高分子化学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 高分子化学
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 西久保忠臣編「ベーシックマスター高分子化学」(オーム社)
担当教員 古谷 昌大

到達目標

高分子の定義や特徴,分類方法を理解したうえで,その多様な合成法についての基本的事項および関連事項を理解できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
高分子化学の基礎的事項高分子の定義,特徴,分類,合成法などの基本的事項および関連事項について十分理解し説明できる.高分子の定義,特徴,分類,合成法などの基本的事項および関連事項について理解し説明できる.高分子の定義,特徴,分類,合成法などの基本的事項および関連事項について理解し説明できず説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高分子から成るポリマー材料は,金属材料やセラミックス材料とともに私たちの社会・生活を支えている.天然にもタンパク質・DNA・セルロース・デンプンなどとして高分子は存在し,自然界や生命の存在維持に不可欠なものとなっている.このように,重要な役割を担っている分子群である高分子について,主に合成法の観点から整理し,理解を深める.
授業の進め方・方法:
教科書の各章に沿って授業を進める.
注意点:
授業内容の理解のためには,2,3年生で学習した有機化学の知識が基礎となる.必要に応じて,各自復習をしながら授業に臨むこと.
【評価方法と評価基準】課題(100点)で評価し60点以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明,高分子合成を学ぶ意義 シラバスの説明が理解できる.高分子合成を学ぶ意義について理解できる.
2週 高分子の定義・特徴・分類,高分子反応の分類,有機化学反応式の基礎 高分子の定義や特徴,分類などについて理解できる.高分子の反応を分類できる.有機化学反応式の基礎について理解できる.
3週 高分子の合成(1):重縮合反応 重縮合反応による高分子の合成について理解できる.
4週 高分子の合成(2):重付加反応 重付加反応による高分子の合成について理解できる.
5週 身のまわりの高分子 身のまわりに多種多様な高分子が存在していることについて理解できる.
6週 高分子の合成(3):付加縮合 付加縮合による高分子の合成について理解できる.
7週 ビニルモノマーの重合 ビニルモノマーの種類や特性,重合方法について理解できる.
8週 第1~7週のまとめ 第1~7週の学習内容について理解できる.
4thQ
9週 高分子の合成(4):ラジカル重合 ラジカル重合による高分子の合成について理解できる.
10週 高分子の合成(5):カチオン重合 カチオン重合による高分子の合成について理解できる.
11週 高分子の合成(6):アニオン重合 アニオン重合による高分子の合成について理解できる.
12週 高分子の合成(7):共重合 ラジカル共重合を中心とした,共重合による高分子の合成について理解できる.
13週 高分子の合成(8):開環重合 開環重合による高分子の合成について理解できる.
14週 その他の高分子合成トピックス その他の高分子合成トピックスとして,無機高分子やペプチドの合成,高分子反応などについて理解できる.
15週 高分子の分子量分布と分子量測定法 高分子の分子量の特徴とその測定方法について理解できる.
16週 授業のまとめ 本授業の内容について,俯瞰的に理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4
高分子の熱的性質を説明できる。4
重合反応について説明できる。4
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。4

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
基礎的能力100100