(1)交流回路の電力、力率の考え方、表現方法が理解できる。省資源、省エネルギ-を図るための電力の輸送、配分方法として、三相交流の基礎が理解できること。
(2)基本回路における交流電力の計算方法が理解できること。
(3)相互インダクタンスの動作が理解でき、これを含む回路の計算ができること。
(4)簡単な回路網における電圧、電流の計算方法が理解できること。
(5)三相交流回路における電圧、電流、電力の計算方法が理解できること。
(6)独創的なアイデアをものづくりを通して実現・発表できること。
概要:
交流回路の電力について理解し、交流電力の計算方法を習得する。回路網の各種解析方法の基礎を習得する。三相交流について理解し、三相交流回路の計算方法を習得する。相互インダクタンスについて理解し、これを含む回路の計算方法を習得する。また、電気創作コンテストとして「電気で動く、鳴る、光る」をテーマとした各自の独創的なアイデアで作品を製作・発表する。
授業の進め方・方法:
第2学年における電気回路Ⅰおよび第2学年、第3学年の数学の知識を基に、教科書と作成資料を用いて講義を進める。その間、課題演習を行い電気回路の理解を深めさせる。
注意点:
・学習・教育目標
本科(準学士課程):RB2(◎)
・評価方法
各試験、課題と小テスト、電気創作コンテストは各々100点満点として採点する。
前期中間成績は前期中間試験(100%)で評価する。
前期成績は(前期中間成績+前期期末試験×0.7+課題と小テスト×0.3)/2で評価する。
後期中間成績は後期中間試験(100%)で評価する。
後期成績は(後期中間成績+後期期末試験×0.7+課題と小テスト×0.1+電気創作コンテスト×0.2)/2で評価する。
学年末成績は前期成績と後期成績の平均とする。
・評価基準
学年成績60点以上
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明、電気回路基礎事項に関する講義 |
交流回路の基本的な表現方法を利用できる。
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2週 |
電力、エネルギ-、素子の瞬時電力に関する講義 |
単純な回路での瞬時電力の計算ができる。
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3週 |
R-L、R-C回路の瞬時電力に関する講義と演習 |
R-L、R-C回路の瞬時電力の計算ができる。
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4週 |
R-L、R-C回路の平均電力に関する講義 |
R-L、R-C回路の平均電力の計算ができる。
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5週 |
皮相電力、無効電力に関する講義と演習 |
皮相電力、無効電力の計算ができる。
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6週 |
力率、力率改善に関する講義 |
力率、力率改善の計算ができる。
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7週 |
複素電力に関する講義と演習 |
複素電力の計算ができる。
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8週 |
交流電力の測定に関する講義 |
交流電力の測定方法を知っている。
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2ndQ |
9週 |
中間学力確認 |
8週までの問題を解くことができる。
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10週 |
中間学力確認の解説、ループ法(1)に関する講義 |
ループ法の計算の方法を知っている。
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11週 |
ループ法(2)に関する講義 |
ループ法の計算を立式できる。
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12週 |
ループ法(3)に関する講義と演習 |
ループ法の計算ができる。
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13週 |
節点方程式に関する講義と演習 |
接点方程式を用いて回路網の計算ができる。
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14週 |
電力保存測に関する講義 |
電力保存則を知っている。
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15週 |
期末試験 |
交流回路の基礎的な内容を理解している。
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16週 |
期末試験の解説、電気創作コンテストの概要説明 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
電気創作コンテスト発表会(1) |
電気創作物について、アイディア・製作過程・成果について発表し、クラスメートの発表を聴講し質疑応答に参加する.
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2週 |
電気創作コンテスト発表会(2) |
電気創作物について、アイディア・製作過程・成果について発表し、クラスメートの発表を聴講し質疑応答に参加する.
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3週 |
自己誘導、相互誘導、相互インダクタンスに関する講義 |
自己誘導、相互誘導、相互インダクタンスに関する問題を解ける.
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4週 |
磁気エネルギーと結合係数に関する講義 |
磁気エネルギーと結合係数に関する問題を解ける.
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5週 |
結合回路の解析に関する講義 |
結合回路の解析ができる.
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6週 |
等価回路に関する講義 |
等価回路を用いることができる.
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7週 |
理想変成器、インピ-ダンス換算に関する講義 |
理想変成器、インピ-ダンス換算を行うことができる.
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8週 |
中間学力確認 |
8週までの問題を解くことができる.
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4thQ |
9週 |
3相交流の基礎(表示法、回路の結線法)に関する講義 |
3相交流の基礎(表示法、回路の結線法)を説明できる.
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10週 |
星形結線、三角結線に関する講義と演習 |
星形結線、三角結線に関する問題を解くことができる。
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11週 |
平衡3相回路に関する講義と演習(星形-星形、三角-三角結線) |
平衡3相回路(星形-星形、三角-三角結線)に関する問題を解くことができる。
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12週 |
平衡3相回路に関する講義と演習(星形-三角結線) |
平衡3相回路(星形-三角結線)に関する問題を解くことができる。
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13週 |
等価変換に関する講義と演習 |
等価変換に関する問題を解くことができる。
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14週 |
平衡3相回路(電源、線路インピ-ダンスを含む)に関する講義 |
平衡3相回路(電源、線路インピ-ダンスを含む)に関する問題を解くことができる。
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15週 |
学習のまとめ |
14週までの内容を理解し、説明することができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 4 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 4 | |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 4 | |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 4 | |
理想変成器を説明できる。 | 4 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 4 | |
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 4 | |
電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 4 | |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 4 | |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。 | 4 | |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 4 | |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 4 | |
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 4 | |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 4 | |
静電エネルギーを説明できる。 | 4 | |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 4 | |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 4 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 4 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 4 | |