倫理社会

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 倫理社会
科目番号 0027 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『倫理』(東京書籍)
担当教員 佐藤 勇一

到達目標

(1)人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解すること。
(2)歴史、文化、宗教的背景を踏まえて、先人の思想を正しく理解できること。また、先人の思想を手掛かりにして、自己の生き方や他者と共に生きていくことの重要性について考えることができる。
(3)多様な思想を知り、現代社会の特質(社会の大衆化など)や倫理的課題について様々な角度から理解できること。
(4)民族、宗教(キリスト教、イスラーム、仏教)や生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会を尊重することの重要性について考察できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1青年期の意義と自己形成の課題について十分に理解している青年期の意義と自己形成の課題について概ね理解している。青年期の意義と自己形成の課題についてめったに理解できない。
評価項目2歴史、文化、宗教的背景を踏まえて、先人の思想を正しく理解し先人の思想を手掛かりにして、自己の生き方や他者と共に生きていくことの重要性について考えることができる。歴史、文化、宗教的背景を踏まえて、先人の思想を正しく理解し先人の思想を手掛かりにして、自己の生き方や他者と共に生きていくことの重要性について考えることが概ねできる。歴史、文化、宗教的背景を踏まえて、先人の思想を正しく理解し先人の思想を手掛かりにして、自己の生き方や他者と共に生きていくことの重要性について考えることがめったにできない。
評価項目3現代社会の特質(社会の大衆化など)や倫理的課題について様々な角度から理解できる。現代社会の特質(社会の大衆化など)や倫理的課題について様々な角度から概ね理解できる。現代社会の特質(社会の大衆化など)や倫理的課題について様々な角度からめったに理解できない。
民族、宗教(キリスト教、イスラーム、仏教)や生活文化の多様性を理解できる。民族、宗教(キリスト教、イスラーム、仏教)や生活文化の多様性を概ね理解できる。民族、宗教(キリスト教、イスラーム、仏教)や生活文化の多様性をめったに理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
国際人として、専門人として必要となる基礎的な知識の獲得を目指し、様々な文化や社会の背景(エートス:倫理)となっている哲学や宗教、科学思想を中心に学習する。
次のことができるようになるよう、真剣に受講することを望む。
・思想家たちの用いた諸概念の連関について説明できる。
・思想家たちが、どのような時代背景や文化的背景のもとで、どのような倫理思想を構築したかを理解することにより、さまざまな地域の歴史や文化を多面的に認識できる。
・過去から現代までのさまざまな思想が、現代社会の特質や現代の倫理的課題、さらに、技術をとりまく問題を捉える際に多くの示唆を与えてくれることを理解できる。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って、17世紀の思想まで進むことを目指すが、古代の思想について学びながら同時に現代の事柄を扱うようにするため、学生は倫理社会についての全体的な知識を得ることができる。学生の理解度をはかり、思索の深化を促すために、授業中に複数回の小テストや自習プリント、感想文課題を行う。ノートの提出も義務づける。
注意点:
4回の定期試験の平均(80%)に、授業中に行う複数回の課題(感想文や小テスト、自習プリントなど)(20%)、および、ノートなどの提出物や平常の様子により加減点を行う。評価したうえで必要な場合は、小テストおよびレポートを課す。提出物の提出が滞らないようにすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序 第1章 I人間 シラバスの説明とガイダンス、収容所における極限状況から人間について考察する。
2週 I人間 人間の尊厳 生命倫理 人権 人間の定義について理解する
3週 I人間 Ⅱ青年期 サルトル フーコーにおける人間の定義批判 大人の準備期間 について理解する
4週 Ⅱ青年期 Ⅲ自己 Ⅳ欲求 青年期の特徴 自己実現 自己理解について理解する
5週 Ⅳ欲求 Ⅴ無意識 欲求の階層理論 フロイト ユングについて理解する
6週 Ⅵ性格  類型論 ユング スコレー 大衆化社会について理解する
7週 第2章 Ⅰ哲学の誕生 自然哲学者 植民都市について理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却 Ⅱソクラテス以前Ⅲソフィスト 自然哲学者 植民都市 ソフィスト ポリスについて理解する
10週 Ⅳソクラテス 無知の知 問答法について理解する
11週 Ⅴプラトン  プラトンにおけるイデア 徳 国家 魂などについて理解する
12週 Ⅵアリストテレス アリストテレスにおける倫理 正義などについて理解する
13週 Ⅶヘレニズム  ヘレニズムにおける倫理 正義 世界市民主義 について理解する
14週 Ⅶヘレニズム 第3章I中国の思想  世界市民主義 諸子百家 について理解する
15週 試験返却 Ⅱ儒家 孔子の思想について理解する
16週
後期
3rdQ
1週 Ⅱ儒家 孔子 孟子の思想について理解する
2週 Ⅱ儒家 Ⅲ朱子学 陽明学 荀子 朱子 の思想について理解する
3週 Ⅲ朱子学 陽明学 Ⅳ道家 王陽明 老子 について理解する
4週 Ⅳ道家 第4章Ⅰユダヤ教 荘子 ユダヤ教について理解する
5週 Ⅰユダヤ教 ユダヤ教 パレスチナ問題 について理解する
6週 Ⅱキリスト教 イエスの思想 原始キリスト教 について理解する
7週 Ⅱキリスト教 原始キリスト教 教父哲学
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却Ⅱキリスト教  Ⅲイスラーム 試験の解説 スコラ哲学  イスラームの教えについて理解する
10週 Ⅲイスラーム イスラームの教えについて理解する
11週 Ⅳ仏教 自由思想家 ヒンドゥー教 ブッダの思想について理解する
12週 Ⅳ仏教 ブッダの思想 仏教の発展
13週 第5章 Iルネサンス 人文主義 万能人について理解する
14週 Ⅱ近代科学の誕生 科学革命 機械論的自然観について理解する
15週 試験返却 Ⅳ合理論と経験論 ベーコン、デカルトの思想について理解する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。4前3,前5,前7,前9,前13,前14,前15,後1,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
公民哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。4前1,前3,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。4前2,前3,前6,前9,前11,前12,前13,後4,後9,後10
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。4前2,前3,前9,前10,前12,前14,後2,後3,後13,後14,後15
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。4前2,前9,前10,前12,前13,後3,後14,後15
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。4前6,前11,前13,後3,後4,後5,後10,後15
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。4前7,前9,前11,後5,後11,後12,後14,後15
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。4前1,前2,前3,前13,前14,前15,後3,後4,後5,後10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000