公共社会Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 公共社会Ⅰ
科目番号 0007 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 中谷内 悠

到達目標

(1)人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解するとともに、自らが公共的な空間に属する主体であることを理解する。
(2)歴史、文化、宗教的背景を踏まえて、先人の思想を正しく理解できること。また、先人の思想を手掛かりにして、自己の生き方や他者と共に生きていくことの重要性、公共的な空間における人間としての在り方生き方について考えることができる。
(3)「幸福」「自由」「正義」「公正」などの公共的な観点から多様な思想について学び、現代社会の特質やその制度、倫理的課題について様々な角度から理解できること。
(4)民族、宗教や生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会を尊重することの重要性について考察できる。
(5)倫理的な問いについて、自分の世界に引き付けて主体的に探究し、自分や他人の論証を理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1青年期の意義と自己形成の課題について、主体的に公共空間に参画することの重要性について十分に理解している青年期の意義と自己形成の課題について、主体的に公共空間に参画することの重要性について概ね理解している。青年期の意義と自己形成の課題について、主体的に公共空間に参画することの重要性についてほとんど理解できない。
評価項目2歴史、文化、宗教的背景を踏まえて、先人の思想を正しく理解し先人の思想を手掛かりにして、自己の生き方や他者と共に生きていくことの重要性、公共的な空間における人間としての在り方生き方について考えることができる。歴史、文化、宗教的背景を踏まえて、先人の思想を正しく理解し先人の思想を手掛かりにして、自己の生き方や他者と共に生きていくことの重要性、公共的な空間における人間としての在り方生き方について考えることが概ねできる。歴史、文化、宗教的背景を踏まえて、先人の思想を正しく理解し先人の思想を手掛かりにして、自己の生き方や他者と共に生きていくことの重要性、公共的な空間における人間としての在り方生き方について考えることがめったにできない。
評価項目3「幸福」「自由」「正義」「公正」などの公共的な観点から多様な思想について学び、現代社会の特質やその制度、倫理的課題について様々な角度から理解できる。「幸福」「自由」「正義」「公正」などの公共的な観点から多様な思想について学び、現代社会の特質やその制度、倫理的課題について様々な角度から概ね理解できる。「幸福」「自由」「正義」「公正」などの公共的な観点から多様な思想について学び、現代社会の特質やその制度、倫理的課題について様々な角度からめったに理解できない。
評価項目4民族、宗教や生活文化の多様性を理解できる。民族、宗教や生活文化の多様性を概ね理解できる。民族、宗教や生活文化の多様性をめったに理解できない。
評価項目5倫理的な問いについて、自分の世界に引き付けて主体的に探究し、自分や他人の論証を理解することが十分にできる。 倫理的な問いについて、自分の世界に引き付けて主体的に探究し、自分や他人の論証を理解することが概ねできる。 倫理的な問いについて、自分の世界に引き付けて主体的に探究し、自分や他人の論証を理解することがめったにできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RA1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
哲学や倫理の重要な概念や問題、そして考え方について、哲学者や倫理学者など先人の思想から学習する。特に「幸福」「自由」「正義」「公正」という観点を中心に、現代の諸課題について理解し、まわりの人たちと対話しながら、現代の公共的な空間における人間のあり方について考察する。また、これらの倫理的考察が、技術をとりまく問題を捉える際に多くの示唆を与えてくれることを理解する。


授業の進め方・方法:
『公共』の教科書を用いる。先人の思想を手掛かりにして、公共的な空間におけるさまざまなテーマについて課題を通じて考察する。板書やプリントを用いた講義を中心に行うとともに、グループで対話する。学生の理解度をはかり、思索の深化を促すために、授業中に複数回の課題やレポートを書いてもらう。
注意点:
レポート(50%)、授業中に出す課題(50%)によって評価する。100点満点で60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス 倫理では何を学ぶのか? 倫理では何を学ぶのか、どうして倫理を学ぶのかを理解し、説明することができる。
2週 自由の倫理(1) どのような場合に自由の制限は認められるのか、という問題について理解し、考察し、説明することができる。
3週 自由の倫理(2) どのような場合に自由の制限は認められるのか、という問題について理解し、考察し、説明することができる。
4週 自由の哲学(1) 自由に関するいくつかの理論を理解し、説明することができる。
5週 自由の哲学(2) 自由に関するいくつかの理論を批判的に考察し、自身の考えを述べることができる。
6週 論述の書き方 論述の仕方について理解し、実際に小レポートの構造を書く。
7週 青年期の課題とライフキャリア 青年期の課題やライフ・キャリアについて理解し、説明することができる。
8週 勉強の哲学 何のために勉強するのか、そもそも勉強をするとはどういうことなのか、という問いについて考察し、自身の考えを述べることができる。
2ndQ
9週 人生の意味について 人生の意味に関する思想を理解し、自身で考察し、説明することができる。
10週 幸福について(1) 幸福度に影響を与える要因について理解し、説明することができる。
11週 幸福について(2) 他人との比較に意義はあるのか、という問いについて考察し、自身の考えを述べることができる。
12週 幸福について(3) 幸福とは快楽であるという考えを理解し、その観点から幸福について考察する。
13週 幸福について(4) 目標をかかげ、それを達成することが幸福である、という考えを理解し、その観点から幸福について考察する。
14週 幸福について(5) 動物の幸福、動物の心について考察し、自身の考えを述べることができる。
15週 前期まとめ 振り返りとまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 後期のガイダンス 倫理的な問題の考え方 倫理的な問題の考え方について理解し、具体的な事例において自身で考える。
2週 肉食とベジタリアニズム(1) ベジタリアニズムについて理解し、肉食が正当化される理由について考察する。
3週 肉食とベジタリアニズム(2) ベジタリアニズムについて理解し、肉食が正当化される理由について考察し、自身の考えを述べることができる。
4週 文化と宗教、社会の多様性 宗教や文化、生活様式など、社会のなかの多様性について理解する。多様性を包摂することの重要性を理解するとともに、多様性から生じてくる倫理的な問題について考察する。
5週 相対主義について 何をすべきかは文化や宗教によって異なるという考えを理解し、批判的に考察する。
6週 正義について(1) 功利主義について理解する。行為がもたらす結果だけから行為の正しさが決まるという考えについて理解し、批判的に考察する。
7週 正義について(2) 義務論の考えを理解する。道徳的な義務と善き動機について理解し、考察する。
8週 論述の書き方 論述の仕方について理解し、実際に小レポートの構造を書く。
4thQ
9週 生命倫理(1) 生命の尊厳について理解する。思考実験を通じて、安楽死に含まれる倫理的な問題について考察する。
10週 生命倫理(2) 死の本質に関する考えを理解し、自身の考えを述べることができる。
11週 知識について(1) 懐疑論について理解し、思考実験に取り組み、自身の考えを述べることができる。
12週 知識について(2) 懐疑論が提起するパラドックスを理解し、説明することができる。
13週 知識について(3) 懐疑論が提起するパラドックスの解消方法について、哲学者の考えを理解し、説明することができる。
14週 心の哲学 どのような機械であれば心をもつといえるのか、という問いの考察
15週 後期まとめ 振り返り
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学社会社会人間と自然環境との相互作用を前提としつつ、民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3後2,後3,後4,後5,後15
これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにしつつ、より良いキャリア構築を含む生涯にわたる多様な自己形成に関する考え方、他者と共に生きていくことの重要性、及び望ましい社会や世界のあり方について考察できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定し、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から多面的・多角的に考察、構想し、表現できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
工学基礎・ビジネス基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解多様性の概念及びその重要性を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後15
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル目的に応じた適切な方法で自分の考えや主張を伝えることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
思考力思考力複合的な事象や出来事を分析できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報や主張を批判的に検証できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報や主張を説得的に提示するための方法を考えることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
基盤的資質・能力自己理解自己理解自分の経験や活動を振り返り、自分の考え方や価値観などを認知できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
倫理観倫理観自分の判断や行動、及びそれらがもたらす結果や影響について、倫理的観点から検討、評価できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
自分の判断や行動の基盤となる倫理観を振り返り、表現できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

レポート課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100
専門的能力000
分野横断的能力000