電子創造工学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子創造工学
科目番号 0025 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 米田知晃,荒川正和,Arduinoではじめるロボット製作、工学社
担当教員 米田 知晃,西城 理志

到達目標

(1)センサ、ダイオード、トランジスタ等の基本的な素子の動作について理解できること.簡単な電子回路の回路図を読めること.Arduinoの特徴を説明することが出来ること.Arduinoによる簡単な電子回路を説明できること.
(2)与えられた課題を実現するための回路およびプログラムをデザインできること.
(3)電子回路やプログラムでの問題解決方法を企画・実践できること.ものづくりを進める上で論理的思考の上で実践できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1センサ、ダイオード、トランジスタ等の素子の動作について応用的な内容を理解できるセンサ、ダイオード、トランジスタ等の素子の動作について基本的な内容を理解できるセンサ、ダイオード、トランジスタ等の基本的な素子の動作について理解していない
評価項目2Arduinoの特徴およびArduinoによる簡単な電子回路・プログラムについて応用的な内容を理解できる Arduinoの特徴およびArduinoによる簡単な電子回路・プログラムについて基本的な内容を理解できるArduinoの特徴およびArduinoによる簡単な電子回路・プログラムについて理解していない
評価項目3与えられた課題を実現するための応用的な回路およびプログラムをデザインできる 与えられた課題を実現するための基本的な回路およびプログラムをデザインできる与えられた課題を実現するための回路およびプログラムをデザインできない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 電子回路によるライントレースマシンの製作、マイコンの学習、マイコンを用いたライントレースマシンの製作を行い、「ものづくり」の実践的な素養を身につけると共に、電気工学の様々な分野がものづくりの中でどのように関連しているかを理解する。
授業の進め方・方法:
 簡単な電子回路により動作するライントレースマシンの製作の中で、回路図の読み方、電子回路の動作、問題点の解決方法について学ぶ。続いて、マイコンの基本的な動作と特徴を学習し、電子回路により動作させたライントレースマシンを、複数のセンサを用いてマイコンにより制御されたライントレースマシンを製作する。
参考書:
 「Prototyping Lab―”作りながら考える”ためのArduino 実践レシピ」小林茂(オライリー・ジャパン)
 「電脳Arduino でちょっと未来を作る (マイコンと電子工作)」エレキジャック編集部(CQ 出版)
注意点:
講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある.
はんだ付け実習レポート(4%)電子回路のライントレースマシンの性能評価(3%)、プレゼンテーション1(3%)、実験レポート(10%)、Arduino演習(5%)、Arduinoマイコン制御によるライントレースマシンの性能評価(7%)、プレゼンテーション2(8%)、実験レポート(20%)、確認試験(25%)、作業報告書(15%)
評価基準:60点以上を合格とする.
本科(準学士過程):RB2(◎)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明、ライントレースマシンの説明,電子回路の製作1 作製するライントレースマシンの構成素子について理解できる
2週 電子回路の製作2、はんだ付け講習会 半田付けの方法について理解できる。作製するライントレースマシンの回路について理解できる。
3週 電子回路の製作3、ライントレースマシンの調整 作製するライントレースマシンの回路の実装図を書くことができる
4週 製作したマシンによるタイムトライアルとマシンについての発表 作製したライントレースマシンの回路、制作時に生じた問題点および解決策について説明することができる
5週 Arduinoの実験 Arduinoの基本的な内容について理解できる
6週 電子回路の製作とArduinoプログラミング1 作製するライントレースマシンの構成素子について理解できる
7週 電子回路の製作とArduinoプログラミング2 作製するライントレースマシンの回路について理解できる。
8週 電子回路の製作とArduinoプログラミング3 作製するライントレースマシンの回路の実装図を書くことができる
4thQ
9週 電子回路の製作とArduinoプログラミング4 作製するライントレースマシンのプログラムについて理解できる
10週 製作マシンの走行競技会(中間) 作製したライントレにースマシンに生じた問題点について理解できる
11週 電子回路の製作とArduinoプログラミング5 作製したライントレにースマシンに生じた問題点に対する解決策を示すことができる
12週 電子回路の製作とArduinoプログラミング6 作製したライントレにースマシンに生じた問題点に対する解決策を示すことができる
13週 電子回路の製作とArduinoプログラミング7 作製したライントレにースマシンに生じた問題点に対する解決策を示すことができる
14週 製作マシンの走行会
15週 製作したマシンについての発表、レポート作成、後片付け 作製したライントレースマシンの回路、制作時に生じた問題点および解決策について説明することができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後4,後5,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後4,後5,後15
情報リテラシー情報リテラシーコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3後5,後6,後7,後8,後9,後15
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後5,後6,後7,後8,後9,後15
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後5,後6,後7,後8,後9,後15
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後5,後6,後7,後8,後9,後15
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4後1,後2,後6,後7,後8,後15
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4後1,後2,後6,後7,後8,後15
FETの特徴と等価回路を説明できる。4後6,後7,後8,後15
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4後1,後2,後6,後7,後8,後15
電子工学pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4後6,後7,後8,後15
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4後6,後7,後8,後15
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4後6,後7,後8,後15
計測精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4後3,後4,後5,後7,後15
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4後3,後4,後5,後7,後15
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4後3,後4,後5,後7,後15
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4後3,後4,後5,後7,後15
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4後1,後2,後3,後4,後6,後7,後15
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4後1,後2,後3,後6,後7,後15
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4後1,後2,後3,後4,後6,後7,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後4,後9,後15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後4,後9,後15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後4,後9,後15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後4,後9,後15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後4,後9,後15
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後4,後9,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後4,後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後4,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後4,後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後4,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後4,後15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後4,後15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後4,後9,後10,後11,後12,後13,後15
複数の情報を整理・構造化できる。3後4,後9,後10,後11,後12,後13,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
目標の実現に向けて計画ができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
法令やルールを遵守した行動をとれる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後2,後3,後9,後10,後11,後12,後13,後15
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3後15

評価割合

実験レポートマシンの性能評価プレゼンテーション試験作業報告書その他合計
総合評価割合39101125150100
基礎的能力0000000
専門的能力39101125150100
分野横断的能力0000000