概要:
化学の諸問題を検討する場合、化学分析の結果から判断を行うことも多く、分析化学は技術者にとって必須の知識である。溶液内イオン平衡の考え方に基づき、各化学種の挙動を定量的に記述する方法、および反応を予測する方法を理解させる。さらに、実際の化学分析への応用についても修得させる。本授業では、昨年度の分析化学Ⅰの続きである酸化還元平衡、沈殿平衡について講義および演習を行う。
授業の進め方・方法:
教科書と配布プリントを中心として行う。演習問題により分析化学の計算および応用力を養う。また、課題レポートを課す。
注意点:
本科(準学士課程)RB2(◎)
関連科目:化学(本科1,2年)、物質工学実験Ⅰ(本科2年)、機器分析(本科4年)
評価方法:定期試験の成績7割、課題レポート(授業外学修)の内容2割、授業態度1割で評価する。
上記の評価で合格点に満たないときは、状況に応じて追加課題や試験等で加点を行う場合がある。
評価基準:学年成績60点以上であること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | |
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 4 | |
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 4 | |
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。 | 4 | |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 4 | |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 4 | |
錯体の生成について説明できる。 | 4 | |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 4 | |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 4 | |
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。 | 4 | |
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。 | 4 | |
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。 | 4 | |
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。 | 4 | |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 4 | |
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 4 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 4 | |
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。 | 4 | |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 4 | |