電子回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子回路Ⅱ
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「電子回路」高橋進一・岡田英史(培風館)
担当教員 小松 貴大

到達目標

(1)オペアンプの構成と動作を理解して、基本回路の解析と設計ができること。
(2)オペアンプ応用回路の動作を理解して、その動作を定量的に説明できること。
(3)発振回路と電源回路については、回路の特徴を理解し、その動作を可能な限り定量的に説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1オペアンプを用いた基本回路の動作原理について詳細に説明できるオペアンプを用いた基本回路の動作原理について説明できるオペアンプを用いた基本回路及の動作原理について説明できない
評価項目2オペアンプを用いた応用回路の動作原理について詳細に説明できるオペアンプを用いた応用回路の動作原理について説明できるオペアンプを用いた応用回路の動作原理について説明できない
評価項目3発振回路の原理について詳細に説明できる発振回路の原理について説明できる発振回路の原理について説明できない
評価項目4各種電源回路について出力結果を詳細に説明できる各種電源回路について出力結果を説明できる各種電源回路について出力結果を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子回路Ⅰで学んだ基本増幅回路の学習に基づき、帰還増幅回路とその構成について説明する。続いてアナログ信号処理に使用されるオペアンプの基礎と応用について詳しく解説する。通信機器に使用される発振回路の原理とその解析方法を解説する。電子機器に必ず必要な電源回路、デジタル・アナログ混在回路の概要についても触れる。
授業の進め方・方法:
教科書に基いて授業を進める。基本的な回路は、簡単なモデルによる等価回路から特性を表す理論式を導出しその結果により回路の特徴と設計方法を説明する。毎回学習した回路に関する練習問題を解いてもらう。応用的な回路は、回路シミュレータによって回路動作を体験して理解を深める。
注意点:
本科(準学士課程)の学習教育目標 :RB2 (◎)
環境生産システム工学プログラムの学習教育目標:JB3(◎)
関連科目:電子回路Ⅰ(本科3年),制御工学(本科5年),通信システム(本科5年),計算機アーキテクチャ(本科5年)
学習教育目標の達成度評価方法:4回の試験を平均する。その平均にレポートの点数を加味したものを最終成績とする。なお、最終成績が60点に満たない場合は授業中の態度及び授業ノートから判断し、追試験または課題提出を実施することがある。追試験または提出された課題により到達目標に達したことを確認できた場合に限り60点とする。
学習教育目標の達成度評価基準:学年成績100点満点で60点以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明、ガイダンス、帰還の理論、正帰還と負帰還 オペアンプを用いた増幅回路の種類について説明できる
2週 負帰還増幅回路の特徴 負帰還回路の増幅度について説明できる
3週 オペアンプの必要性と構成回路 オペアンプの理想特性について説明できる
4週 差動増幅回路とその特性解析 差動増幅回路の原理について説明できる
5週 反転増幅回路 反転増幅回路の原理について説明できる
6週 非反転増幅回路 非反転増幅回路の原理について説明できる
7週 オペアンプ基本回路まで オペアンプの基本回路は差動増幅回路から派生することを説明できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 積分回路 積分回路の原理について説明できる
10週 フィルター回路 フィルターの原理について説明できる
11週 非線形変換回路(絶対値回路、対数回路) 非線形変換回路(絶対値回路、対数回路)の原理について説明できる
12週 コンパレータ回路 コンパレータ回路の原理について説明できる
13週 DA変換回路 DA変換回路の原理について説明できる
14週 AD変換回路 AD変換回路の原理ついて説明できる
15週 期末試験のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 発振回路とその動作 発振回路の種類について説明できる
2週 低周波発振回路の解析(RC発振回路) 低周波発振回路(RC発振回路)の出力結果を説明できる
3週 高周波発振回路の解析(LC発振回路 高周波発振回路(LC発振回路)の出力結果を説明できる
4週 高周波発振回路の解析(水晶発振回路) 水晶発振回路の原理について説明できる
5週 弛張型発振回路の解析 弛張型発振回路の原理について説明できる
6週 発振回路の応用(VCOとPLL) 発振回路を応用したVCOとPLLについて説明できる
7週 各発振回路の出力をシュミュレータソフトで確認 シュミュレータソフトを使用して出力結果を確認することができる
8週 中間試験
4thQ
9週 電源回路の必要性とその構成 電源回路の基本構成について説明できる
10週 整流回路と平滑回路、倍電圧整流回路 整流回路と平滑回路、倍電圧整流回路の原理について説明できる
11週 安定化電源の方式とその特徴 安定化電源の方式とその特徴について説明できる
12週 スイッチング電源回路 スイッチング電源回路の原理について説明できる
13週 回路シミュレータによる電源回路演習 各種電源回路の出力結果を説明できる
14週 電源回路全般の復習 各種電源回路の違いについて説明できる
15週 期末試験のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験学期末試験レポート合計
総合評価割合2020202020100
基礎的能力55551030
専門的能力151515151070