制御工学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 制御工学
科目番号 0081 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書「制御工学」豊橋技術科学大学・高等専門学校制御工学教育連携プロジェクト(実教出版)
担当教員 西 仁司,荻原 愼洋

到達目標

(1) 制御対象のシステムを設計する際に,制御の目的と構成要素を理解した上で,機能性・安全性を考慮した最適な制御系を構成できる。
(2) 制御工学の基礎理論について理解し,フィードバック制御システムを過渡応答(時間応答)と周波数応答の観点から特性解析することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)制御系の構成要素を理解し,最適な制御系を構成できる。参考資料を見ながら,制御系の構成要素を理解し,最適な制御系を構成できる。制御系の構成要素を理解しておらず,最適な制御系を構成できない。
到達目標(2)制御工学の基礎理論を理解し,特性解析ができる。参考資料を見ながら,特性解析ができる。制御工学の基礎理論を理解しておらず,特性解析ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御工学は,種々の工学分野において必要不可欠な基本技術の一つである.
本講義は,制御工学の基礎理論について理解し,それを応用する能力を身につけることを目標とする.
授業の進め方・方法:
主として教科書に沿って講義を行うが,必要に応じノート講義も適宜行う。
最新技術の動向も織りまぜながら分かり易く解説する。
注意点:
本科(準学士課程)の学習教育目標:RB2(◎)
環境生産システム工学プログラムの学習教育目標:JB3(◎)
関連科目:機械工学概論(本科4年),信号解析基礎(本科4年),計測・制御工学(専攻科生産システム工学専攻1年前期)
学習教育目標の達成度評価方法:試験(4回):100%,最終的に評価された成績が合格点に達しなかった者に対しては,再度,達成度を確認するための試験またはレポートを課し,その結果に基づいて最終評価を与える。
学習教育目標の達成度評価基準:上記の達成度評価方法(100点満点)で学年成績60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要,制御の目的と制御系の基本構成
シラバスの説明,ガイダンス
制御系の例と制御系の基本構成について簡単に説明することができる。
2週 モデリング(1)
機械系モデル,電気系モデル
機械系モデル,電気系モデルの基本要素とその使用例について説明することができる。
3週 モデリング(2)
プロセス系モデル,各モデルの類似性
プロセス系モデルの基本要素とその使用例,各モデルの類似性について説明することができる。
4週 ラプラス変換(1)
ラプラス変換
制御工学で扱う簡単な関数について,ラプラス変換を行うことができる。
5週 ラプラス変換(2)
ラプラス逆変換
部分分数分解が出来る。ラプラス逆変換の計算ができる。
6週 伝達関数(1)
伝達関数の概念
伝達関数について説明できる。
7週 伝達関数(2)
基本要素の伝達関数
基本要素の伝達関数について説明できる。
8週 中間確認 試験範囲をモデリング,ラプラス変換,伝達関数とする。
2ndQ
9週 試験の返却と解説
10週 ブロック線図(1)
ブロック線図による表現
ブロック線図を描くことができる。
11週 ブロック線図(2)
ブロック線図の等価交換
ブロック線図の等価交換について理解できる。
12週 時間応答(1)
入力信号の種類
入力として用いられる信号の種類について説明できる。
13週 時間応答(2)
基本要素のインパルス応答とステップ応答
基本要素のインパルス応答とステップ応答について理解できる。
14週 制御系の安定性(1)
安定性と極
安定の定義と安定条件,伝達関数と極の関係について説明できる。
15週 制御系の安定性(2)
開ループ系の安定判別法
ラウスの安定判別法を用いた安定判別ができる。
16週 試験の返却と解説
後期
3rdQ
1週 周波数応答(1)
周波数応答の概要
周波数伝達関数について説明できる。
2週 周波数応答(2)
ベクトル軌跡
基本要素のベクトル軌跡を描くことができる。
3週 周波数応答(3)
ベクトル軌跡
ベクトル軌跡の特徴について理解できる。
4週 周波数応答(4)
ボード線図
基本要素のボード線図を描くことができる。
5週 周波数応答(5)
ボード線図
ボード線図の合成ができる。
6週 制御系の安定性(3)
フィードバック制御系の安定判別法
ナイキストの安定判別法を用いた安定判別ができる。
7週 制御系の安定性(4)
安定余裕
安定余裕について理解出来る。
8週 中間確認 試験範囲を周波数応答,フィードバック制御系の安定判別,安定余裕とする。
4thQ
9週 試験の返却と解説
10週 フィードバック制御系の過渡特性 制御系の過渡特性について理解できる。
11週 フィードバック制御系の定常特性 制御系の定常特性について理解できる。
12週 制御系の設計(1)
位相進み補償器の設計
位相進み補償器について理解できる。
13週 制御系の設計(2)
位相遅れ補償器の設計
位相遅れ補償器について理解できる。
14週 制御系の設計(3)
PID制御器の構成
PID制御器の構成について理解できる。
15週 制御系の設計(3)
PID制御器の設計
PID制御器の制御パラメータの調整則について理解できる。
16週 試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

前期中間確認前期期末後期中間確認後期期末合計
総合評価割合25252525100
基礎的能力1515151560
専門的能力1010101040