電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 0085 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「やくにたつ電磁気学」 平井紀光著 ムイスリ出版
担当教員 西城 理志

到達目標

(1) 基本法則の表式は数学の具体例(応用例)である、という観点から微積分の重要性を理解できること。
(2) 静電界を例に「場の考え方」「場とエネルギーの関連」を理解できること。クーロンの法則やガウスの法則のような基本的法則を理解し、使いこなせること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気磁気学に関連する問題解法能力応用的な問題に対する解法が示せる。基礎的な問題に対する解法が示せる。充分な理解が示せない。
授業関連の課題提出能力課題に対して充分な解答が示せる。課題が提出できる。充分に課題提出が出来ない。
授業態度授業に積極的に参加できる。授業を真摯な態度で受講できる。授業を受講する態度に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数個の基本的法則に基づいて完成した学問体系になっている電気磁気学の適用範囲の広さを認識し、基本的法則の価値、ならびにそれを理解することの重要性を認識させる。この講義では、電気磁気学における重要な概念のうち、主に「静電界」に関わる内容について確実に理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
電気磁気学の基礎として特に重要と思われる内容を精選し、物理現象と基本法則との関連について特に強調していく。また、法則の理解に不可欠な数学的素養を身につけるため、適宜演習を織り交ぜながら講義を進める。講義は、必ずしもテキストに沿った内容とはなっていないので、注意すること。
注意点:
講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある。
なお、60点に満たない場合は追試験または課題を実施する場合がある。

本科(準学士課程):RB2(◎)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明 電荷とは シラバスの説明、電気磁気学の概要
電荷を学び、摩擦した物体の間に働く力や、その原理を理解する。
2週 静電力 クーロンの法則,離れた電荷間での力の伝え方
クーロンの法則を理解する。

3週 静電力
クーロンの法則を利用した問題を解けるようになる。
誘電率を理解する。

4週 静電界
電界の導入。電界の概念を理解する。
電界中にある電荷に発生する力を求められるようになる。
5週 静電界
電気力線の概念を理解する。
電界と電気力線の関係性を理解する。
6週 ガウスの法則
ガウスの法則を理解する。
等電位面、閉曲面を理解する。
7週 ガウスの法則
球状電荷の周囲の電界を求められるようになる。
8週 ガウスの法則
円筒状電荷の周囲の電界を求められるようになる。
2ndQ
9週 前期中間学力確認試験
8週の内容の関連問題を解けるようになる。
10週 中間試験の解答・解説
8週の内容の関連問題を理解する。
11週 ガウスの法則
平面状電荷の周囲の電界を求められるようになる。
12週 ガウスの法則
平行平板の場合の電界を求められるようになる。
13週 電位・電位差
電位を理解する。
電位と電界の関係性を理解する。
14週 電位・電位差
点電荷における電界中の電位を理解する。
15週 学習のまとめ 前期の内容を理解する。
16週
後期
3rdQ
1週 電気影像法
電気影像法を理解する。
2週 電気影像法
電気影像法の問題を解けるようになる。
3週 電流と電気抵抗 静電誘導
電気抵抗を理解する。
静電誘導を理解する。
4週 誘電体
誘電体の性質や、分極などについて理解する。
5週 コンデンサと誘電体
コンデンサと誘電体の関係を理解する。
6週 コンデンサと誘電体
コンデンサに関する問題を解けるようになる。
7週 後期中間学力確認試験
6週の内容の問題を解けるようになる。
8週 中間試験の解答・解説
6週の内容の問題を理解する。
4thQ
9週 電荷の運動
静電力と運動の関係性を理解する。
10週 電荷の運動
真空中における電荷の運動の問題を解けるようになる。
11週 静電容量
コンデンサの静電容量を理解する。
12週 静電容量
コンデンサの静電容量の問題を解けるようになる。
13週 静電容量
コンデンサの直並列の静電容量の問題を解けるようになる。
14週 電気磁気学のまとめ
積分による電位計算を理解する。
15週 電気磁気学のまとめ 2年電気磁気学の内容を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。5前1,前2,前3,前4,前9,前10,前15,後14,後15
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。5前5,前6,前9,前10,前13,前14,前15,後14,後15
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。5前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前15,後14,後15
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。5前3,前9,前10,前15,後14,後15
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。5前3,前9,前10,前15,後5,後6,後14,後15
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。5前11,前12,後5,後6,後14,後15
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。5後5,後6,後11,後12,後13,後14,後15
静電エネルギーを説明できる。5後5,後6,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験課題授業態度合計
総合評価割合80200100
基礎的能力0000
専門的能力80200100
分野横断的能力0000
0000
0000