到達目標
(1) コンピュータを用いた計算で発生する数値誤差を評価できること。
(2) 数値計算に関するアルゴリズムの特徴を理解すること。
(3) プログラミング等の情報処理技術を用いて、数値計算アルゴリズムを実装できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
上記の到達目標(1) | 計算アルゴリズムから、誤差の原因を特定して誤差を評価することができる。 | 具体的な数値に対して誤差を評価することができる。 | 数値誤差を評価することができない。 |
上記の到達目標(2) | 実際の計算結果を用いて、アルゴリズムの特徴を説明することができる。 | アルゴリズムの特徴を説明することができる。 | アルゴリズムの特徴を説明することができない。 |
上記の到達目標(3) | 数値誤差の影響を考慮しながら、数値計算アルゴリズムを実装できる。また、そのアルゴリズムの流れを説明できる。 | 数値誤差の影響を考慮しながら、数値計算アルゴリズムを実装できる。 | 数値計算アルゴリズムを実装できる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
各種産業プラント・ロボット制御・音声画像処理・知識工学へと、数値演算の領域が広がってきており、電子情報分野の専門家には数値計算に関する基礎的な理解が必須である。この授業では、数学の知識に加えて、情報処理の技術に基づいて、実験や数値シミュレーションの結果を処理できる力を育成する。特に、公式やアルゴリズムが導かれる過程を追跡する事によって、それらの特徴などを理解し、数値解析の基本的事項を学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学を中心とし、教科書に沿って講義を行い、数値演算の長所・短所を認識する。また、授業中にプログラム演習を行い、講義内容を確かめる。レポートとして課すプログラム演習を通して習熟度を高める。
注意点:
2回の定期試験(配分60%)と課題レポート(配分40%)により評価し、60点以上を合格とする。合格点に満たない場合は課題の追加提出、および再試験を実施することもある
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明及びガイダンス 計算機の中の数値 |
計算機内での数値の記憶方法を理解する
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2週 |
誤差に関する演習 |
誤差の種類と発生メカニズムを理解する
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3週 |
演習をふまえた誤差の考察 |
誤差が発生するプログラムを作成し、その結果を説明できる
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4週 |
ホーナー法 区間縮小法(2分法,10等分法) |
ホーナー法と区間縮小法を理解する
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5週 |
反復法(ニュートン法、線形逆補間法) |
反復法を理解する
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6週 |
区分求積法、台形公式、ラグランジュの補間多項式 |
数値積分の各手法を理解する
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7週 |
シンプソン公式、複合台形公式、複合シンプソン公式 |
数値積分の各手法を理解する
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8週 |
計算機の誤差、非線形方程式の近似解、数値積分 |
非線形方程式の近似解計算手法と数値積分のプログラムを作成できる
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2ndQ |
9週 |
試験の解答・解説 掃出法 |
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10週 |
掃出法 |
掃出法を理解する
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11週 |
ガウスの消去法、LU分解 |
ガウスの消去法、LU分解を理解する
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12週 |
直接法、誤差の影響を考慮したアルゴリズム |
直接法のプログラムを作成できる
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13週 |
反復法(ヤコビ法、ガウス・ザイデル法) |
反復法のアルゴリズムを理解する
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14週 |
反復法(ヤコビ法、ガウス・ザイデル法),収束性と近似解 |
反復法の収束性を理解する
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15週 |
期末試験の解説、学習のまとめ |
前期の範囲の全体を振り返り、理解する
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎知識 | 50 | 0 | 50 |
応用能力 | 10 | 40 | 50 |