解析Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 解析Ⅱ
科目番号 0034 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 「微分積分Ⅰ」「微分積分Ⅱ」「微分積分Ⅰ問題集」「微分積分Ⅱ問題集」(森北出版)「ドリルと演習シリーズ 微分積分」(電気書院)
担当教員 井之上 和代

到達目標

専門教育の基礎知識としての数学を修得するために、以下の点を目標とする。
(1)1変数および2変数の微分積分の基本的な計算ができること。
(2) 微分積分の応用問題を解くことができる。
(3) 基本的な微分方程式を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11変数および2変数の微分積分の、応用問題を解くことができる。1変数および2変数の微分積分の基本的な計算ができる。1変数および2年数の微分積分の基本的な計算ができない。
評価項目2定数係数非斉次2階線形微分方程式の一般解を求めることができる。基本的な微分方程式を解くことができる。簡単な微分方程式が解けない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
解析Ⅰの内容を踏まえて、不定積分の計算、媒介変数表示と微分法・積分法、極方程式と積分法、数値積分、広義積分、関数の展開、偏微分法、2重積分および初等的な微分方程式の解法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業はプリント教材を利用し、講義と演習を行う。
概念の導入には具体的かつ直感的に理解しやすい例を利用し,適宜数式処理や関数グラフの描画ソフトウェアなどを用いて理解を助ける.
また問題演習や毎回の課題により理解と定着を確認する。単元によっては、授業動画を活用した自学自習も取り入れる。
注意点:
100点満点で評価する。
試験(定期試験と小テスト満点点数の総計を100とする)8割、課題2割とする。
試験の成績により適宜追試を実施することがあるが、課題の提出状況が芳しくない場合は追試の対象外とするので注意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
復習
2年次の微分積分の基礎計算を復習する。定積分を用いて、図形の面積を求めることができる。
2週 定積分の応用 定積分を用いて、図形の体積等を求めることができる。
3週 曲線の媒介変数表示と微分法 曲線の媒介変数表示を理解し、微分できる。接線の方程式を求めることができる
4週 曲線の媒介変数表示と積分法 媒介変数表示で表された曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる。
5週 曲線の媒介変数表示と積分法 曲線の長さを求めることができる。y=f(x)の場合の曲線の長さを求めることができる。
6週 極座標と極方程式
極方程式と積分法
極座標と直交座標の関係を理解している。
曲線を極方程式で表すことができる。
極方程式で表された図形の面積、曲線の長さを求めることができる。
7週 数値積分・広義積分 台形公式を用いて、図形の面積の近似値を求めることができる。広義積分の計算ができる。
8週 まとめ
前期中間試験
2ndQ
9週 高次導関数
関数の展開 べき級数
第n次導関数を求めることができる。
べき級数の収束半径を理解している。
10週 関数のべき級数展開
マクローリン展開
関数のべき級数展開を理解している
基本的な関数のマクローリン展開を理解している
11週 オイラーの公式
テイラー展開
オイラーの公式を理解している。
基本的な関数のテイラー展開を求めることができる。
12週 2変数関数 2変数関数の定義域やグラフを理解している。
13週 2変数関数、2変数関数の極限値 2変数関数の極限値を求めることができる。
14週 2変数関数の連続性
偏導関数と偏微分係数
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。
15週 合成関数の導関数・偏導関数 合成関数の偏微分法を利用した計算ができる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 接平面、全微分 接平面の方程式を求めることができる。
2週 陰関数の導関数を求めることができる。 陰関数の導関数を求めることができる。
3週 陰関数の微分法 陰関数の導関数を求めることができる。
4週 条件付き極値問題 基本的な条件付き極値問題を解くことができる
5週 2重積分
累次積分
2重積分の定義を理解している。
2重積分を累次積分に直して計算することができる。
6週 累次積分の計算
累次積分の計算ができる。
7週 まとめ
8週 後期中間試験
4thQ
9週 累次積分の積分順序の変更
変数変換
累次積分の、積分の順序を変更できる。
変数を変換して累次積分を計算することができる。
10週 立体の体積
広義積分への応用
2重積分を用いて、立体の体積を求めることができる。広義積分の値を求める方法を理解している。
11週 微分方程式、微分方程式の解
変数分離形
微分方程式の意味を理解している。
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。
12週 変数分離形の応用 具体的な現象に、変数分離形を応用して問題を解くことができる。
13週 1階線形微分方程式
斉次および非斉次の1階線形微分方程式の一般解
非斉次の1階線形微分方程式の一般解について理解している。
14週 1階線形微分方程式
斉次および非斉次の1階線形微方程式の解法
基本的な1階線形微分方程式を解くことができる。
15週 定数変化法
1階線形微分方程式の応用
定数変化法を用いて、1階の微分方程式を解くことができる。
放射性元素の崩壊や落下運動を解くことができる。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3前4
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3前5,前6,前7
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3前5,前6
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後5
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3前12
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3前13
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3前12
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3前14
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後1
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後4
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後5
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後6
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後10
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後13
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000