(1)直流電動機、変圧器、交流電動機、交流発電機、小型特殊電動機などの基本的な電気機器の構造、製作方法の基礎を理解できること.および省資源、省エネルギ-を考慮した設計の基礎および運転方法の基礎が理解できること.
(2)直流電動機、変圧器、交流電動機、交流発電機、小型特殊電動機などの基本的な電気機器の原理を理解でき、等価回路の作成および等価回路を用いて特性計算ができること.
概要:
電気エネルギ-の相互変換、電気-機械エネルギ-変換の考え方を理解するとともに代表的な機器である直流電動機、変圧器、交流電動機、交流発電機、小型特殊電動機について原理、構造、特性および解析方法を理解し、これらの機器の運転方法に関する基礎的な知識を習得する。尚、全体を通して企業等の実務経験者が指導を行う。
授業の進め方・方法:
電気エネルギ-変換に関する各種機器のうち、特に広く使用されている直流電動機、変圧器、交流電動機、交流発電機、 小型特殊電動機について、電気磁気学、電気回路の知識を基に、教科書に基づいた講義を中心として解説を行うとともに、演習を取り入れることにより内容の理解を深める。
注意点:
・学修単位B(これまでの学修単位科目)
「この科目は、学修単位A(30時間の授業で1単位)の科目である。ただし、授業外学修の時間を含む。」
学修単位B =(半期科目で) 学修単位:2 時間/週 2
・学習・教育目標
本科(準学士課程):RB2(◎)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
・評価方法
定期試験(前期中間試験・前期期末試験・後期中間試験・後期期末試験〔各試験共100点満点〕)、課題と小テスト〔各学期毎に100点満点換算〕により評価を行う。
※前期中間成績=前期中間試験×1.0
前期成績=(前期中間成績×0.4+前期期末試験×0.4+課題と小テスト×0.2)
後期中間成績=後期中間試験×1.0
後期成績=(前期中間成績×0.4+後期期末試験×0.4+課題と小テスト×0.2)
学年末成績=前期成績と後期成績の平均
※追試験や追課題を実施するか否かは、定期試験の結果等を踏まえて判断する。
・評価基準
学年成績60点以上
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
本科目で学ぶ内容(代表的な電気機器の種類と使用例),シラバス説明 |
本科目で学ぶ内容(代表的な電気機器の種類と使用例)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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2週 |
電磁気学,交流回路の確認,回転磁界(交番磁界) |
電磁気学,交流回路の確認,回転磁界(交番磁界)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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3週 |
直流電動機の動作原理と構造,電機子反作用 |
直流電動機の動作原理と構造,電機子反作用について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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4週 |
直流電動機の運転特性と励磁方式(永久磁石,他励),等価回路 |
直流電動機の運転特性と励磁方式(永久磁石,他励),等価回路について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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5週 |
直流電動機の運転特性と励磁方式(自励:分巻,直巻),等価回路 |
直流電動機の運転特性と励磁方式(自励:分巻,直巻),等価回路について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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6週 |
直流電動機の始動,制動,速度制御 |
直流電動機の始動,制動,速度制御について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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7週 |
直流発電機の構造と原理 |
直流発電機の構造と原理について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
中間試験の解説 |
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10週 |
変圧器の構造と原理 |
変圧器の構造と原理について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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11週 |
変圧器の等価回路(T型等価回路,L型等価回路) |
変圧器の等価回路(T型等価回路,L型等価回路)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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12週 |
等価回路定数の測定方法 |
等価回路定数の測定方法について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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13週 |
短絡インピーダンス,電圧変動率、電気材料 |
短絡インピーダンス,電圧変動率について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。電気材料(導電・磁性・絶縁)について理解・説明できる。
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14週 |
変圧器の損失,効率,結線方法 |
変圧器の損失,効率,結線方法について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末試験の解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
誘導電動機の動作原理と構造 |
誘導電動機の動作原理と構造について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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2週 |
誘導電動機の等価回路,すべり |
誘導電動機の等価回路,すべりについて、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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3週 |
等価回路定数の求め方,等価回路による特性算定方法 |
等価回路定数の求め方,等価回路による特性算定方法について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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4週 |
誘導電動機の始動方法 |
誘導電動機の始動方法について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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5週 |
誘導電動機の諸特性(速度,トルク),速度制御 |
誘導電動機の諸特性(速度,トルク),速度制御について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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6週 |
誘導発電機の構造と原理 |
誘導発電機の構造と原理について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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7週 |
誘導発電機の特性 |
誘導発電機の特性について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
中間試験の解説 |
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10週 |
同期発電機の構造と原理,使用例 |
同期発電機の構造と原理,使用例について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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11週 |
等価回路と等価回路定数の求め方 |
等価回路と等価回路定数の求め方について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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12週 |
負荷特性と電圧変動率 |
負荷特性と電圧変動率について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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13週 |
同期電動機の始動方法 |
同期電動機の始動方法について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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14週 |
特殊モータ(ステッピング,ブラシレスモータ)とパワーエレクトロニクス |
特殊モータ(ステッピング,ブラシレスモータ)とパワーエレクトロニクスについて、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末試験の解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 情報 | 基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。 | 5 | |
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。 | 5 | |
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 5 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 5 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 5 | |
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。 | 5 | |
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。 | 5 | |
論理式から真理値表を作ることができる。 | 5 | |
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。 | 5 | |
電気回路 | 瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 4 | |
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 4 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | |
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 4 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | |
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。 | 4 | |
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
電磁気 | 導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 4 | |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 4 | |
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 4 | |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 4 | |
静電エネルギーを説明できる。 | 4 | |
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。 | 4 | |
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。 | 4 | |
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。 | 4 | |
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。 | 4 | |
磁気エネルギーを説明できる。 | 4 | |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 4 | |
電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 5 | |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 5 | |
FETの特徴と等価回路を説明できる。 | 5 | |
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。 | 5 | |
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。 | 5 | |
反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。 | 5 | |
演算増幅器の特性を説明できる。 | 5 | |
電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 5 | |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 5 | |
原子の構造を説明できる。 | 5 | |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 5 | |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 5 | |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 5 | |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 5 | |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 5 | |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 5 | |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 5 | |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 5 | |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 4 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 4 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 4 | |
直流機の原理と構造を説明できる。 | 4 | |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 4 | |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 4 | |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 4 | |
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。 | 4 | |
高調波障害について理解している。 | 4 | |
計測 | 計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。 | 5 | |
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。 | 5 | |
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 5 | |
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。 | 5 | |
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。 | 5 | |
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。 | 5 | |
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。 | 5 | |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 5 | |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。 | 5 | |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 5 | |
電力量の測定原理を説明できる。 | 5 | |
オシロスコープを用いた波形観測(振幅、周期、周波数)の方法を説明できる。 | 5 | |
オシロスコープの動作原理を説明できる。 | 5 | |
制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 5 | |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 5 | |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 5 | |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 5 | |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 5 | |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 5 | |