論理回路

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 論理回路
科目番号 0005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「論理回路入門」坂井修一著(培風館)
担当教員 青山 義弘

到達目標

(1)N進数、位取り記数法を理解し、算術演算、論理演算が出来ること。基本的なブール代数計算が出来ること。
(2)与えられた仕様から目的の論理関数を導出できること。
(3)与えられた演習課題に対して、決められた期限内に提出できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
数の概念位取り記数法が理解でき、、負数の概念、補数が理解でき、基数変換、N進数の演算ができる位取り記数法、負数の概念、補数が理解でき、基数変換、2進数の演算ができる位取り記数法が理解できず、基数変換ができない
論理関数、論理演算基本的な論理関数を理解し、形式の変換、基本形を作成することができ、様々な公式を証明できる基本的な論理関数を理解し、形式の変換、基本形を作成することができ、様々な公式を利用できる。論理関数の特徴を理解できず論理演算ができない
組合せ論理回路与えられた仕様から真理値表、カルノー図など作成し、最適な論理関数を導出できる与えられた仕様から論理関数を導出でき、カルノー図を作成できる与えられた仕様を理解できず、真理値表が作成できない
順序論理回路FF、ラッチについて理解し、カウンタ、レジスタなどの回路を構成、応用できるFF、ラッチについて理解し、カウンタ、レジスタなどの基本的な回路を構成できるFF、ラッチについて理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータの基本的な仕組みを理解するため、コンピュータ内部の数値表現、演算から始まり、ブール代数、組み合わせ回路を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業においては、座学を中心とし、論理回路に関する講義と演習を行なう。
注意点:
授業外学修のための課題(予習復習、授業内容に関する調査・考察)を課す。
期限を守って必ず提出すること。
学習教育目標:RB2(◎)
関連科目:計算機構成論Ⅰ・Ⅱ、計算機アーキテクチャ
学習教育目標の達成度評価方法:授業内容に関する試験(中間・期末、計2回)を70%、提出された課題を30%で評価する。 合格点に満たない場合はそれまでに出された課題をすべて提出している学生に限り、課題の追加提出および再試験およびレポートを実施し学年成績とする。
学習教育目標の達成度評価基準:総合評価60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス:シラバスの説明、アナログ値とディジタル値、N進数の位取り記数法、計算の復習 アナログ値とディジタル値の特徴を理解する
N進数の位取り記数法を理解する
正の値の2進8進16進数の加減乗除算ができる
補数を理解する
負数の表し方を理解する
負数の計算ができる
2週 基本的な論理演算の概要、基本的な論理ゲート、真理値表、ブール代数を学ぶ 基本論理演算、基本公式を理解する
真理値表が書ける
3週 ブール代数の公式を学ぶ 各種公式を覚え利用できる
論理式の式の変換ができる
4週 加法標準形、乗法標準形を学ぶ 証明問題が解ける
標準形を作れる
5週 ドント・ケアを学ぶ
式の簡単化を学ぶ
カルノー図を学ぶ
ドント・ケアを理解し、式の簡単化ができる
カルノー図を描き、簡単化ができる
6週 ドント・ケアを学ぶ
式の簡単化を学ぶ
カルノー図を学ぶ
ドント・ケアを理解し、式の簡単化ができる
カルノー図を描き、簡単化ができる
7週 組み合わせ論理回路の設計方法を学ぶ。 要求仕様を理解し、要求された組み合わせ論理回路の真理値表が書ける
8週 中間確認演習 これまでの復習問題を解く
4thQ
9週 演習の解説
組み合わせ論理回路の設計方法を学ぶ。
要求仕様を理解し、要求された組み合わせ論理回路の真理値表が書ける
10週 代表的な組み合わせ回路(加減算器、ALUなど)について学ぶ。 代表的な組み合わせ回路(加減算器、ALUなど)を理解し、設計できる
11週 代表的な組み合わせ回路(デコーダ、MUX、パリティなど)について学ぶ。 代表的な組み合わせ回路(デコーダ、MUX、パリティなど)を理解し、設計できる。
12週 SRラッチ、Dラッチ SRラッチ、Dラッチの動作を理解し説明できる
13週 クロック、フリップフロップ、マスタスレーブ型回路、JK-FF、T-FF 各種FFの動作が理解できる
14週 同期/非同期、状態遷移図 同期/非同期の違いを理解し説明できる
Dフリップフロップ、JKフリップフロップ、Tフリップフロップの動作を理解し説明できる
カウンタ、レジスタの設計ができる
15週 期末試験
16週 学習のまとめ 学習のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3
計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。4
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。4
論理式の簡単化の概念を説明できる。4
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。4
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。4
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。4
組合せ論理回路を設計することができる。4
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。4
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。4
情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。3
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。3
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力502070
専門的能力201030
分野横断的能力000