到達目標
(1) 再使用によるコスト削減等、単に高機能、高性能化を計るだけでなくトータルなシステム設計の必要性を認識できること。コンピュータの低消費電力化など、環境対策について理解できること。
(2) メモリの階層化とメモリ管理、パイプライン処理の基本等を理解し、計算機の高性能化の検討ができること。
(3) ノイマン方式を中心にCPUの構成要素とその接続方法、周辺装置など、計算機の基本構成および動作を理解すること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
上記到達目標の(1) | 計算機の高機能、高性能化技術を知っており、それらの関連性を理解すると同時に、社会に求められる性能を前提とした計算機システム設計が重要であることを認識している。 | 計算機の高機能化、高性能化技術を知っており、それらの関連性を理解してバランスのとれた計算機システム設計が重要であることを認識している。 | 計算機の高機能化、高性能化技術を知っているだけである。 |
上記到達目標の(2) | メモリ関連技術や計算機の高速化技術を理解し、社会に求められる性能を前提とした計算機システム設計が検討できること。 | メモリ関連技術や計算機の高速化技術の概要を理解し、説明できる。 | メモリ関連技術や計算機の高速化技術の名称を知っているが、説明することができない。 |
上記到達目標の(3) | ノイマン方式の計算機構成と基本動作を理解し、アーキテクチャと計算機性能が密接に関連していることを説明できる。 | ノイマン方式の計算機構成と基本動作を説明できる。 | ノイマン方式の計算機構成を知っている。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
既に履修した論理回路技術を用いている計算機のハードウェアの構成について、ノイマン方式を中心に命令系、マイクロプログラム、CPUの構成要素の設計とその接続方法、周辺装置ついて学習する。前期に大部分のコンピュータに採用されているノイマン型についてその時代背景とともに教授し、演習を通じてその設計方針を理解させる。後期にはノイマン型コンピュータのボトルネック、限界について言及し、高速化等について学習する。
これにより、数学とその他の自然科学、情報処理、および異なる技術分野を含む問題にも対処できる、ものづくり・環境づくりに関する能力を身に付ける。
授業の進め方・方法:
本科目は学修単位科目である。従って、授業においては、座学を中心とし、計算機のハードウェアの構成に関する講義と演習を行ない、さらに、授業外学習のための課題(予習復習、授業内容に関する調査・考察)を課す。
注意点:
各学期において定期試験で評価し、学年成績で60点以上を合格とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明、計算機の歴史 【授業外学習】計算機の歴史に関する課題 |
計算機の歴史を知る
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2週 |
具体的なCPUの基本構造、命令セット 【授業外学習】専門用語に関する課題 |
ノイマン型計算機の概要を理解する
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3週 |
アセンブラ言語、計算機の基本動作 【授業外学習】基本動作に関する課題 |
命令と計算機の動作の関係を理解する
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4週 |
アドレッシング、オペランドの数 【授業外学習】アドレッシングに関する課題 |
命令の種類について理解する
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5週 |
スタックとサブルーチン、ポーランド記法 【授業外学習】解析木に関する課題 |
スタックの動作について理解する
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6週 |
ノイマンボトルネック、ハーバードアーキテクチャ、CISCとRISC 【授業外学習】CISCとRISCの特徴に関する課題 |
計算機の構成と処理速度の関係を理解する
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7週 |
ワイヤードロジック、マイクロプログラム 【授業外学習】計算速度に関する課題 |
ワイワードロジック方式と、マイクロプログラム方式の特徴を理解する
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8週 |
第1~7週までの内容を中心とした試験 |
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2ndQ |
9週 |
試験の解答,解説 【授業外学習】試験直し |
1~7週までの範囲を振り返り、全体を理解する
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10週 |
入出力の基本回路、各種センサ・モータ 【授業外学習】入出力装置に関する課題 |
基本的な入出力回路を知る
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11週 |
キーボード、マウス、ディスプレイ 【授業外学習】入出力装置に関する課題 |
主な入出力装置の動作を理解する
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12週 |
トポロジー、バス規格、タイミング、DMA、メモリマップトIO 【授業外学習】DMAに関する課題 |
通信に関する諸技術を理解する
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13週 |
文字コード、浮動小数点形式 【授業外学習】浮動小数点形式に関する課題 |
文字コードや数値の記憶方法を理解する
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14週 |
演算アーキテクチャ 【授業外学習】演算アルゴリズムに関する課題 |
計算機内での演算アーキテクチャを理解する
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15週 |
試験の解答、解説、前期の内容の復習 【授業外学習】試験直し |
前期の範囲を振り返り、全体を理解する
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
メモリの階層構造 【授業外学習】メモリの特徴に関する課題 |
計算機の高速化とメモリの階層構造の関係を理解する
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2週 |
メモリのハードウェア 【授業外学習】メモリのハードウェアに関する課題 |
メモリのハードウェア構成を理解する
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3週 |
キャッシュヒット率、マッピング方式 【授業外学習】キャッシュヒット率とマッピングに関する課題 |
キャッシュの動作、効果を理解する
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4週 |
キャッシュディレクトリ、ライトスルー 【授業外学習】キャッシュの構造と動作に関する課題 |
キャッシュに関する諸技術を理解する
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5週 |
仮想記憶、分割方式、アドレス変換、TLB 【授業外学習】アドレス変換に関する課題 |
仮想記憶の動作、効果を理解する
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6週 |
2レベルマッピング、置き換えアルゴリズム 【授業外学習】2レベルマッピングによるアドレス変換に関する課題 |
仮想記憶の現実的な運用手法を理解する
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7週 |
仮想アドレスキャッシュ、実アドレスキャッシュ 【授業外学習】授業内容に関する課題 |
キャッシュメモリと仮想記憶の関係を理解する
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8週 |
後期1~7週までの内容を中心とした試験 |
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4thQ |
9週 |
試験の解答、解説 【授業外学習】試験直し |
後期1~7週の範囲を振り返り、全体を理解する
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10週 |
割込みベクタ、ウォッチドックタイマ 【授業外学習】割込みに関する課題 |
計算機の割込み機能について理解する
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11週 |
ステージ、遅延分岐と予測分岐 【授業外学習】パイプラインの基礎に関する課題 |
パイプラインの基礎動作を理解する
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12週 |
スーパースカラ、マルチプロセッサ 【授業外学習】パイプラインの高速化に関する課題 |
パイプラインの高速化手法を理解する
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13週 |
ハードウェア記述言語の紹介、演習 【授業外学習】FPGAの特徴に関する課題 |
ハードウェア設計手法を理解する
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14週 |
組込みシステムの特徴、開発手順、 OS、デバイスドライバ、ミドルウェア 【授業外学習】組込みシステムの提案に関する課題 |
組込みシステムの特徴と、その開発の特徴を理解する
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15週 |
試験の解答、解説、1年間の内容の復習 【授業外学習】試験直し |
1年間を振り返り、全体を理解する
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 60 | 100 |
基礎知識 | 30 | 10 | 40 |
応用知識 | 10 | 50 | 60 |