情報工学基礎

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報工学基礎
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 情報科学の基礎 改訂版 実教出版 石田晴久:監修 
担当教員 波多 浩昭

到達目標

(1)これから学ぶ専門科目の大まかな内容について全体像を理解する。
(2)情報及び情報手段を活用する能力と情報化社会におけるモラルを身につける。
(3)情報セキュリティの重要性に関して理解する。
(4)知的財産権保護等の法律を知る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1「情報」とは何か理解し、簡単な説明が出来る。「情報」とは何か理解する。「情報」とは何か理解できない。
評価項目2計算機の歴史、OSの歴史、ネットワークの歴史を理解し、簡単な説明が出来る。計算機の歴史、OSの歴史、ネットワークの歴史を理解する。計算機の歴史、OSの歴史、ネットワークの歴史を理解できない。
評価項目3情報に関する倫理や法律を理解し、簡単な説明が出来る。情報に関する倫理や法律を理解する。情報に関する倫理や法律を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
論理回路(組み合わせ)について復習し、簡単な演算回路を理解する。論理回路(順序)を学習し、制御に関する勉強を行なう。計算機内部のデータの動きを把握し、ノイマン方式の計算機の構成について学習する。
授業の進め方・方法:
注意点:
学習教育目標:RB2(◎)
関連科目:2年次後期以降で必修科目となる情報系の授業演習
学習教育目標の達成度評価方法:中間試験と期末試験の平均で100%評価する.
学習教育目標の達成度評価基準:100点満点で60点以上を合格とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス説明&ガイダンス、電子情報工学科でこれから学ぶ情報系専門科目について 電子情報工学科で学ぶ情報系授業の全体像と,それぞれの大まかな概要について本シラバスをもとに理解する.
2週 情報理論 これから情報工学を学ぶにあたり知っておくべき基本的な用語や知識(n進数.ビット,アドレス,確率,データ型等)について理解しておく.
3週 計算機構成論,計算機アーキテクチャ コンピュータの歴史とコンピュータアーキテクチャの理解,機械式手回し計算機と最新のCPUの本質的構造が同じであること.CPUメモリ,SSD,周辺装置などのコンピュータの部品の働きを理解する.
4週 オペレーティングシステム Windows,iPhone,Andoroidなどの本質的な違い.プログラマの観点からのOSの意味を理解する.
5週 プログラミング プログラミングとはどのように行うのか.どのようなものが必要なのか.どのような知識が必要なのかを理解する.
6週 情報構造論(アルゴリズムとデータ構造) アルゴリズムとはなにか.なぜデータ構造を設計しなければならないのはなぜかを理解する.
7週 ソフトウェア工学 複数人で協力しあいながらソフトウェアを開発するときに必要となるプログラミングにおける留意点や開発手法について理解する.
8週 中間試験
2ndQ
9週 論理回路 論理とはなにか.電子回路で論理を実現するということはどういうことかを理解したうえで,ブール代数を操作して簡単な論理回路を構成する.
10週 信号解析,ディジタル信号処理 アナログ信号とディジタル信号の違い.周波数や位相,信号強度とはなにか.信号から周波数成分を抽出するための基本的な手法について理解する.
11週 通信システム,情報ネットワーク 無線通信の原理.ディジタル無線通信.インターネットで使われる技術の概要を理解する.またこれらの技術を組み合わせて実現されているIoTについて理解する.
12週 データベース データの巨大な集まりと,データベースの違いについて理解する.データベースを構築するには,また利用するための技術的手法について理解を広げる.
13週 人工知能 探索,認識,学習など人工知能を学ぶにあたっての用語の意味について理解し,それぞれの具体的技術例を言えるようになる.
14週 ITと法律 知識財産権,ITにおけるマナー、セキュリティーについて理解する
15週 期末試験
16週 期末試験返却.IT技術の国際標準化についての補講

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。1
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3前4
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。1
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前4
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前5
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前5
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3前11
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3前11
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3前5
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3前5
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前4
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3前4
情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前2,前3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前5,前6
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2前2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3前3
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前3
基本的な論理演算を行うことができる。3前13
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3前13
論理式の簡単化の概念を説明できる。3前13
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。2前13
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3前13
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。2前13
その他の学習内容メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。4前1
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4前2
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4前2

評価割合

試験レポート等合計
総合評価割合1000100
基礎的能力60060
専門的能力40040
分野横断的能力000