広く自然現象全般について、物理学で説明できることを理解する。力学、波動、電磁気といった物理現象が数式によって説明でき、数学的手法によって解釈できることを理解する。
概要:
力学(運動量、円運動、単振動)、波動(波、光学)および電磁気学の初歩について学ぶ。それぞれ、数学的手法によって現象を明快に説明できることを理解する。これらの物理現象がいかにして現代社会で活用されているかについて学ぶ。
授業の進め方・方法:
数学で修得した数学的手法を積極的に取り入れ、問題の数学的な把握、立式、解の導出をスムーズに行えるよう意識する。問題集を活用し、多くの問題を解くことにより応用力を身に着けさせる。必要に応じて微積分による説明を行い、工学基礎物理への橋渡しとする。
注意点:
授業時間数に対し、授業内容がやや多いため、スムーズな授業進行を心がける。プリントや予復習の課題によって、授業を補完することが望ましい。
年4回の定期テストのほか、小テストとレポート課題によって成績を評価する。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | 前3,前4 |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 3 | 前3,前4 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 前3,前4 |
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる. | 3 | 前5,前6,前7 |
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12,前13 |
横波と縦波の違いについて説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12,前13 |
波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12,前13 |
波の独立性について説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12,前13 |
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。 | 3 | 前10,前11,前12,前13 |
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12,前13 |
ホイヘンスの原理について説明できる。 | 3 | 前11 |
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 3 | 前11 |
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。 | 3 | 前4 |
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 3 | 前6 |
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | 前4 |
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。 | 3 | 前6 |
自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 3 | 後1 |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 3 | 後1 |
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 3 | 後2,後3 |
電気 | クーロンの法則を説明し、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 4 | 後3 |
導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | 前5,後4 |
クーロンの法則が説明できる。 | 3 | 後4 |
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | 後4,後5 |
電場・電位について説明できる。 | 3 | 後4 |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | 前13,後13 |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | 前13 |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | 前13,後13 |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | 前13,後13 |
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | 前13 |
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | 後13 |