概要:
哲学や倫理の重要な概念や問題、そして考え方について、哲学者や倫理学者など先人の思想から学習する。特に「幸福」「自由」「正義」「公正」という観点を中心に、現代の諸課題について理解し、まわりの人たちと対話しながら、現代の公共的な空間における人間のあり方について考察する。また、これらの倫理的考察が、技術をとりまく問題を捉える際に多くの示唆を与えてくれることを理解する。
授業の進め方・方法:
『公共』の教科書を用いる。先人の思想を手掛かりにして、公共的な空間におけるさまざまなテーマについて課題を通じて考察する。板書やプリントを用いた講義を中心に行うとともに、グループで対話する。学生の理解度をはかり、思索の深化を促すために、授業中に複数回の課題やレポートを書いてもらう。
注意点:
各期末のレポート(50%)、授業中に出す課題や小レポート(50%)によって評価する。100点満点で60点以上を合格とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業のガイダンス 倫理では何を学ぶのか? |
倫理では何を学ぶのか、どうして倫理を学ぶのかを理解する。事例をもとに、社会のあり方について考察する。
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2週 |
日本の文化と伝統 |
日本の文化や伝統について理解し、伝統の意義について考察する。
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3週 |
青年期の課題とライフキャリアの形成(1) |
青年期の課題について理解する。自身のアイデンティティに意識を向け、それを言葉で表現する。
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4週 |
青年期の課題とライフキャリアの形成(2) |
働くとはどういうことかを考える。ライフ・キャリアについて理解し、自身のアイデンティティを踏まえたうえで、その構想を立てる。
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5週 |
青年期の課題とライフキャリアの形成(3) |
人生の意味について哲学的に考察する。
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6週 |
幸福について(1) |
幸福とは快楽であるという考えを理解し、その観点か ら幸福について考察する。
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7週 |
幸福について(2) |
幸福とは快楽であるという考えについて、思考実験を 通じて批判的に検討する。
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8週 |
幸福について(3) |
幸福とは欲求が充たされることであるという考えを理 解し、その観点から幸福について考察する。
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2ndQ |
9週 |
幸福について(4) |
幸福とは欲求が充たされることであるという考えについて、思考実験を通じて批判的に検討する。
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10週 |
幸福について(5) |
幸福に関する主観的な考え方について理解し、批判的 に考察する。
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11週 |
論述の書き方 |
論述の仕方について理解し、実際に小レポートの構造 を書く。
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12週 |
自由の倫理(1) |
どのような場合に自由の制限は認められるのか、とい う問題について考察する。
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13週 |
自由の倫理(2) |
どのような場合に自由の制限は認められるのか、とい う問題について考察する。
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14週 |
自由の哲学(1) |
自由とは何かという問いについて考察し、自身の回答 を出す。
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15週 |
自由の哲学(2) 前期まとめ |
自由とは何かという問いについて考察し、自身の回答を出す。 振り返り
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
後期のガイダンス 倫理的な問題の考え方 |
倫理的な問題の考え方について理解し、具体的な事例において自身で考える。
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2週 |
肉食とベジタリアニズム |
ベジタリアニズムについて理解し、肉食が正当化される理由について考察する。
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3週 |
文化と宗教、社会の多様性 |
宗教や文化、生活様式など、社会のなかの多様性について理解する。 多様性を包摂することの重要性を理解するとともに、多様性から生じてくる倫理的な問題について考察する。
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4週 |
相対主義について(1) |
何をすべきかは文化や宗教によって異なるという考えを理解し、批判的に考察する。
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5週 |
相対主義について(2) |
何をすべきかは人によって異なるという考えを理解し、批判的に考察する。
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6週 |
皆が従うべき道徳的ルールはあるのか?(1) |
行為がもたらす結果だけから行為の正しさが決まるという考えについて理解し、批判的に考察する。
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7週 |
皆が従うべき道徳的ルールはあるのか?(2) |
行為がもたらす結果だけから行為の正しさが決まるという考えについて理解し、批判的に考察する。
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8週 |
皆が従うべき道徳的ルールはあるのか?(3) |
義務と善き動機について理解し、考察する。
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4thQ |
9週 |
皆が従うべき道徳的ルールはあるのか?(4) |
義務と善き動機について理解し、考察する。
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10週 |
差別について(1) |
差別とは何か?単なる区別とはどう違うのか?について考察する。
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11週 |
差別について(2) |
差別の悪さはどこにあるのか?について考察する。
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12週 |
生命倫理(1) |
生命の尊厳について理解する。人工妊娠中絶に含まれる倫理的な問題について考察する。
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13週 |
生命倫理(2) |
人間の尊厳について理解する。生殖補助医療に含まれる倫理的な問題について考察する。
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14週 |
生命倫理(3) |
人間の尊厳について理解する。生殖補助医療に含まれる倫理的な問題について考察する。
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15週 |
後期まとめ |
振り返り
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | 前1,前2,前7,前10,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後10,後11,後15 |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
工学基礎 | 技術者倫理 | 技術者倫理 | 技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | 前1,前4,前7,前13,前14,前15,後1,後6,後7,後8,後9,後12,後13,後14,後15 |
グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。 | 3 | |
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。 | 3 | |
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。 | 3 | |
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | 課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | |
基盤的資質・能力 | 自己理解 | 自己理解 | 自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |