基礎数学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 基礎数学
科目番号 0037 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 ドリルと演習シリーズ 線形代数(電気書院)
担当教員 長水 壽寛

到達目標

(1) ベクトルについての理解:ベクトルの加法・スカラー倍・内積の計算ができる.
具体的な図形の方程式を求めることができる.
(2) 行列の演算についての理解:行列の型を区別し, 加法・減法・乗法の計算ができる.
逆行列の意味を理解し, 求めることができる.
(3) 連立1次方程式の解法:解を求めることができる. 解の仕組みを理解できる.
(4) 線形変換についての理解:具体的な線形変換について, 行列の性質を用いて問題を解くことができる.
(5) 行列式の理解と応用:行列式の定義と性質からその計算ができる.
(6)固有値の理解:固有値と固有ベクトルを求めることができ, その応用(対角化など)ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線形代数の応用的な問題を解く事ができる線形代数の基礎を理解し、基本的な問題を解く事ができる。線形代数の基礎を理解できず、基本的な問題を解く事ができない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
福井高専の一年から三年までの数学の内容を日本語で理解することを目指す。
特に留学生がすでに受けている数学教育と福井高専の数学との整合性をとるようにする。
授業の進め方・方法:
講義と問題練習を中心とする。
既習事項と福井高専での授業とを点検しながら授業を進める。特に線形代数に重点を置く。
数学を通して、日本語会話および書取りも練習する。
日常の質問(数学、生活など)を優先する
注意点:
100点満点で評価する。
2020年度は、前期期末試験は行わず、1年を通しての課題(60点分)と後期期末試験(40点分)で評価する。
60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/シラバスの説明、ベクトルの基礎 ベクトルの定義を理解する
2週 ベクトルの演算 ベクトルの基本的な計算ができ、大きさを求められる
3週 内積を用いた計算 内積を計算できる
4週 ベクトルの成分と内積 成分表示ができ、それを用いて内積を計算する事ができる。
5週 ベクトルの1次独立・1次従属 ベクトルの1次独立、1次従属を理解する
6週 直線のベクトル方程式 直線のベクトル方程式を理解し、基本的な問題を解く事ができる
7週 円のベクトル方程式 円のベクトル方程式を理解し、基本的な問題を解く事ができる
8週 空間ベクトル 空間ベクトルの和・差・実数倍を理解する
2ndQ
9週 空間ベクトルの成分と内積 空間ベクトルの基礎を理解する
10週 空間における直線の方程式 空間ベクトルを用いて直線の方程式を求める事ができる
11週 平面の方程式 空間ベクトルを用いて平面の方程式を求める事ができる
12週 球面の方程式 空間ベクトルを用いて球面の方程式を求める事ができる
13週 行列の定義と演算 行列の定義を理解し、基本的な演算ができる
14週 転置行列、対称行列、直交行列 転置行列、対称行列、直交行列を理解する
15週 外積・2次の逆行列 空間ベクトルの外積の計算ができる
2次の逆行列を求めることができる
16週
後期
3rdQ
1週 1次変換 1次変換(線形変換)の定義を理解する
2週 回転行列、1次変換の合成 回転を表す線形変換ならびに行列を求める事ができるまた、変換の合成ができる
3週 1次変換と逆変換 逆変換を求める事ができる
4週 行列式の定義
基本変形
行列式の定義を理解する
5週 行列式の性質 行列式の性質を理解し、それを用いて基本的な行列式の値を求める事ができる
6週 行列式の展開 行列式の展開ができる
7週 クラメルの公式、掃き出し法 クラメルの公式、掃き出し法ができる
8週 掃出し法 掃出し法を用いて、連立方程式を解くことができる
掃出し法を用いて、逆行列を求めることができる
4thQ
9週 行列の階数 行列の階数について理解し、求めることができる
10週 固有値と固有ベクトル(1) 固有値・固有ベクトルの定義を理解する
11週 固有値と固有ベクトル(2) 固有値・固有ベクトルの基本的な問題を解く事ができる
12週 固有値と固有ベクトル(3) 対称行列を直交行列を用いて対角化できる
13週 2次形式の標準形 2次形式を標準形に直すことができる
14週 複素数の計算 複素数の基本的な計算ができる
15週 まとめ まとめ
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3後15
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1,前2,前8
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前2,前8
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前3,前9
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前2,前4,前6,前7,前9
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前6,前7,前10,前11,前12
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3前13
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3前15
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後5,後6,後7
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後1
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後2,後3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後2

評価割合

試験課題合計
総合評価割合4060100
基礎的能力4060100
専門的能力000
分野横断的能力000