パワーエレクトロニクス

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 パワーエレクトロニクス
科目番号 0166 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基本からわかるパワーエレクトロニクス講義ノート(西方正司監修、オーム社)
担当教員 秋山 肇

到達目標

(1)習得した自然科学の基礎知識と電気工学の分野における専門基礎知識・技術とに基づいて、パワーエレクトロニクスに関する工学的現象を正しく理解できること。
(2)現代社会において必要とされているパワーエレクトロニクスに関する工学的技術について、複数の具体例を挙げられること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電力変換の種類と制御方式について説明ができ、関連計算や変換ができる。電力変換の種類と制御方式について説明ができる。電力変換の種類と制御方式について説明ができない。
パワーデバイスについて詳細に説明ができる。パワーデバイスについて簡単な説明ができる。パワーデバイスについて簡単な説明ができない。
パワーデバイスを用いた電力変換回路の動作について詳細に説明できる。パワーデバイスを用いた電力変換回路の動作について簡単な説明ができる。パワーデバイスを用いた電力変換回路の動作について詳細に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
習得した自然科学の基礎知識と電気工学の分野における専門基礎知識・技術とに基づいて、パワーエレクトロニクスに関する工学的現象を正しく理解できるようにするとともに、現代社会において必要とされているパワーエレクトロニクスに関する工学的技術について、複数の具体例を挙げられるようにすること。尚、全体を通して企業等の実務経験者が指導を行う.
授業の進め方・方法:
教科書に基づいた講義を中心として解説を行うとともに、シミュレーション(PSIM)を用いた回路動作の計算体験を通して実務的な観点からも理解を図る.
注意点:
・学習・教育目標
 本科(準学士課程): RB2(◎)
 環境生産システム工学プログラム: JB3(◎)
・評価方法
 定期試験(後期中間試験〔100点満点〕)、レポート課題(100点満点)と小テスト(後期期間中に実施した全回数分を100点満点に換算)、態度(100点満点に換算)により評価を行う。
 ※後期中間成績=後期中間試験×1.0
  学年末成績=後期中間試験成績×0.3+レポート課題×0.3+小テスト×0.3+態度×0.1 で算出する.
 ※追試験や追課題の実施是非は、受講生の態度を踏まえて判断する。
・評価基準
 学年末成績60点以上

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明
電気回路の復習
電気回路の問題を計算できる。
2週 電力変換の種類と制御方式 電力変換の種類と制御方式について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
3週 半導体素子(ダイオード,サイリスタ,MOSFET,IGBT) 半導体素子(ダイオード,サイリスタ,MOSFET,IGBT)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
4週 スイッチ損失,保護回路,抵抗,インダクタ,キャパシタ接続時の特性 スイッチ損失,保護回路,抵抗,インダクタ,キャパシタ接続時の特性について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
5週 半波整流回路,全波整流回路 半波整流回路,全波整流回路について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
6週 降圧形チョッパ回路,昇圧形チョッパ回路,昇降圧形チョッパ回路,チョッパ回路を用いた直流電動機の制御 降圧形チョッパ回路,昇圧形チョッパ回路,昇降圧形チョッパ回路,チョッパ回路を用いた直流電動機の制御について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
7週 インバータ回路の基本原理(電圧型インバータと電流型インバータ) インバータ回路の基本原理(電圧型インバータと電流型インバータ)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の返却と解説
10週 パルス振幅変調方式(PAM)とパルス幅変調方式(PWM) パルス振幅変調方式(PAM)とパルス幅変調方式(PWM)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
11週 単相インバータ(フルブリッジ,ハーフブリッジ) 単相インバータ(フルブリッジ,ハーフブリッジ)について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
12週 三相インバータ 三相インバータについて、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
13週 単相ブリッジ形インバータ、三相ブリッジ形インバータ 単相ブリッジ形インバータ、三相ブリッジ形インバータについて、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
14週 インバータ回路を用いた誘導電動機の速度制御 インバータ回路を用いた誘導電動機の速度制御について、理解・説明できる。また、問題を計算できる。
15週 期末試験(又はレポート課題提出)
16週 期末試験(又はレポート課題)の解説、
講義の総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。4
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。4
電荷と電流、電圧を説明できる。4後1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4後1
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4後1
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4後1
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4後1
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4後1
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4後1
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4後1
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4後1
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4後1
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。4
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4後1
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4後1
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4後1
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4後1
理想変成器を説明できる。4後1
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4後1
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4後1,後4,後6,後11,後13
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4後1,後4,後6,後11,後13
電子工学pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4後3
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4後3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4後3
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4後1,後12,後13
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4後1,後12,後13
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4後1,後12,後13
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。4後2,後3,後5,後6,後9,後10
高調波障害について理解している。4

評価割合

中間試験レポート課題小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合30303001000100
基礎的能力10010000020
専門的能力2030100100070
分野横断的能力0010000010