到達目標
特定の計算機システムを対象にするのではなく、各種の計算機システムに共通のオペレーティングシステム(以下、OS)の実現技法や技術を学習する。制御プログラムとしてのOSの基本的な機能を学ぶとともに利用者から見えるOSを学習する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| OSの基本的な機能と概念を理解し説明できる。 | OSの基本的な機能と概念を大よそ理解し説明できる。 | OSの基本的な機能と概念が説明できていない。 |
| オペレーティングシステムの動作原理と基本機能、実現技法が理解でき、ハードウェアと関連付けてコンピュータシステムがわかる | オペレーティングシステムの動作原理と基本機能、実現技法が大よそ理解でき、ハードウェアと関連付けてコンピュータシステムがわかる | オペレーティングシステムの動作原理と基本機能、実現技法が説明できていない。 |
| 入出力装置の種類、入出力の効率化手法について十分に説明ができる | 入出力装置の種類、入出力の効率化手法について大よそ説明ができる | 入出力装置の種類、入出力の効率化手法について説明ができていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
OSについて基本機能と基礎概念について、伝統的な実現技術をふまえつつ、より身近なOSを中心に講議する。
特定の計算機システムを対象にするのではなく、各種の計算機システムに共通のオペレーティングシステム(以下、OS)の実現技法や技術を学習する。制御プログラムとしてのOSの基本的な機能を学ぶとともに利用者から見えるOSを学習する
授業の進め方・方法:
OSについて基本機能と基礎概念について、伝統的な実現技術をふまえつつ、より身近なOSを中心に講議する。この科目は企業でメモリや周辺機器について説明を行う実務経験のあるものが担当する。
注意点:
本科 (準学士課程)の学習・教育目標:RB2(◎)
関連科目:計算機構成論Ⅰ、プログラミング応用
評価方法:4回の試験の平均を6割と提出物を4割で評価する。なお、60点に満たない場合は、追試験を実施する場合がある。この場合、追試験の成績を加味して再平均する。さらに、60点に満たない
場合はレポートを課し、それにより到達目標に達成したことが確認できた場合に限り、60点とすることもある。
評価基準:総合評価60点以上を合格とする。
この科目は企業でメモリや周辺機器について説明を行う実務経験のあるものが担当する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明、コンピュータの発展、OSとは、OS概要 |
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2週 |
OSの歴史と基本概念 |
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3週 |
コンピュータの処理方式、OSの構成 |
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4週 |
システムプログラムとは、OSの実現法、主なOS |
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5週 |
プロセスとは、プロセスの構造、プロセスの状態 |
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6週 |
プロセス・スケジューリング |
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7週 |
スケジューリングの評価 |
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8週 |
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2ndQ |
9週 |
試験の返却と解説、 |
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10週 |
並行プロセス プロセスの競合 協調 干渉 |
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11週 |
並行プロセス 排他制御 |
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12週 |
排他制御の基本的な技法 |
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13週 |
並行プロセス セマフォア |
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14週 |
並行プロセス 基本的なプロセス協調問題 オブジェクト指向 |
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15週 |
学習のまとめ |
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16週 |
ページングの技法、ページテーブル、デマンドページング、プリページング |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
主記憶管理の目的 |
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2週 |
メモリ実効アクセス時間、ページ割付け技法、スラッシング、参照の局所性 |
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3週 |
仮想記憶とは、仮想記憶の基本概念、仮想記憶のしくみ、仮想アドレス |
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4週 |
仮想記憶の実現技法、動的アドレス変換、ページングシステム |
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5週 |
主記憶管理 領域割り当て |
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6週 |
ページング 主記憶の動的再配置 |
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7週 |
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8週 |
試験の返却と解説、ページング置換えアルゴリズム |
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4thQ |
9週 |
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10週 |
ファイルシステムとは、ファイルとは、ファイル名、ファイルの構造、アクセス法 |
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11週 |
ディレクトリの構造、ディレクトリの階層化、パス、パス名、ディレクトリの操作 |
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12週 |
ハードディスクの構造、アクセス時間、ファイル領域の管理、ファイルシステムの内部構造 |
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13週 |
ボリュームとファイルシステム、RAID、RAIDの技法 |
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14週 |
学習のまとめ |
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15週 |
入出力装置と入出力インタフェース |
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16週 |
学習のまとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | コンピュータシステム | 集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。 | 2 | 前3 |
分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。 | 2 | 前3 |
ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。 | 2 | 前1 |
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。 | 2 | 前3 |
システム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。 | 4 | 前2,後10 |
システムプログラム | コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。 | 4 | 前1,前10,前11 |
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。 | 4 | 前6 |
排他制御の基本的な考え方について説明できる。 | 4 | 前12 |
記憶管理の基本的な考え方について説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
その他の学習内容 | 少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。 | 4 | 前1,後10 |
評価割合
| 試験 | レポート課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 20 | 50 |
専門的能力 | 30 | 20 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |