応用数学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用数学
科目番号 0059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「応用数学」「応用数学問題集」(森北出版)
担当教員 坪川 武弘,中谷 実伸

到達目標

(1) 複素関数の基礎的な概念(複素数の計算,正則関数の性質)を理解している.
(2) 複素積分,ローラン展開,留数を理解している.
(3) 基本的な関数のフーリエ級数、フーリエ変換を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ローラン展開および留数を求めることができる。複素関数の基本的な性質を理解している。コーシー・リーマンの関係式を理解している。複素関数の基本的な性質を理解していない。コーシー・リーマンの関係式を理解していない。
評価項目2留数定理を用いて、複素積分の計算ができる。基本的な複素積分の計算ができる。コーシーの積分定理を理解している、基本的な複素積分の計算ができない。コーシーの積分定理を理解していない。
評価項目3フーリエ級数を用いて、偏微分方程式を解くことができる。基本的な関数のフーリエ級数、フーリエ変換を求めることができる。基本的な関数のフーリエ級数、フーリエ変換を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる
JABEE JB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年までに学習した解析(Ⅰ,Ⅱ)や線形代数の内容を基本として、
複素関数,フーリエ級数・フーリエ変換について学ぶ。
これらの基本的な概念の習得と、その応用問題に対する習熟を目指す。
授業の進め方・方法:
予習を前提とし、学び合いを中心とした方法で行う。
必要であればプリントや自作の教材を配布し、具体的な問題を扱う。
節ごとに小テストを行い、理解と定着の確認を行う。
この科目は、学修単位科目「B」です。授業外学修の時間を含めます。毎週の予習と課題演習を課します。
注意点:
定期試験6割、課題4割で評価する。
前期・後期成績=小テストの得点率×0.6+課題点(40点)、学年末成績=(前期成績+後期成績)/2
学年末成績が100点満点で60点以上を合格とする。
ただし、小テストの得点率が60%未満の場合は、原則不合格となるので注意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 複素数、複素平面
【授業外学修】予習と課題に取り組む
基本的な複素数の計算ができる.
複素数を複素平面に表すことができる。
2週 極形式
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素数を極形式で表すことができる.
3週 複素関数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素関数と実数の関数の違いを理解している.
4週 基本的な複素関数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
基本的な複素関数について説明ができる.
5週 正則関数、コーシー・リーマンの関係式
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素関数の極限値を求めることができる。
コーシー・リーマンの関係式を理解している。
6週 正則関数とその導関数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
正則関数の性質を理解している。
基本的な関数の導関数を求めることができる。
7週 複素積分
【授業外学修】予習と課題に取り組む
簡単な複素積分の計算ができる。
8週 コーシーの積分定理
【授業外学修】予習と課題に取り組む
コーシーの積分定理を理解している。
2ndQ
9週 コーシーの積分表示
【授業外学修】予習と課題に取り組む
コーシーの積分表示を用いた計算ができる。
10週 関数の展開
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素関数の級数について理解している。
11週 テイラー展開、ローラン展開
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素関数のテイラー展開、ローラン展開を求めることができる。
12週 留数1
【授業外学修】予習と課題に取り組む
孤立特異点の分類ができる。
留数を求めることができる。
13週 留数2
【授業外学修】予習と課題に取り組む
極の位数を求めることができる。
ローラン展開しないで、留数を求めることができる。
14週 留数定理
【授業外学修】予習と課題に取り組む
留数定理を用いた複素積分の計算ができる。
実積分への応用ができる。
15週 複素関数論のまとめ
【授業外学修】まとめの課題
まとめ・振り返り
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・復習
【授業外学修】予習
1変数および2変数関数の微分積分の復習。
2週 周期関数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
周期関数の周期を求めることができる。
3週 フーリエ級数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
フーリエ級数の定義を理解している。
基本的な関数のフーリエ級数を求めることができる。
4週 フリーエ級数の収束定理
【授業外学修】予習と課題に取り組む
フーリエ級数の収束定理を理解している。
5週 フーリエ余弦級数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
基本的な関数のフーリエ余弦級数を求めることができる。
6週 フーリエ正弦級数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
基本的な関数のフーリエ正弦級数を求めることができる。
7週 偏微分方程式とフーリエ級数(1)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
フーリエ級数を用いて、偏微分方程式(熱伝導方程式)を解くことができる。
8週 偏微分方程式とフーリエ級数(2)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
フーリエ級数を用いて、偏微分方程式(熱伝導方程式)を解くことができる。
4thQ
9週 複素フーリエ級数(1)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素フーリエ級数の定義を理解している。
10週 複素フーリエ級数(2)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
基本的な関数の複素フーリエ級数を求めることができる。
11週 フーリエ変換(1)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
フーリエ変換、逆フーリエ変換の定義を理解している。
フーリエ積分定理を理解している。
12週 フーリエ変換(2)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
フーリエ余弦変換・正弦変換を理解している。
フーリエ変換の性質を理解している。
13週 離散フーリエ変換(1)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
離散フーリエ変換の定義を理解している。
14週 離散フーリエ変換(2)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
逆離散フーリエ変換を用いて、データから復元された関数を求めることができる。
15週 学習のまとめ
【授業外学修】予習とまとめの課題
まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

小テスト課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000