計測工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 計測工学Ⅱ
科目番号 0135 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Claudio Tuniz, "Radioactivity: A Very Short Introduction", Oxford Univ Pr.
担当教員 米田 知晃

到達目標

(1)地球環境の保全と循環型社会の構築に必要な計測技術を身に付けること。
(2)生産から消費・廃棄に至るプロセスをひとつのシステムとみなせるように包括的知識を身に付けること。
(3)計測に必要な、センサー、電子回路、計測機器について基礎的な説明ができること。
(4)放射線測定方法・利用方法について理解し、基礎知識の応用例として思い出せること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
放射線および放射線計測に関して具体的に説明することができる。放射線および放射線計測に関して簡単内容を説明することができる。放射線および放射線計測に関して説明することができない。
放射線計測が必要となる原子力発電、廃止措置、核廃棄物の処分、原子力防災について十分に説明することができる。放射線計測が必要となる原子力発電、廃止措置、核廃棄物の処分、原子力防災について簡単な内容を説明することができる。放射線計測が必要となる原子力発電、廃止措置、核廃棄物の処分、原子力防災について説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 放射線は、材料分析や半導体デバイスの微細加工、医療応用等、多くの分野で利用されている。他方、原子力においても放射線の計測は重要な技術である。放射線の計測には材料物性や電気・電子回路の知識が必要であり、これまで学んできた電子材料や電気・電子回路の応用例という観点から、放射線および放射線計測に関する具体的知識に加えて、放射線計測が必要となる原子力発電、廃止措置、核廃棄物の処分、原子力防災などの知識を習得する。
授業の進め方・方法:
 教科書に沿って講義を進めるが、教科書の記載内容の背後にある基礎事項に関しては適宜プリントを配布する。加えて、外部講師による特別講義を適時開催する。
注意点:
講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある.
病気や怪我など特別な場合を除き、試験後のレポート・課題提出等は認めない.
評価基準:60点以上を合格とする.
本科(準学士過程) :RB2(◎),環境生産システム工学プログラム : JA3(◎)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 放射線の発見、放射能 放射線の発見、放射線、放射能、放射性物質について理解できる
2週 原子核、放射性壊変、単位 原子核の構造、放射性壊変、放射線の単位について理解できる
3週 半減期
人工放射能
半減期と核反応について理解できる
4週 放射能に満ちた環境 身の回りにある放射線について理解できる
5週 放射線の身体への影響 放射線の身体への影響に費え理解できる
6週 放射線検出器 放射線検出器について理解できる。
7週 核分裂反応
最初の原子炉
原子力発電の原理について理解し、原子力発電主要設備を説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験の返却と解説
原子力のエネルギー
原子力発電の原理について理解し、原子力発電主要設備を説明できる。
10週 原子力発電 電力システムの経済運用について理解している。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる。原子力発電の原理について理解し、原子力発電主要設備を説明できる。
11週 廃止措置技術 電力システムの経済運用について理解している。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる。
12週 核廃棄物の地層処分 電力システムの経済運用について理解している。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる。
13週 放射線の応用技術
医学における放射線利用
放射線の応用技術として、医学における放射線利用について理解できる
14週 原子力防災 原子力防災について理解できる
15週 期末試験
16週 試験の返却と解説
まとめ
各種アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4前11,前12,前13,前14
技術史技術史歴史の大きな流れの中で、科学技術が社会に与えた影響を理解し、自らの果たしていく役割や責任を理解できる。4前1,前7,前9
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電力システムの経済的運用について説明できる。4前10,前11,前12
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4前7,前9,前10,前11,前12
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4前10,前12,前14

評価割合

試験レポートその他合計
総合評価割合80200100
基礎的能力3010040
専門的能力400040
分野横断的能力1010020