計測工学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 計測工学
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 計測工学入門 第3版(森北出版)
担当教員 米田 知晃

到達目標

(1)地球環境の保全と循環型社会の構築に必要な計測技術を身に付けること。
(2)生産から消費・廃棄に至るプロセスをひとつのシステムとみなせるように包括的知識を身に付けること。
(3)計測に必要な、センサー、電子回路、計測機器について基礎的な説明ができること。
(4)コンピュータを使った計測の初歩を体験し、基礎知識の応用例として思い出せること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
計測誤差、単位系について説明ができ、関連計算や変換ができる。計測誤差、単位系について説明できる。 計測誤差、単位系について説明できない。
主要な指示型計器の構造、動作について説明でき、応用できる。主要な指示型計器の構造、動作について説明できる。 主要な指示型計器の構造、動作について説明できない。
基本的な計測用電子回路について説明でき、回路設計がきる。基本的な計測用電子回路について説明できる。基本的な計測用電子回路について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 主な計測機器の基本的な仕組み、各種の物理量の計測原理、DA変換・AD変換・コンピュータ計測の基礎、基礎的な計測技術の応用例などを学習する
授業の進め方・方法:
 教科書に沿って講義を進めるが、計測機器の構造やAD、DA変換方法など詳しい資料が必要な事項は適宜プリントを配布する。
注意点:
講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある.
病気や怪我など特別な場合を除き、試験後のレポート・課題提出等は認めない.
評価基準:60点以上を合格とする.

本科(準学士過程):RB2(◎)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 計測方法の分類
偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/デジタル計測
計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。
2週 精度と誤差、有効数字・誤差の伝播 精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。
3週 計測値の処理 精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。
4週 SI単位系における基本単位と組み立て単位 SI単位系における基本単位と組立単位について理解している。
5週 計測標準とトレーサビリティ 計測標準とトレーサビリティの関係について理解している。
6週 指示計器の原理と電圧・電流測定 指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
7週 倍率器・分流器と測定範囲の拡大 倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について理解している。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験の返却・解説、電圧及び電流計 指示計器について、その動作原理を理解できる。
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について理解している。
10週 電圧・電流の測定 直流電圧・電流の測定について説明できる
11週 電圧・電流の測定 交流電圧・電流の測定について説明できる
12週 電圧・電流の測定 電位差計、微小電流・電圧測定について説明できる
13週 電圧降下法による抵抗測定 電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。
14週 ブリッジ回路による抵抗測定 ブリッジ回路を用いた抵抗測定の原理を説明できる。
15週 前期末試験
16週 試験返却・解説、学習のまとめ、交流回路 交流回路の基礎について説明できる
後期
3rdQ
1週 ブリッジ回路によるインピーダンスの測定
ブリッジ回路によるインピーダンスの測定について説明できる
2週 ブリッジ回路によるインピーダンスの測定 ブリッジ回路によるインピーダンスの測定について説明できる
3週 LCRメータによるインピーダンスの測定 LCRメータについて説明できる。
4週 有効電力・無効電力・力率の測定 有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる
5週 有効電力・無効電力・力率の測定 有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる
6週 電力の測定 ホール効果電力計、高周波電力計を説明できる
7週 電力量の測定 誘導型電力量計を説明できる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験の返却・解説、オシロスコープの原理 オシロスコープの動作原理を理解している。
10週 波形(振幅・周期・周波数)の測定 オシロスコープを用いた波形観測(振幅、周期、周波数)の方法を説明できる。
11週 オペアンプの基礎 オペアンプによる増幅回路、コンパレータ、積分器
12週 AD変換回路・DA変換回路 A/D変換回路・DA変換回路について理解できる。
13週 コンピュータ計測・応用計測 A/D変換を用いたディジタル計器の原理について理解している。コンピュータ計測について理解できる
14週 放射線計測 放射線の種類、放射性壊変、電離作用について理解できる。放射線検出器の種類、原理について理解できる。
15週 学年末試験
16週 試験の返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前9,前10,前13
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前9,前10,前13
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前9,前10,前13
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前9,前10,前13
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前14
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4後4,後5,後7
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前11,前16,後1,後2
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前11,前16,後1,後2
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前11,前16,後1,後2
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4前11,前16,後1,後2
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4前11,前16,後1,後2
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4前11,前16,後1,後2
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4前11,前16,後1,後2
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4前16,後1,後2
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4後4,後5
電子回路演算増幅器の特性を説明できる。4後11
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4後11
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4前1
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4前2,前3
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4前4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4前5
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4前6,前9,前10,前11,前12
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4前7,前9,前10,前11,前12
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4後12,後13
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4前13
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4後1,後2
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4後4,後5,後6
電力量の測定原理を説明できる。4後4,後7
オシロスコープの動作原理を説明できる。4後9,後10

評価割合

試験課題レポートその他合計
総合評価割合80200100
基礎的能力6015075
専門的能力205025
分野横断的能力0000