計算機構成論Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 計算機構成論Ⅰ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 坂井修一「論理回路入門」培風館(前期) 堀桂太郎「図解コンピュータアーキテクチャ入門」森北出版(後期)
担当教員 青山 義弘,西 仁司

到達目標

(1)組合せ論理回路について、実際に使用される部品レベルでの構築方法を理解する。
(2)順序論理回路について、状態制御に関し理解する。
(3)ノイマン方式の計算機の構成を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1要求仕様から状態遷移を理解し、論理回路の設計が行える。状態遷移を理解し、論理回路の設計が行える。状態遷移を理解し、論理回路の設計が出来ない。
評価項目2CADなどを駆使して、論理回路設計ができる。CADなどのツールを理解する。CADなどのツールが使えない。
評価項目3ノイマン方式の計算機構成と基本動作を理解し、アーキテクチャと計算機性能が密接に関連していることを説明できる。ノイマン方式の計算機構成と基本動作を説明できる。ノイマン方式の計算機構成を知っている。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
論理回路(順序)を学習し、制御に関する勉強を行なう。
計算機内部のデータの動きを把握し、ノイマン方式の計算機の構成について学習する。
授業の進め方・方法:
前期は、教科書およびノートに基づく講義により知識を展開し、演習によって定着を図る。
後期は、計算機を実現するための様々な技術とその特徴の理解を目指し、スライドを用いた解説と、演習によって授業を進める。
注意点:
本科(準学士課程)の学習・教育目標: RB2(◎)
関連科目:論理回路(本科2年)、計算機構成論Ⅱ(本科4年)、計算機アーキテクチャ(本科5年)
学習教育目標の達成度評価方法:前期と後期の平均を学年成績とする。前期は授業内容に関する試験(中間・期末、計2回)を80%、提出された課題を20%で評価する。後期は授業内容に関する試験(中間・期末、計2回)を80%、提出された課題を20%で評価する。各期とも 合格点に満たない場合はそれまでに出された課題をすべて提出している学生に限り、課題の追加提出および再試験およびレポートを実施し、
学習教育目標の達成度評価基準:総合評価60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明、授業概要説明
組合せ論理回路、FF、カウンタ、レジスタの復習
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。
基数変換、演算ができる
仕様に基づき組合せ論理回路を設計できる
SRラッチ、Dラッチの動作を理解し説明できる
2週 回路の設計演習 Logisimにより基本的な回路設計、シミュレーションができる
3週 同期/非同期、状態遷移図 同期/非同期の違いを理解し説明できる
Dフリップフロップ、JKフリップフロップ、Tフリップフロップの動作を理解し説明できる
4週 同期/非同期、状態遷移図 同期/非同期の違いを理解し説明できる
Dフリップフロップ、JKフリップフロップ、Tフリップフロップの動作を理解し説明できる
5週 回路の設計演習 Logisimにより基本的な回路設計、シミュレーションができる
6週 カウンタ、レジスタ、,シフトレジスタ,リングカウンタ,ジョンソンカウンタ カウンタの設計ができる
レジスタ,シフトレジスタ,リングカウンタ,ジョンソンカウンタの動作を理解し設計できる
7週 カウンタ、レジスタ、,シフトレジスタ,リングカウンタ,ジョンソンカウンタ カウンタの設計ができる
レジスタ,シフトレジスタ,リングカウンタ,ジョンソンカウンタの動作を理解し設計できる
8週
2ndQ
9週 Dフリップフロップを使った回路設計ができる
10週 入力方程式の導出 JKフリップフロップを使った回路設計ができる
11週 応用回路(自動販売機) 順序回路の解析方法を理解する
12週 その他の回路の設計演習 自動販売機制御の状態遷移を理解し回路設計ができる
13週 回路の設計演習 Logisimにより回路設計、シミュレーションができる
14週 その他の回路の設計演習 仕様に基づき順序論理回路を設計できる
15週 前期内容の復習
16週 期末試験の解説、JKフリップフロップを使った順序回路、入力方程式の導出 JKフリップフロップを使った回路設計ができる
後期
3rdQ
1週 計算機の歴史 計算機の歴史を知る
2週 具体的なCPUの基本構造、命令セット ノイマン型計算機の概要を理解する
3週 アセンブリ言語、計算機の基本動作 命令と計算機の動作の関係を理解する
4週 計算機の基本動作 命令と計算機の動作の関係を理解する
5週 スタックとサブルーチン スタックの動作について理解する
6週 アドレッシング、オペランドの数、ポーランド記法 命令の種類について理解する
7週 ノイマンボトルネック、ハーバードアーキテクチャ、CISCとRISC 計算機の構成と処理速度の関係を理解する
8週 第1~7週までの内容を中心とした試験
4thQ
9週 試験の解答,解説 1~7週までの範囲を振り返り、全体を理解する
10週 ワイヤードロジック、マイクロプログラム ワイワードロジック方式と、マイクロプログラム方式の特徴を理解する
11週 入出力の基本回路、キーボード、マウス、ディスプレイ 主な入出力装置の動作を理解する
12週 トポロジー、バス規格、タイミング、DMA、メモリマップトIO 通信に関する諸技術を理解する
13週 文字コード、浮動小数点形式、演算アーキテクチャ 文字コードや数値の記憶方法を理解する
計算機内での演算アーキテクチャを理解する
14週 割込み 割込みの種類、制御方法、処理の流れを理解する
15週 後期の内容の復習 後期の範囲を振り返り、全体を理解する
16週 期末試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力501060
専門的能力301040
分野横断的能力000