科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 国語
科目番号 0120 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 三省堂『精選 現代文B』
担当教員 伊勢 光

到達目標

(1) 日本語と、それによって生み出される日本文化に関心をもち、またそれらを理解すること。
(2) 各種文章の表現意図・方法を的確に把握しつつ読解・鑑賞し、それを自分の表現にいかし、自らの物事の見方・とらえ方を、文章にまとめられること。
(3) 特に日本近現代文学について理解を深め、中島敦、村上春樹、夏目漱石といった優れた小説家の問題意識を知ること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
日本語、日本文化への歓心・理解日本語と日本文化に強い関心を持ち、それらについて理解して、自分の意見を持つことができる。日本語と日本文化にある程度の関心を持ち、理解することができる。日本語、日本文化について、理解できていない。
文章への理解文章の表現意図・方法を的確に読解、鑑賞し、わかりやすい文章によって独自の意見にまとめることができる。文章の表現意図・方法を読解し、それに関する自らの意見を文章にまとめることができる。文章の表現意図・方法がわからず、自分の意見をまとめることができない。
日本近代文学への理解日本近代文学について深く理解し、優れた文学者たちの問題意識を説明、論評することが出来る。日本近代文学について理解し、優れた文学者たちの問題意識を説明できる。日本近代文学について理解できず、優れた文学者たちの問題意識を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RC2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 文章を正しく読み取った上で、適宜質疑応答を交える。各単元の終わりには読み取ったことを踏まえ、自らの考えを述べるレポートを課す。定期テストと課題レポートの両面から理解を確認することで、「読み」と「書き」の両面の力を養成する。
授業の進め方・方法:
 日本語の説明(論理)的文章を読み解く能力と表現する能力とを,関わり合いながら習得させる.また、ものづくりの活動に直接必要なプレゼンテーションの基礎力や倫理意識を,日本語という観点から考えさせるとともに,日本語そのものにも関心をもたせ,その認識を深める.
注意点:
 レポートの配分が大きい。必ず期日までに決められた書式で提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
1年間の流れを知る。
2週 近代小説に親しむ(1) 中島敦について理解を深める。
3週 近代小説に親しむ(2) 内容を正しく音読する。
4週 近代小説に親しむ(3) 話のあらすじをつかむ。
5週 近代小説に親しむ(4) 李徴に足らないものを理解する。
6週 評論を読む(1) 正しく音読し、漢字を正しく読み書きする。
7週 評論を読む(2) 「ミロのヴィーナス」における語句の意味を把握する。
8週 評論を読む(3) 筆者の文体の特長について理解する。
2ndQ
9週 中間試験の解説 間違っているところを復習し、確認する。
10週 評論を読む(4)
「ないからこそ美しい」という理屈を理解する。
11週 評論を読む(5) 筆者の論旨を正しくつかむ。
12週 現代小説に親しむ(1) 村上春樹について知る。
13週 現代小説に親しむ(2) 正しく音読し、あらすじを理解する。
14週 現代小説に親しむ(3) 登場人物について、その置かれた状況を把握する。
15週 現代小説に親しむ(4) 何についてどのように書かれた小説なのか、理解し、鑑賞する。
16週
後期
3rdQ
1週 評論を読む 二(1) 正しく音読し、漢字の読み書きを学ぶ、
2週 評論を読む(2) 「時効」の原理について知る。
3週 評論を読む(3) なぜ「しなくてはいけない」のか学ぶ。
4週 評論を読む(4) 民主主義と近代社会の関係について説明できる。
5週 評論を読む(5) 前近代と近代のもっとも大きな違いとはなにか、説明できる。
6週 評論を読む(6) 「である」社会とは何か、筆者の論旨をつかむ。
7週 評論を読む(7) 学問や芸術と政治との違いを、筆者の論旨に従って把握する。
8週 評論を読む(8) これまでの学習を正しく復習し、表現する。
4thQ
9週 中間試験解説 間違いを知り、正しい筆者の論旨を復習する。
10週 近代小説に親しむ 二(1) 夏目漱石について知る。
11週 近代小説に親しむ(2) 登場人物について把握する。
12週 近代小説に親しむ(3) あらすじを理解する。
13週 近代小説に親しむ(4) Kと「私」のすれ違い、心情の違いを味わう。
14週 近代小説に親しむ(5) 「私」の行動について、正しく理解する。
15週 近代小説に親しむ(6) Kの自殺の理由を説明する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験提出物相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力50500000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000