱住 啓之,堀川 隼世

到達目標

(1)電磁気学に関する基礎知識について理解できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ビオサバールの法則やアンペールの法則を用いて応用問題を解くことができる。ビオサバールの法則やアンペールの法則を説明でき、基本的な問題を解くことができる。ビオサバールの法則やアンペールの法則を説明できず、基本的な問題を解くことができない。
評価項目2磁界中の電流や運動電荷に働く力について理解し、諸量を導き出せる。磁界中の電流や運動電荷に働く力について説明でき、諸量を計算できる。磁界中の電流や運動電荷に働く力について説明できず、諸量を計算できない。
評価項目3磁性体と磁化及び磁束密度を理解し、磁性体の応用例を説明できる。磁性体と磁化及び磁束密度を説明でき、磁性体の応用例を知っている。磁性体と磁化及び磁束密度を説明できず、磁性体の応用例を知らない。
評価項目4電磁誘導を理解し、誘導起電力を導き出せる。電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。電磁誘導を説明できず、誘導起電力を計算できない。
評価項目5 自己誘導と相互誘導を理解し、自己及び相互インダクタンスを導き出せる。自己誘導と相互誘導を説明でき、自己及び相互インダクタンスを計算できる。自己誘導と相互誘導を説明できず、自己及び相互インダクタンスを計算できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
数個の基礎的法則をもとに,完成した学問体系になっている電気磁気学の適用範囲の広さを認識し,基礎的法則とその適用について習得する.授業内容に関する試験(中間・期末)を75%,主要な例題演習の評価および報告書を併せ25%で評価する.必要に応じて課題の追加提出および再試験を実施することがある.前期と後期の成績を総合的に判断し,学年成績とする.
授業の進め方・方法:
電気系諸科目の基礎としての「電気磁気」の重要性の理解および基礎的法則を用いて電磁気学の問題を解く実力の養成を目指す.演習問題を通じて自らの理解度を把握させる.演習は,教科書の演習問題や配布資料を使って課題が指示される。
注意点:
基礎的な知識としてベクトル,微分・積分学ならびに基礎電気回路の基礎事項を理解していることが重要である。本科目は電気電子工学の基礎であり重要な科目の一つで,他の専門科目の多くがこの科目を基礎としているため,十分に理解することが重要である。
本科(準学士過程):RB2(◎)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業目標・シラバス説明,電気磁気学Ⅰ復習,数学的基礎 電磁気Ⅱの目標や内容を知っており、電磁気Ⅱの理解に必要な数学的基礎について理解できる。
2週 磁気の性質、磁界の強さ、磁力線と磁束 磁気とその性質を知っており、磁界の強さや磁石に作用する力を計算できる
3週 磁性体と磁化、磁化の強さと透磁率、強磁性体の磁化特性 磁性体と磁化、磁化の強さと透磁率、強磁性体の磁化特性について説明できる
4週 電流が作る磁界、右ねじの法則、ビオ・サバールの法則 電流が作る磁界、右ねじの法則、ビオ・サバールの法則について説明できる
5週 右ねじの法則、ビオ・サバールの法則 右ねじの法則、ビオ・サバールの法則を用いて電流が作る磁界を計算できる。
6週 アンペア周回積分の法則 アンペア周回積分の法則を用いて磁界の強さの計算ができる。
7週 無限長ソレノイド、環状ソレノイド 無限長ソレノイド、環状ソレノイドにおける磁界の計算ができる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 磁界と電流の間に働く力、フレミングの左手の法則 フレミングの左手の法則を理解し、磁界と電流の間に働く力を計算できる
10週 電流相互間に働く力 電流相互間に働く力について理解するとともに計算ができる。
11週 電磁力による仕事、 電磁力による仕事を説明できるとともに計算ができる
12週 磁界で運動する電子に作用する力、ローレンツ力 磁界で運動する電子に作用する力、ローレンツ力を理解するとともに計算ができる
13週 ホール効果、ピンチ効果 ホール効果、ピンチ効果について説明できる。
14週 磁気回路 磁気回路について説明でき、基本的な計算ができる。
15週 学習のまとめ 前期学習内容の振り返り
16週 試験の解答.解説 前期期末試験の振り返り
後期
3rdQ
1週 ファラデーの法則と誘導起電力、レンツの法則 ファラデーの電磁誘導の法則およびレンツの法則について説明でき、基本的な計算ができる。
2週 フレミングの右手の法則と磁界中で運動する導体に生じる起電力 フレミングの右手の法則について説明できるとともに、磁界中で運動する導体に生じる起電力を計算できる。
3週 直線運動および回転運動による誘導起電力 回転運動による誘導起電力による計算ができる。交流発電機の原理について説明できる。
4週 自己誘導作用、相互誘導作用 自己誘導作用および相互誘導作用について概要を理解する
5週 自己インダクタンス 自己誘導について説明できるとともに自己インダクタンスの基本的な計算ができる
6週 相互インダクタンス 相互誘導について説明できるとともに相互インダクタンスの基本的な計算ができる
7週 インダクタンスの求め方 自己インダクタンスや相互インダクタンスに関する計算ができる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 自己インダクタンスと相互インダクタンスの関係 自己インダクタンスと相互インダクタンスの関係を理解し計算ができる。
10週 インダクタンスの直列接続 インダクタンスの直列接続、和動接続、差動接続を理解し計算ができる。
11週 インダクタンスに蓄えられるエネルギー インダクタンスに蓄えられるエネルギーを理解し計算ができる
12週 うず電流と表皮効果 うず電流と表皮効果について説明できる
13週 電磁波とその発生原理、変位電流、マクスウエルの方程式 電磁誘導と誘導電界、変位電流について説明でき、マクスウェルの方程式を知っている。
14週 電磁波の性質と電波の種類 電磁波の性質と電波の種類について説明できる
15週 学習のまとめ(試験) 電気磁気学Ⅱの振り返り
16週 試験の解答.解説,授業アンケート 後期期末試験の振り返り、授業アンケートによる自己点検

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4
ローレンツ力を説明できる。4
磁気エネルギーを説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明できる。4
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4

評価割合

試験課題演習相互評価態度報告書その他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力4015000055
専門的能力3015000045
分野横断的能力0000000