情報処理システム論Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 情報処理システム論Ⅰ
科目番号 0132 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 重井芳治著「計算機工学の基礎」近代科学社
担当教員 丸山 晃生

到達目標

(1) 情報処理システムの基礎である論理式,各種論理回路の構成と動作が理解できる.
(2) 設計するシステムが何に役立つかを認識し,システム回路の基礎的な設計ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ブール代数・基数変換について理解でき,説明できる.ブール代数・基数変換について理解できる.ブール代数・基数変換について理解できない.
評価項目2組み合わせ回路について理解でき,説明できる.組み合わせ回路について理解できる.組み合わせ回路について理解できない.
評価項目3順序回路について理解でき,説明できる.順序回路について理解できる.順序回路について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
様々な電化製品が世の中にあふれているが,この根本にはディジタル回路(論理回路)がある.本授業では,情報処理システムの基礎である論理代数,論理回路についての理解を深める.これらを用いてシステム回路設計手法の基礎を学ぶ.
授業の進め方・方法:
教科書と作成資料をもとに講義を進める.その間,課題演習を行い,理解を深める.
注意点:
講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある.
評価方法:学年成績(100)=定期試験点(80)+課題点(20)
評価基準:60点以上を合格合格とする


関連科目:電子回路
本科(準学士課程):RB2(◎)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要,数の体系(1) 授業概要,整数,小数の2進数,10進数,16進数による表現を理解し,基数が異なる数の間での相互変換ができる.
2週 数の体系(2) 負数の表現とBCD表示について理解できる.
3週 論理代数(1) 基本的な論理演算(AND,OR,NOT)について理解できる.
4週 論理代数(2) 論理式と真理値表について理解する.真理値表から標準積和式・標準和積式を求めることができる.
5週 論理代数(3) 論理代数の公理・定理について理解できる.
6週 論理代数(4) 論理式の展開により,標準積和式・標準和積式を求めることができる.
7週 論理代数(5) ブール代数により論理式を簡単化できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 論理代数(6) カルノー図により,論理回路を簡単化することができる.
10週 論理代数(7) 他の論理演算回路(NAND,NOR,XOR)について理解できる.
11週 組み合わせ回路(1) 電子回路モデル,MIL記号による論理回路が描ける.
12週 組み合わせ回路(2) 加算器,減算器を設計できる.
13週 組み合わせ回路(3) 復号器,符号器を設計できる.
14週 組み合わせ回路(4) 結合器,分配器 を設計できる.
15週 期末試験
16週
後期
3rdQ
1週 プログラマブル論理回路(1) 各種プログラマブル方式論理回路について理解する.
2週 プログラマブル論理回路(2) PLA,算術論理演算回路 について理解する.
3週 順序回路(1) 同期式と非同期式について理解する.フリップフロップ回路基本動作について理解する.
4週 順序回路(2) SR-FF,JK-FFについて理解する.
5週 順序回路(3) D-FFについて理解し,JK-FFと相互変換ができる.
6週 順序回路(4) T-FFについて理解し,JK-FFと相互変換ができる.
7週 順序回路(5) D-FFとT-FFが相互変換できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 システム回路設計手法(1) システム回路設計手法について理解し,システムを設計できる.
10週 システム回路設計手法(2) 変数の定義,状態遷移図,状態遷移表について理解できる.
11週 システム回路設計手法(3) 状態変換表について理解し,カウンタを設計できる.
12週 システム回路設計手法(4) 非同期式カウンタについて理解できる.
13週 システム回路設計手法(5) 特定パターン検出回路設計を設計できる.
14週 システム回路設計手法(6) ラッチ回路,シフトレジスタについて理解できる.
15週 期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前1
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前2,前3,前4,前5
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前11,後9,後14
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前13,前14

評価割合

試験演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力501060
専門的能力301040