概要:
IT機器の動作をハードウェアで実現するための要素技術として電子回路の知識が必要である。電子回路は抵抗、コンデンサ、コイルなどの受動素子と、トランジスタ、FETなどの半導体デバイスの組み合わせで構成されるが、それらは高度に集積化、システム化されているため、全体を手計算で解析することは困難であり、CADによる設計・動作の確認が行なわれている。
このため授業の目標は、基礎的な事項の説明と基本的な回路の解析に置いている。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義と演習を組み合わせて授業を進める。講義内容をまとめた演習課題を適宜配布し、回収する。
講義概要は電子回路を理解するために電子工学基礎で学んだ基本的な直流回路解析手法を復習する。次に半導体の性質について図やグラフにより説明する。
その後、アナログ電子回路の基礎となるデバイスの特性を線形モデル化する手法を説明した後、基本増幅回路の解析を行う。続いてディジタル回路の動作をスイッチモデルによる手法で説明する。
注意点:
本科(準学士課程)の学習教育目標:RB2(◎)
関連科目:電子工学基礎,電子情報工学実験Ⅰ,論理回路(本科2年),電気回路,計算機構成論Ⅰ,電子情報工学実験Ⅱ(本科3年),電子回路Ⅱ,計算機構成論Ⅱ(本科4年)
学習教育目標の達成度評価方法:4回の試験を平均する.なお、各回の試験の点数が50点に満たない場合は追試験を実施し、本試験の結果と合わせて、点数を算出する.また、最終成績が60点に満たない場合は、課題点を最大10点まで追加する.ただしこの場合の最終成績の上限を60点とする.
学習教育目標の達成度評価基準:上記の達成度評価方法(100点満点)で60点以上を合格とする.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
シラバスの説明、電子回路について 真性半導体と不純物半導体 |
電子回路の学問分野の位置づけについて理解できる 半導体の物性の基礎について説明できる
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| 2週 |
PN接合ダイオードとバイポーラトランジスタの動作原理 |
半導体デバイスの動作原理の基礎を説明できる
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| 3週 |
FET(電界効果トランジスタ)の動作原理 |
FETの動作原理の基礎を説明できる
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| 4週 |
2端子対回路による等価回路表現(Fパラメータ、Hパラメータなど) |
2端子対回路網の各種パラメータを計算できる
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| 5週 |
ダイオードを使った回路の図式解法による解析 |
ダイオードを使った回路を図式解法によって解くことができる
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| 6週 |
バイポーラトランジスタを使った回路の図式解法による解析 |
バイポーラトランジスタを使った回路を図式解法によって解くことができる
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| 7週 |
中間確認試験 |
これまでの学習内容全般を理解する
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| 8週 |
前期中間試験の解説 小信号解析ダイオードの小信号等価回路 |
ダイオードの小信号解析ができる
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| 2ndQ |
| 9週 |
バイポーラトランジスタの小信号等価回路(エミッタ接地) |
トランジスタの基本的な小信号解析ができる
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| 10週 |
ベース接地増幅回路 |
各接地方式の回路を解くことができる
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| 11週 |
コレクタ接地増幅回路
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各接地方式の回路を解くことができる
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| 12週 |
入出力抵抗 |
接地方式の特徴を説明できる
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| 13週 |
MOS-FETの小信号等価回路 |
MOS-FETの小信号解析ができる
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| 14週 |
複数のトランジスタを用いた回路(ダーリントン接続、カスコード接続) |
トランジスタの直接接続回路を解くことができる
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| 15週 |
前期中間確認試験以降の内容の振り返り |
前期中間確認試験以降の内容に関する問題を解くことができる
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| 16週 |
前期期末試験の解説 前期授業内容まとめ |
前期学習内容全般を理解する
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| 後期 |
| 3rdQ |
| 1週 |
コンデンサを用いた実際の増幅回路 |
コンデンサを用いた増幅回路を解くことができる
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| 2週 |
高域周波数での動作解析 |
高域周波数での動作を説明できる
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| 3週 |
低域周波数での動作解析 |
低域周波数での動作を説明できる
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| 4週 |
周波数特性 |
周波数特性のゲインと位相の関係を説明できる
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| 5週 |
多段接続した増幅回路 小信号等価回路によるFET増幅回路の解析 |
多段接続によりどのような特徴が発生するかを説明できる FET増幅回路を解析できる
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| 6週 |
電力増幅回路の解析(A級、B級) |
電力増幅回路の効率を計算できる
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| 7週 |
後期の授業内容の振り返り |
後期の授業内容に関する問題を解くことができる
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| 8週 |
中間確認試験 |
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| 4thQ |
| 9週 |
試験の解答、解説 デジタル回路におけるダイオード、トランジスタ、FETの等価回路 |
後期前半の学習内容全般を理解する デジタル回路の回路構成を説明できる
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| 10週 |
ダイオード論理回路(DTL) DTLの特徴とTTL(レベルシフト、マルチエミッタ等) |
デジタル回路の回路構成を説明できる DTLの欠点と、それを踏まえたTTL回路の特徴を説明できる
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| 11週 |
TTL回路の特徴(蓄積時間遅れなど) |
TTLのアナログ的な特性を説明できる
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| 12週 |
デジタル回路の静特性(ノイズマージン、ファンイン、ファンアウト) |
論理回路の静特性を説明できる
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| 13週 |
CMOS回路(特徴、ラッチアップ等) |
CMOS回路の構成と特性を説明できる
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| 14週 |
デジタル回路の動特性(遅延時間、立ち上がり時間等) 3ステートバッファの回路 |
論理回路の動特性を説明できる 3ステートバッファの回路動作を説明できる
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| 15週 |
後期中間確認試験以降の内容の振り返り |
これまでの学習内容に関する問題を解くことができる
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| 16週 |
期末試験の解答、解説 |
1年間で学習した内容と各自の能力を認識する
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| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | その他の学習内容 | オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。 | 4 | 前4,前5,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
| トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |