(1) 与えられた実験・演習課題の工学的意義を理解し、提示された方法を計画・実行することにより、定められた期限までに妥当な結果を導けること。
(2) 電子情報通信学会の倫理綱領を理解し、説明できること。
概要:
実験を通して、これまでの講義で習得した知識を実際に応用する実践的能力を身に付ける。
実験室の清掃、実験器具の後片付け等、技術者としての基本的態度を身に付ける。
学術団体が規定した倫理綱領を理解する。
授業の進め方・方法:
前期:基礎的な6つのテーマについて、2週かけて1テーマの実験を実施し、3~4人のグループで実験する(日程によっては、適宜予備実験を加える)。また、学術団体が規定している倫理規定を題材として、技術者倫理の基本的考え方について解説する。
後期:電気電子工学科の教職員各自1つの実験テーマを出す。学生は3テーマ選択し、3~6人のグループに分かれて1テーマ4週で実験する。自ら考え、計画し、調べる主体性を養うと共に、ある程度まとまった内容の実験をする。
なお、シラバスの説明時には実験全体の安全教育を行うが、各実験の最初にも、必要に応じて実験上の安全に関する基礎的な知識や技術を解説する。
注意点:
100点満点で60点以上を合格とする。
本科(準学士課程):RE1(◎)
環境生産システム工学プログラム:JA3(○), JE1(◎)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業概要、実験内容の概略説明 |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する.
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2週 |
トランジスタ増幅器の製作実習 |
トランジスタを用いた増幅器を作製できる. 負荷線やバイアス回路について理解する.
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3週 |
トランジスタ増幅器の製作実習 |
トランジスタを用いた増幅器を作製できる. 負荷線やバイアス回路について理解する.
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4週 |
負帰還増幅回路 |
負帰還増幅回路の測定方法を習得する. 帰還の効果・作用と負帰還の基本特性を理解する.
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5週 |
負帰還増幅回路 |
負帰還増幅回路の測定方法を習得する. 帰還の効果・作用と負帰還の基本特性を理解する.
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6週 |
半導体のホール効果 |
半導体のホール電圧の測定方法を習得する. 半導体のホール効果を理解する.
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7週 |
半導体のホール効果 |
半導体のホール電圧の測定方法を習得する. 半導体のホール効果を理解する.
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8週 |
技術者倫理 |
学術団体が規定した倫理網領を理解する.
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2ndQ |
9週 |
技術者倫理 |
技術者倫理の必要性について説明できる.
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10週 |
PN接合ダイオードの特性 |
PN接合の接合容量と逆バイアス電圧の関係の測定方法を習得する. ダイオードの接合方法,空乏層幅と不純物密度を求めることができる.
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11週 |
PN接合ダイオードの特性 |
PN接合の接合容量と逆バイアス電圧の関係の測定方法を習得する. ダイオードの接合方法,空乏層幅と不純物密度を求めることができる.
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12週 |
直流電動機・発電機 |
直流電動機の回転制御方法を習得する. 直流発電機の誘導起電力の測定方法を習得する.
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13週 |
直流電動機・発電機 |
直流電動機の回転制御方法を習得する. 直流発電機の誘導起電力の測定方法を習得する.
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14週 |
単相変圧器の特性試験 |
単層変圧器の無負荷試験・短絡試験・負荷試験の測定方法を習得する. 単層変圧器の特性計算ができる.
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15週 |
単相変圧器の特性試験 |
単層変圧器の無負荷試験・短絡試験・負荷試験の測定方法を習得する. 単層変圧器の特性計算ができる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
授業概要、実験内容の概略説明 |
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2週 |
アレーアンテナの基礎解析 |
MATLABを用いてアレーアンテナの指向性を計算できる.
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3週 |
真空蒸着法によるCu薄膜の作製と評価 |
導電材料である銅(Cu)についてその薄膜を作製し、そのサンプルの特性評価ができる.
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4週 |
制御器設計の基礎 |
フィードバック制御器設計法の基礎を習得し,計算機実験により,設計した制御器の評価・検討ができる.
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5週 |
放射線学習用教材に関する演習 |
基本的な放射線に関する実験を行い,放射線教材に関する企画案の作成よび発表ができる.
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6週 |
iModelaによるプリント基板加工 |
プリント基板の切削加工手順を理解し,ロジックICを用いた簡単な回路を作成できる.
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7週 |
金属の電気伝導率 |
電気抵抗率の測定値から金属中の電子が自由に運動できる時間を求めることができる.
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8週 |
サイリスタによる交流位相制御 |
交流回路において、サイリスタを用いて位相制御ができる.
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4thQ |
9週 |
Raspberry Piを用いた画像処理 |
小型コンピュータRaspberry Piを用いて,画像処理のプログラミングができる.
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10週 |
同期発電機の特性 |
三相同期発電機について,無負荷・短絡試験,零力率全負荷試験,負荷試験の3つの試験を通して,その特性を理解できる.
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11週 |
色素増感太陽電池の作製 |
TiO2の光触媒作用を利用した色素増感太陽電池をスクリーン印刷法を利用して作製し,作製したサンプルの特性評価ができる.
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12週 |
FETの特性測定 |
電界効果トランジスタ(FET)の動作原理について確認するための実験ができる.
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13週 |
差分法を用いた数値計算 |
斜方投射や単振動、拡散方程式等の微分方程式に,陽解法を適用したシミュレーターを作成できる.
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14週 |
研究室訪問 |
研究室を訪問して説明を受けた研究内容が理解できる.
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15週 |
学習のまとめ |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。 | 4 | |
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | |
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。 | 4 | |
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。 | 4 | |
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 4 | |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 4 | |
直流回路論における諸定理について実験を通して理解する。 | 5 | |
交流回路論における諸現象について実験を通して理解する。 | 5 | |
半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。 | 5 | |
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 4 | |
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 4 | |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 4 | |