人工知能Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 人工知能Ⅰ
科目番号 0139 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 「人工知能の基礎」小林一郎著(サイエンス社)
担当教員 小松 貴大

到達目標

シンプルな基本的な問題解決方法を理解して複雑な問題に適用できる能力を身につけることにより、人間の知能を生み出している諸機能をコンピュータ上で実現するための基本的な考え方を理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1問題解決の探索手法について詳細に説明できる問題解決の探索手法について説明できる問題解決の探索手法について説明できない
評価項目2探索手法のアルゴリズムを問題に適切に適用できる探索手法のアルゴリズムを問題に適用できる探索手法のアルゴリズムを問題に適用できない
評価項目3命題論理について詳細に説明できる命題論理について説明できる命題論理について説明できない
評価項目4命題に対して適切な導出原理を用いて真偽を確かめることができる命題論理における導出を適用して問題を解ける命題論理における導出を適用して問題を解くことができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
問題を解いたり、言語を理解したり、話声を聞いたり、物を見て意味を理解したり、知識をうまく整理し必要に応じて取り出して適用するなど、私たち人間は柔軟にそのときどきで問題を解決できる。この人間の知能を生み出している諸機能をコンピュータ上で実現するための基本的な考え方を学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に準拠して、問題解決のためのモデル設計の方法、モデルに対する探索の手法といった基礎的事項及び知識表現の種類として、記号論理、意味ネットワーク、オントロジーについて講義するとともに、レポートを課し演習を行うことにより理解度を高める。
注意点:
本科(準学士課程)の学習教育目標:RB2(◎)
環境生産システム工学プログラムの学習教育目標:JB2, JB3(◎)
関連科目:人工知能Ⅱ(本科5年)、システム工学(本科5年)、認知科学(本科5年)
学習教育目標の達成度評価方法:中間試験、期末試験の平均にレポートの点数を加味したものを成績とする。60点に満たないものに関しては追試験・追レポート等による学習目標を達成した場合に限り60点とする。
学習教育目標の達成度評価基準:100点満点で60点以上を合格とする。
この科目は、学修単位B(30時間の授業で1単位)の科目である。ただし、授業外学修の時間を含む。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス説明&ガイダンス、人工知能とは、人工知能の関連分野、人工知能の歴史
[授業外学習] 問題解決の状態空間モデルの予習
人工知能研究の歴史について説明できる
2週 状態空間モデル
[授業外学習] 宣教師と先住民問題の状態空間を完成させる
探索手法の分類ができる
3週 縦型探索、横型探索、反復深化探索
[授業外学習] 探索方法による探索順の違いに関する問題を解く
縦型探索、横型探索、反復深化探索 のアルゴリズムについて説明できる
4週 山登り法、最適探索、最良優先探索、A*アルゴリズム
[授業外学習] A*アルゴリズムの問題を解く
山登り法、最適探索、最良優先探索、A*アルゴリズム のアルゴリズムについて説明できる
5週 AND/ORグラフ
[授業外学習] ミニマックス法、アルファベータ法について予習
AND/ORグラフについて説明できる
6週 ミニマックス法、アルファベータ法
[授業外学習] αカット、βカットを用いた問題を解く
αカット、βカットを用いて問題を解ける
7週 中間試験
8週 命題論理、述語論理
[授業外学習] 連言標準形と選言標準形の変換に関する問題を解く
命題論理の基礎体系について説明できる
2ndQ
9週 節形式,スコーレム標準形
[授業外学習]  反駁導出を用いた証明の予習
述語論理式を節形式,スコーレム標準形へと変形できる
10週 反駁導出
[授業外学習]  意味の木、真理値表を用いた証明の予習
反駁導出を用いて問題の真偽を確かめられる
11週 意味の木による証明、真理値表を用いた証明
[授業外学習]  反駁導出、意味の木、真理値表を用いた問題を解く
意味の木、真理値表を用いて問題の真偽を確かめられる
12週 ホーン推論、SLD導出
[授業外学習] SLD導出を用いた問題を解く
SLD導出を用いて推論を行い、問題の真偽を確かめられる
13週 Prolog
[授業外学習] Prologを用いた問題を解く
Prologについて説明できる
14週 9週目~13週目の授業内容の復習・演習
[授業外学習] 配布演習問題プリント
15週 学習のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミングプログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。4
主要な計算モデルを説明できる。4

評価割合

中間テスト期末テスト レポート合計
総合評価割合404020100
基礎的能力15151040
専門的能力252510 60