到達目標
(1) ベクトルについての理解:ベクトルの加法・スカラー倍・内積の計算ができる.具体的な図形の方程式を求めることができる.
(2) 行列の演算についての理解:行列の型を区別し, 加法・減法・乗法の計算ができる. 逆行列の意味を理解し, 求めることができる.
(3) 連立1次方程式の解法:解を求めることができる. 解の仕組みを理解できる.
(4) 線形変換についての理解:具体的な線形変換について, 行列の性質を用いて問題を解くことができる.
(5) 行列式の理解と応用:行列式の定義と性質からその計算ができる.
(6)固有値の理解:固有値と固有ベクトルを求めることができ, その応用(対角化など)ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 具体的な図形のベクトル方程式を求めることができる。 | ベクトルの基本的な演算ができる。 | ベクトルの基本的な計算ができない。 |
評価項目2 | 連立1次方程式の解のしくみを説明できる。 | 行列を用いて、連立1次方程式を解くことができる。4次以上の行列式の値を求めることができる。 | 行列および行列式の基本的な計算ができない。 |
評価項目3 | 2次正方行列の対角化ができる。 | 2次の正方行列の、固有値・固有ベクトルを求めることができる。 | 2次の正方行列の固有値・固有ベクトルを求めることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
線形代数の基本的な考え方を, ベクトルの図形への応用・行列・行列式・線形変換の学習を通して理解する.
ベクトルの成分表示の扱いに慣れ, 直線と平面のベクトル表現, 行列の演算, 行列式の計算, 連立1次方程式の解法, 線形変換と固有値とその応用などを中心に学習する.
授業の進め方・方法:
授業にはプリント教材を使用し、講義と演習により基本概念の理解をはかる.
また問題演習や毎回の課題により理解と定着を確認する。
単元によっては、授業動画を活用した自学自習も取り入れる。
注意点:
100点満点で評価する。
前期、後期ごとに、試験(定期テスト満点点数の総計を100とする)8割程度、課題2割程度とし、学年成績は前期と後期の点数の平均点とする.
試験の成績により適宜追試を実施することもあるが、課題の提出状況が芳しくない場合は追試の対象外とするので注意すること.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンスと1年の復習
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1年の復習 ベクトルの復習
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2週 |
直線のベクトル方程式 |
直線のベクトル方程式から、直線の媒介変数表示、直線の方程式を求めることができる。
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3週 |
ベクトルの内積 成分による内積の計算 |
内積の定義を理解している。 成分から内積を求めることができる。
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4週 |
ベクトルのなす角、内積の性質 |
ベクトルのなす角を求めることができる。 内積の性質を異利用して、内積の値やベクトルの大きさを求めることができる。
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5週 |
ベクトルの垂直条件 座標平面における直線の方程式 |
ベクトルの垂直条件を理解している。 座標平面における直線の方程式を求めることができる。
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6週 |
座標空間における平面の方程式 |
座標空間における平面の方程式を求めることができる。
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7週 |
円または球面の方程式 行列の定義、行列の演算、 |
円や球面の方程式を求めることができる。 行列の定義を理解し行列の和・差・実数倍の計算ができる。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
演算の基本法則 |
行列の和・差・実数倍の計算し、基本法則を用いることができる。
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10週 |
行列の積、対角行列と単位行列 行列の積の性質 |
行列の積の計算ができる。 行列の積の性質を理解している。
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11週 |
逆行列、2次の逆行列、 逆行列の性質 |
逆行列の定義を理解している。 2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
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12週 |
連立2元1次方程式 クラメルの公式 |
連立2元1次方程式を行列を用いて解くことができる。 クラメルの公式を用いて、連立2元1次方程式を解くことができる。
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13週 |
3次正方行列の行列式 連立3元1次方程式のクラメルの公式 |
3次正方行列の行列式の意味を理解している。 クラメルの公式を用いて、連立3元1次方程式を解くことができる。
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14週 |
n次正方行列の行列式 |
4次以上の行列式の定義を理解している。 特別な列を持つ行列の行列式を求めることができる。
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15週 |
学習のまとめ |
学習のまとめ
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
行列式の性質 |
行列式の性質、基本変形を理解している。
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2週 |
行列の積の行列式 |
行列の積の行列式を求めることができる。 正則行列の定義を理解している。
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3週 |
行列式の展開 |
余因子、余因子展開について理解している。 逆行列を、余因子行列を用いて求めることができる。
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4週 |
行列式の応用 ベクトルの外積 |
平行四辺形の面積や、平行六面体の体積を、行列式を用いて求めることができる。 ベクトルの外積を求めることができる。
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5週 |
行列の基本変形 |
行の基本変形を用いて、連立一次方程式を解くことができる。
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6週 |
基本変形の応用(1) |
基本変形を用いて、逆行列や行列の階数を求めることができる。
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7週 |
基本変形の応用(2) |
連立一次方程式の係数行列、拡大係数行列と解の関係を理解している。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
正則性と同値条件 |
行列の正則性と、同値な条件について理解している。
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10週 |
線形変換(1) |
線形変換の定義を理解している。線形変換による直線の像を求めることができる。
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11週 |
線形変換(2) |
基本的な線形変換を理解している。 合成変換、逆変換を求めることができる。 直交行列、直交変換を理解している。 回転の線形変換を行列を用いて表すことができる。
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12週 |
ベクトルの線形独立・線形従属 固有値と固有ベクトル |
ベクトルの線形独立・線形従属と行列式の関係を理解している。 固有値と固有ベクトルの定義を理解している。
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13週 |
固有値と固有ベクトル |
2次または3次正方行列の固有値、固有ベクトルを求めることができる。
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14週 |
行列の対角化と応用 |
対角化行列を求め、行列を対角化できる。2次正方行列のべき乗を求めることができる。
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15週 |
学習のまとめ |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | 前1 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 前1 |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | 前3,前4 |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | 前2,前5,前6,前7 |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | 前5,前6,前7 |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | 前9,前10 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | 前11 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | 前13,前14,後1,後2,後3 |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | 後10 |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | 後11,後12 |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | 後11 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断別能力 | 0 | 0 | 0 |