概要:
論理回路(順序)を学習し、制御に関する勉強を行なう。
計算機内部のデータの動きを把握し、ノイマン方式の計算機の構成について学習する。
授業の進め方・方法:
前期は、教科書、スライドおよびノートに基づく講義により知識を展開し、演習によって定着を図る。
後期は、計算機を実現するための様々な技術とその特徴の理解を目指し、スライドを用いた解説と、演習によって授業を進める。
注意点:
本科(準学士課程)の学習・教育目標: RB2(◎)
関連科目:論理回路(本科2年)、計算機構成論Ⅱ(本科4年)、計算機アーキテクチャ(本科5年)
学習教育目標の達成度評価方法:前期と後期の平均を学年成績とする。授業内容に関する試験(中間・期末、計2回)を70%、提出された課題を30%で評価する。合格点に満たない場合はそれまでに出された課題をすべて提出している学生に限り、課題の追加提出および再試験およびレポートを実施し、評価する。
学習教育目標の達成度評価基準:総合評価60点以上を合格とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明、授業概要説明 組合せ論理回路、復習 |
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 基数変換、演算ができる 仕様に基づき組合せ論理回路を設計できる SRラッチ、Dラッチの動作を理解し説明できる
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2週 |
回路の設計演習 |
Logisimにより基本的な回路設計、シミュレーションができる
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3週 |
順序回路の概念 ラッチ、フリップフロップ(FF) 状態、状態遷移と特性方程式 |
入力、出力、組合せ回路、記憶により順序回路が成り立つことを理解し説明できる ラッチ、FFの動作を理解し説明できる
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4週 |
同期/非同期回路 |
同期/非同期の違いを理解し説明できる SRラッチ、Dラッチ、マスタースレーブ型FFの動作を理解し説明できる
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5週 |
同期/非同期回路 |
D-FF、JK-FF、T-FFの動作を理解し説明できる
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6週 |
順序回路の設計演習 状態遷移図(ミーリー図) |
Logisimにより基本的な回路設計、シミュレーションができる
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7週 |
カウンタ、レジスタ、,シフトレジスタ,リングカウンタ,ジョンソンカウンタ |
カウンタの設計ができる レジスタ,シフトレジスタ,リングカウンタ,ジョンソンカウンタの動作を理解し設計できる
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8週 |
第1~7週までの内容を中心とした中間確認試験 |
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2ndQ |
9週 |
試験の解答,解説 |
1~7週までの範囲を振り返り、全体を理解するDフリップフロップを使った回路設計ができる
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10週 |
入力方程式の導出 |
JKフリップフロップを使った回路設計ができる
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11週 |
応用回路(自動販売機) |
順序回路の解析方法を理解する
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12週 |
その他の回路の設計演習 |
自動販売機制御の状態遷移を理解し回路設計ができる
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13週 |
回路の設計演習 |
Logisimにより回路設計、シミュレーションができる
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14週 |
その他の回路の設計演習 |
仕様に基づき順序論理回路を設計できる
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15週 |
前期内容の復習 |
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16週 |
期末試験の解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
計算機の歴史 |
計算機の歴史を知る
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2週 |
具体的なCPUの基本構造、命令セット |
ノイマン型計算機の概要を理解する
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3週 |
アセンブリ言語、計算機の基本動作 |
命令と計算機の動作の関係を理解する
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4週 |
計算機の基本動作 |
命令と計算機の動作の関係を理解する
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5週 |
スタックとサブルーチン |
スタックの動作について理解する
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6週 |
アドレッシング、オペランドの数、ポーランド記法 |
命令の種類について理解する
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7週 |
ノイマンボトルネック、ハーバードアーキテクチャ、CISCとRISC |
計算機の構成と処理速度の関係を理解する
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8週 |
第1~7週までの内容を中心とした中間確認試験 |
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4thQ |
9週 |
試験の解答,解説 |
1~7週までの範囲を振り返り、全体を理解する
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10週 |
ワイヤードロジック、マイクロプログラム |
ワイワードロジック方式と、マイクロプログラム方式の特徴を理解する
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11週 |
入出力の基本回路、キーボード、マウス、ディスプレイ |
主な入出力装置の動作を理解する
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12週 |
トポロジー、バス規格、タイミング、DMA、メモリマップトIO |
通信に関する諸技術を理解する
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13週 |
文字コード、浮動小数点形式、演算アーキテクチャ |
文字コードや数値の記憶方法を理解する 計算機内での演算アーキテクチャを理解する
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14週 |
割込み |
割込みの種類、制御方法、処理の流れを理解する
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15週 |
後期の内容の復習 |
後期の範囲を振り返り、全体を理解する
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16週 |
期末試験の解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 前1,前2 |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 前1,前2 |
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 4 | 前1,後13 |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 4 | 前1 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 4 | 前2,前3 |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 4 | 前3 |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 4 | 前3,前4 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 4 | 前5 |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 4 | 前5 |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | 前5 |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 4 | 前6,前7,前10 |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 4 | 前11,前12,前16 |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 4 | 前16 |
順序回路を設計することができる。 | 4 | 前16 |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10 |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 後5,後7,後10,後13,後14 |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 3 | 後11 |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 3 | 後11,後12 |
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 4 | 後7 |
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。 | 4 | |
情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 4 | |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 4 | |