(1)地球環境の保全と循環型社会とを意識したものづくりに必要な知識と技術を結びつけることで,生産から消費・廃棄に至るプロセスをひとつのシステムとして認識できること。
(2)原子力発電,新エネルギー(太陽電池、燃料電池)についてそれらの原理,特徴,課題が説明できるようにすること.また,送電線路に関して,線路定数と送電特性、故障計算と中性点接地方式・異常電圧,送電送電線路の保護、電力システムの経済運用などについて理解し,解説できるようにすること。
概要:
生産や消費活動などの社会活動に利用されている電気エネルギーに関する発生、輸送、消費のための技術を対象とする電力工学の基礎的事項を理解すること。
授業の進め方・方法:
教科書の流れに沿って講義を行うが,内容は最新の技術動向を中心に、適宜プリントを配布し教科書を補足説明する。さらに適宜レポートを課す。
注意点:
・学習・教育目標
本科(準学士課程):RB2(◎)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
・評価方法
前期成績は定期試験(2回)と課題レポートで評価する。
後期成績は定期試験(2回)で評価する。
学年末成績は前期成績と後期成績の平均とする。
・評価基準
学年成績60点以上
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明,電力輸送の特質と問題点,電気エネルギーの特質 |
電力輸送の特質と問題点,電気エネルギーの特質について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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2週 |
エネルギー資源の枯渇問題と地球環境問題 |
エネルギー資源の枯渇問題と地球環境問題について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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3週 |
原子力発電の特徴,原子核と原子核反応 |
原子力発電の特徴,原子核と原子核反応について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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4週 |
核分裂と連鎖反応 |
核分裂と連鎖反応について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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5週 |
原子炉の基本構成と構成材料 |
原子炉の基本構成と構成材料について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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6週 |
原子力発電所の種類 |
原子力発電所の種類について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
中間試験の返却と解説,新エネルギー(太陽光発電) |
新エネルギー(太陽光発電)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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2ndQ |
9週 |
新エネルギー(燃料電池) |
新エネルギー(燃料電池)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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10週 |
送電方式(直流、交流送電) |
送電方式(直流、交流送電)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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11週 |
送電電圧(種別)と送電電力 |
送電電圧(種別)と送電電力について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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12週 |
線路定数(抵抗、表皮効果) |
線路定数(抵抗、表皮効果)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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13週 |
線路定数(インダクタンス) |
線路定数(インダクタンス)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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14週 |
線路定数(静電容量) |
線路定数(静電容量)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末試験の返却と解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
送電に関する復習 |
前期の授業内容について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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2週 |
送電特性(四端子定数) |
送電特性(四端子定数)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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3週 |
送電特性(短,中距離送電線路等価回路) |
送電特性(短,中距離送電線路等価回路)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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4週 |
分布定数回路理論 |
分布定数回路理論について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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5週 |
送電特性(長距離送電線路の四端子回路) |
送電特性(長距離送電線路の四端子回路)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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6週 |
中間試験 |
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7週 |
中間試験の返却と解説,電力ベクトル軌跡 |
電力ベクトル軌跡について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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8週 |
電力円線図 |
電力円線図について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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4thQ |
9週 |
電力円線図と調相容量 |
電力円線図と調相容量について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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10週 |
保護継電器方式と中性点接地方式 |
保護継電器方式と中性点接地方式について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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11週 |
異常電圧(内部異常電圧,外部異常電圧電)と絶縁 |
異常電圧(内部異常電圧,外部異常電圧電)と絶縁について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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12週 |
誘導障害(電磁誘導電圧の計算と静電誘導の計算) |
誘導障害(電磁誘導電圧の計算と静電誘導の計算)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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13週 |
電力システムの経済運用 |
電力システムの経済運用について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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14週 |
まとめ |
前期および後期の授業内容について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末試験の返却と解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 4 | |
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 4 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | 前10,後5 |
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 | 4 | 前3,前4 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前10,後1,後2,後3,後4 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前2,前6,前8,前9 |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 4 | 前5 |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後13,後14 |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | 前12,前13,前14 |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | |
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。 | 4 | |
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 4 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 4 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 4 | |
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 4 | |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 4 | |
高調波障害について理解している。 | 4 | |
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 4 | |
電力システムの経済的運用について説明できる。 | 4 | |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 4 | |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | |