歴史 Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 歴史 Ⅱ
科目番号 0012 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 手嶋 泰伸

到達目標

近現代ヨーロッパ史の概略を説明し、現代的な諸問題をその知識をもとにして考察できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1歴史叙述を正しく記載したうえで、その論理展開にも工夫がみられる。歴史叙述を正しくレポートに記載することができる。歴史叙述を正しくレポートに記載することができない。
評価項目2適切に調査方法を選択したうえで、適切なまとめを行なうことができる。適切に調査方法を選択して、レポートを提出することができる。適切な調査方法の選択と、それによる調査内容のまとめができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RA1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
国際社会で活躍できる技術者となるために、現在の社会を世界レベルで歴史的に認識できるようになる。特に、現在の社会が依拠する資本主義・国民国家観・国際秩序がどのように形成され、それらがどのように現在の社会を形作っているのかを理解し、民族問題・経済格差・国家間紛争といった諸問題について、歴史的に説明できるようになる。なお、ドキュメンタリー鑑賞の機会も多く設け、今後歴史を自学するための素地も養う。
授業の進め方・方法:
資本主義や現在の国家観・国際秩序の形成と、それらが社会にもたらした変化という点に絞って、近現代のヨーロッパ史を概観し、そのうえで現在の国際社会における諸問題を歴史的に解説する。
授業は一定程度の時期ごとに、分野別に概説する。前期は戦前・戦中期を、後期は戦後期を扱う。なお、授業は毎時間配布されるプリントで行う。教科書は予習・復習に用いること。
注意点:
定期試験は行なわず、課題によって評価する。全ての課題を提出しなければ合格とはならない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期ガイダンス/近代ヨーロッパの形成① 近代ヨーロッパの特質と形成/教会支配の終焉と近代の始動 主権国家体制の成立について説明できる
2週 近代ヨーロッパの形成② 30年戦争と主権国家体制の成立 主権国家体制の成立について説明できる
3週 近代ヨーロッパの形成③ ヨーロッパの絶対主義国家と啓蒙戦争国家 現代的政治・経済制度の成立について説明できる
4週 近代ヨーロッパの形成④ 18世紀のイギリス~資本主義・産業革命・アメリカ独立~ 現代的政治・経済制度の成立について説明できる
5週 近代ヨーロッパの形成⑤ ナポレオン戦争とウィーン体制 ウィーン体制について説明できる
6週 近代ヨーロッパの形成⑥ ウィーン体制の崩壊とビスマルク体制 ウィーン体制について説明できる
7週 ヨーロッパの世界進出① ヴィクトリア女王期のイギリス 近代の国際秩序について説明できる
8週 ヨーロッパの世界進出② アメリカの経済発展と欧米列強のアジア・アフリカ進出 近代の国際秩序について説明できる
2ndQ
9週 近代ヨーロッパの文化 西洋近代科学の発展 社会と技術の影響関係について説明できる
10週 小括 ヨーロッパの近代化
11週 グループ発表 西洋近代科学の発展について 社会と技術の影響関係について説明できる
12週 第1次世界大戦① 第1次世界大戦の勃発 第1次世界大戦について説明できる
13週 第1次世界大戦② 第1次世界大戦の終結と「近代」の意味 第1次世界大戦について説明できる
14週 第1次世界大戦③ 映像でみる第1次世界大戦 第1次世界大戦について説明できる
15週 前期まとめ 近代ヨーロッパの意味
16週
後期
3rdQ
1週 第1次世界大戦後の国際秩序① ヴェルサイユ体制と国際連盟 戦争違法化体制について説明できる
2週 第1次世界大戦後の国際秩序② 大戦後の国際秩序と各国の国内状況 戦争違法化体制について説明できる
3週 現代的文化観の成立① アメリカにおける大衆消費社会の成立 20世紀におけるアメリカの重要性について説明できる
4週 現代的文化観の成立② 1920年代のアメリカの経済発展 20世紀におけるアメリカの重要性について説明できる
5週 第2次世界大戦① 世界恐慌と深まる世界の対立 戦争違法化体制について説明できる
6週 第2次世界大戦② 第2次世界大戦 第2次世界大戦について説明できる
7週 第2次世界大戦③ 映像とともに考える第2次世界大戦① 第2次世界大戦について説明できる
8週 第2次世界大戦④ 映像とともに考える第2次世界大戦② 第2次世界大戦について説明できる
4thQ
9週 小括 第2次世界大戦の意味
10週 現在の歴史的意味① 冷戦と現在の国際秩序 冷戦について説明できる
11週 現在の歴史的意味② パレスティナ問題 パレスティナ問題について説明できる
12週 現在の歴史的意味③ ヨーロッパの統合と世界同時不況 グローバル経済について説明できる
13週 現在の歴史的意味④ ウクライナ問題と国際政治におけるロシア 米ロ対立について説明できる
14週 現在の歴史的意味⑤ 宗教と暴力 宗教と暴力について歴史的な理解を得る
15週 後期総括 現代の世界情勢を歴史的に考える
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3後14
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3前3,前4,前7,前8
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3前5,前6,前7,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3後10,後11,後12,後13
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前9,前11,後7
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前1,後15
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前1,後15
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前4,後9
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3前10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題・レポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力00000100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000