電子工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子工学Ⅱ
科目番号 0069 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「半導体デバイス工学」 大山英典、葉山清輝 著、安田幸夫 校閲 (森北出版)
担当教員 西城 理志,松浦 徹

到達目標

(1) デバイスプロセスの一連の流れと個々のプロセスについて説明できること。バイポーラトランジスタ、ショットキーダイオード、MOSダイオード、MOSFETの特性について説明できること。
(2) 与えられた演習課題に対して、決められた期限内に提出できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電子工学に関連する問題解法能力応用的な問題に対する解法が示せる。基礎的な問題に対する解法が示せる。充分な解法が示せない。
授業関連の課題提出能力課題に対して充分な解答が示せる。課題が提出できる。課題が提出が不充分。
授業態度授業に積極的に参加できる。授業を真摯な態度で受講できる。授業を受講する態度に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3学年で学んだ電子工学をもとに、様々な半導体デバイスに関する工学的現象を正しく理解できること。
エレクトロニクスの全体像が把握できるように理解すること。
与えられた演習課題に対して定められた期限までに提出すること。
授業の進め方・方法:
教科書に沿った内容について講義を行なうが、適宜プリントを配布し教科書を捕捉説明する。またエレクトロニクスの開発の背景、その応用および現代社会に与えるインパクト等についても随時説明する。また、随時授業外学修のための課題(予習・復習、授業内容に関したもの)を課す。
注意点:
本科(準学士課程):RB2(◎)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎),JE1(○)
講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明、半導体、エネルギーバンド
半導体の基本的構造、及びエネルギーバンド図に関して説明できる。
2週 pn接合 pn接合に関して説明できる。
3週 バイポーラトランジスタ バイポーラトランジスタの概略および構造に関して説明できる。
4週 バイポーラトランジスタの動作原理 バイポーラトランジスタの動作原理に関して説明できる。
5週 バイポーラトランジスタを利用した回路。 ベース接地、エミッタ接地による増幅などに関して説明ができる。
6週 金属/半導体の接触 金属と半導体の接触に関して理解し、利用法などを説明できる。
7週 ショットキー接触、オーミック接触 ショットキー接触とオーミック接触に関して、エネルギーバンドを書いて説明できる。
8週 中間試験 これまでの内容に関する問題を充分に解ける。
2ndQ
9週 試験解説 これまでの内容に関する問題を充分に解ける。
10週 ショットキー接触のバイアス特性(C-V特性) ショットキー接触のバイアス特性(C-V特性)に関して説明できる。
11週 絶縁体/半導体接触 MOSダイオードと理想MOS構造を理解する。
12週 絶縁体/半導体接触 MOS電界効果とポテンシャル分布を理解する。
13週 絶縁体/半導体接触 絶縁体/半導体接触のポワソン方程式を理解し、MOS構造に関して説明できる。
14週 MOSトランジスタ MOSトランジスタの概略を理解する。
15週 MOSトランジスタ MOSトランジスタの基本的な性質を説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 反転を考慮した場合のポワソン方程式 反転を考慮した場合のポワソン方程式を解法できる。
2週 界面トラップと酸化膜中の電荷 半導体における、界面トラップと酸化膜中の電荷に関して説明できる。
3週 電界効果トランジスタ(FET) MOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)の基礎について理解する。
4週 MOS型電界効果トランジスタ(MOSFET) MOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)に関して説明できる。
5週 金属・半導体型電界効果トランジスタ(MESFET)、接合型型電界効果トランジスタ(JFET) 金属・半導体型電界効果トランジスタ(MESFET)、接合型型電界効果トランジスタ(JFET)に関して説明できる。
6週 デバイスプロセス 半導体プロセスの基礎を説明できる。
7週 結晶成長とエピタキシー 結晶成長とエピタキシーに関して説明できる。
8週 中間試験 これまでの授業内容に関連する問題を解法できる。
4thQ
9週 試験解説、酸化と堆積技術 試験内容を充分に理解し、解法できる。
半導体作製時の、酸化と堆積技術に関して説明できる。
10週 ドーピング技術(拡散,イオン注入) 半導体作製時の、ドーピング技術(拡散,イオン注入)に関して説明できる。
11週 リソグラフィとエッチング 半導体作製のリソグラフィとエッチングに関して説明できる。
12週 ダイオード,トランジスタのプロセス ダイオード,トランジスタの作製プロセスに関して説明できる。
13週 集積回路 各種集積回路,集積回路のプロセスを説明できる。
14週 半導体放射線検出器 半導体放射線検出器の原理とその応用方法を説明できる。
15週 学習のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4前1
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4前1,前2
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4

評価割合

試験発表課題態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90010000100
基礎的能力0000000
専門的能力90010000100
分野横断的能力0000000