基礎材料化学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎材料化学
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 固体化学 第2版 田中 勝久 監訳 (東京化学同人)
担当教員 西野 純一

到達目標

(1) 工学的諸問題に対処する際に必要な,運動力学・電磁気学・熱力学などの物理に関する知識を講義・演習を通じて理解できること.
(2) 工学的諸問題に対処する際に必要な化学に関する基礎知識を講義・演習を通じて理解できること.
(3) 結晶構造,固体の相平衡と反応,固体のキャラクタリゼ-ションなど固体化学に関する基礎的知識の習得とその応用としての無機材料の展開を理解できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工学的諸問題に対処する際に必要な,運動力学・電磁気学・熱力学などの物理に関する知識を講義・演習を通じて理解できる. 工学的諸問題に対処する際に必要な,運動力学・電磁気学・熱力学などの物理に関する基礎知識を講義・演習を通じて理解できる. 工学的諸問題に対処する際に必要な,運動力学・電磁気学・熱力学などの物理に関する基礎知識を講義・演習を通じて理解できない.
評価項目2工学的諸問題に対処する際に必要な化学に関する基礎知識を講義・演習を通じて十分理解できる. 工学的諸問題に対処する際に必要な化学に関する基礎知識を講義・演習を通じて理解できる. 工学的諸問題に対処する際に必要な化学に関する基礎知識を講義・演習を通じて理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB1 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「情報」,「バイオ」,「新素材」が現代のハイテクノロジ-を支える3本柱であるとよくいわれる.この中の新素材を研究する学問分野が「材料科学」である.本授業では,特に,材料科学の基礎となる固体化学と無機材料の基礎を解説し,固体化学を学ぶ上で今後どのような知識が要求されているのかを知り,基礎的知識(前期量子論等)の習得とその応用としての無機材料の展開,すなわち無機材料科学の本質を理解する.
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義ならびに演習を行う.また,その理解に役立つ身近な材料の事象例や最近の材料の研究・技術開発についても紹介・解説する.予習,復習および演習問題を必ず行っておくこと.
注意点:
環境生産システム工学プログラム:JB1(○),JB3(◎)
本科(準学士課程):RB1(○),RB2(◎)
関連科目:無機化学Ⅰ(本科2年),物理化学Ⅱ(本科4年),無機化学Ⅲ(本科5年)
評価方法:定期試験(期末試験)の成績で到達目標を総合的に評価し,学年成績とする.なお,60点に達しない場合は課題の追加提出あるいは再試験を実施することもある.ただし,その場合の最終成績は,60点を上限とする.
評価基準:到達目標と科目の合否は学年成績60点以上で合格とする.
最終成績60点以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業概要,ガイダンス,シラバスの説明,
化学結合と結晶構造1(結晶構造の一般的特徴,結合による結晶の分類)
授業概要とシラバスを理解できる.
結晶構造の一般的特徴,結合による結晶の分類を理解できる.
2週 化学結合と結晶構造2(イオン結合とイオン結晶,共有結合と共有結合結晶,イオン結晶と共有結合結晶の構造) イオン結合とイオン結晶,共有結合と共有結合結晶,イオン結晶と共有結合結晶の構造を理解できる.
3週 化学結合と結晶構造3(金属結合と金属結晶,分子に基づく結晶) 金属結合と金属結晶,分子に基づく結晶を理解できる.
4週 固体状態の熱力学1(相の概念,固溶体,二成分系の状態図) 相の概念,固溶体,二成分系の状態図について理解できる.
5週 固体状態の熱力学2(格子欠陥,非晶質固体と液晶) 格子欠陥,非晶質と液晶について理解できる.
6週 固体の反応と合成1 (単結晶と多結晶,固相反応)

単結晶と多結晶,固相反応を理解できる.

7週 固体の反応と合成2 (融液からの単結晶の合成) 融液からの単結晶の合成を理解できる.
8週 後期中間学力確認週間(中間試験)
60点以上得点できる.
4thQ
9週 中間試験の解説
固体の反応と合成3(溶液からの固体の合成)
中間試験の不正解問題について理解することができる.
溶液からの固体の合成について理解できる.
10週 固体の反応と合成4(気相からの固体の合成)
量子力学の前に(光の本性)
気相からの固体の合成を理解できる.
11週 固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション
 X線回折1 (X線の発生,結晶によるX線の回折)
固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション
X線回折1(X線の発生,結晶によるX線の回折)について理解できる.
12週 固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション
 X線回折2 (消滅則,原子散乱因子と構造因子),中性子回折
固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション
(消滅則,原子散乱因子と構造因子,中性子回折)について理解できる.
13週 固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション
 電子回折,透過電子顕微鏡法・走査電子顕微鏡法
固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション(電子回折,透過電子顕微鏡法・走査電子顕微鏡法)について理解できる.
14週 固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション
 固体分光学1 (赤外分光とラマン分光,電子スピン共鳴)
固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション(赤外分光とラマン分光,電子スピン共鳴)について理解できる.
15週 固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション
 固体分光学2 (X線分光,光電子分光)
固体の構造解析とキャラクタリゼ-ション(X線分光,光電子分光,熱分析)について理解できる.
16週 試験の返却と解答・解説
期末試験の不正解問題について理解することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000