物質工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物質工学実験Ⅱ
科目番号 0087 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 5
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 5
教科書/教材 「新有機化学実験」浅田誠一他共著(技報堂出版)、「生化学実験」斉藤正行他共著(講談社サイエンティフィック)
担当教員 松井 栄樹,津田 良弘,川村 敏之,上島 晃智,松野 敏英,坂元 知里

到達目標

(1)合成化学物質や生体化学物質の機能性について理解できること。
(2)化学および生物に関する基礎知識を理解し、有機化合実験では有機化合物の安全な取扱方法、化学的・物理的性質の評価方法等の基本的な性質を実験を通して学び、さらに、ニトロ化、酸化、還元等による合成を行い、講義で得た知識の理解を深めことが出来、生物化学実験では生体成分の基本的な性質を理解すると共に生体成分の特性、酵素、核酸などを安全に扱うときの注意点を理解出来ること。
(3)グループ実験を通して問題点等をグループ内で解決する能力を身につけること。
(4)与えられた実験テーマについて、期日までに結果をレポートとして提出できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験を行い、良いレポートが書ける実験を行い、標準的なレポートが書ける実験ができないか、基礎的なレポートが書けない
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質工学実験IIとして、有機化学実験(前期)と生物化学実験(後期)を行う。有機化合実験では有機化合物の安全な取り扱い方等の基本的な性質を実験を通して学び、さらに染料等の合成を行い、生物化学実験では生体成分の特性、酵素、核酸などを安全に取り扱い、共に実験と並行して開講されている講義に具体性を持たせる。
授業の進め方・方法:
有機化学実験は教科書およびプリントを用い、授業計画に従って2~3人/グループで実験を行う。生物化学実験は教科書を元に適宜プリントなどを用意し、3人程度のグループで実験を行う。なお、シラバスの説明時には実験全体の安全教育を行うが、各実験の最初にも、必要に応じて実験上の安全に関する基礎的な知識や技術を解説する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有機化学実験,実験概要 シラバスの説明,実験の解説,安全教育,準備,炭化水素の実験が理解できる
2週 定性実験 アルデヒド・ケトンの実験が理解できる
3週 定性実験 糖の実験が理解できる
4週 定性実験 カルボン酸・エステルの実験が理解できる
5週 定性実験 アミン・ベンゼンの実験が理解できる
6週 定性実験 ベンゼン誘導体の実験が理解できる
7週 定性実験 フェノールの実験が理解できる
8週 レポート作製
2ndQ
9週 合成実験 ニトロベンゼンの合成・ アニリンの合成が理解できる
10週 合成実験 オレンジIIの合成が理解できる
11週 合成実験 酢酸エチルの合成が理解できる
12週 合成実験 シクロヘキサノンの合成が理解できる
13週 合成実験 アジピン酸の合成,TLCによる反応追跡が理解できる
14週 合成実験 植物色素のカラム精製,減圧蒸留が理解できる
15週 有機化学実験のまとめ まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 生物化学実験、実験概要 シラバスの説明、実験の解説,安全教育,アミノ酸・タンパク質の定性が理解できる
2週 アミノ酸・タンパク質 アミノ酸とタンパク質の呈色反応・アミノ酸のペーパークロマトグラフィーが理解できる
3週 アミノ酸・タンパク質 アミノ酸の比色定量(発光率の比較)が理解できる
4週 アミノ酸・タンパク質 ブラッドフォード法による定量が理解できる
5週 酵素 酵素の至適温度・至適pHと活性の関係が理解できる
6週 酵素 酵素活性測定法・基質濃度依存性が理解できる
7週 酵素 ビユレット法によるカツオ節中のタンパク定量が理解できる
8週 レポート作製
4thQ
9週 発酵 血球計算盤および濁度による酵母数が理解できる
10週 発酵 固定化酵母作製・アルコール発酵と蒸留が理解できる
11週 発酵 稲藁からの枯草菌の単離(プロテアーゼ活性測定)と納豆作製・抗生物質による阻止円が理解できる
12週 核酸・脂質 DNAの簡易抽出・卵黄からの脂質抽出が理解できる
13週 核酸・脂質 シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる脂質分離が理解できる
14週 核酸・脂質 シリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)法を用いた卵黄構成脂質の同定が理解できる
15週 生物化学実験のまとめ まとめ・レポート作成
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合07003000100
基礎的能力0200300050
専門的能力050000050
分野横断的能力0000000