生物工学実験 I

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 生物工学実験 I
科目番号 0123 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 プリント,http://bigjohn.ce.fukui-nct.ac.jp/butsuka/Index.html
担当教員 西野 純一,佐々 和洋,後反 克典

到達目標

学生が実験の目的,理論,方法論を正しく理解した上で実験を行い,得られた結果に対する客観的考察ができるよう指導し,さらに口頭による発表能力の育成を目標とする.
また,物理化学実験では化学薬品及び実験器具の安全な取扱方法,そして,化学工学実験では化学工学に関する実験装置を安全に扱うための注意点を理解させることを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物理化学実験をよく理解できる物理化学実験を理解できる物理化学実験をよく理解できない
評価項目2化学工学実験をよく理解できる化学工学実験を理解できる化学工学実験をよく理解できない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

JABEE JB3 説明 閉じる
JABEE JC4 説明 閉じる
JABEE JC5 説明 閉じる
JABEE JD4 説明 閉じる
JABEE JE1 説明 閉じる
JABEE JE2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期に物理化学実験を,後期に化学工学実験を設定して各実験項目ごとにローテーションおよび選択方式で実験実習を行う.選択した実験項目ごとに,①事前学習と実験企画,②実験,③整理・考察,④レポートという一連の指導を行う.物理化学実験では,指定した実験について充分な検討期間をあて,さらにディベート,プレゼンテーション教育を実施する.
 なお,シラバスの説明時には実験全体の安全教育を行うが,各実験の最初にも,必要に応じて実験上の安全に関する基礎的な知識や技術を解説する.
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目「C」です。
前期に物理化学実験を,後期に化学工学実験を設定して各実験項目ごとにローテーションおよび選択方式で実験実習を行う.選択した実験項目ごとに,①事前学習と実験企画,②実験,③整理・考察,④レポートという一連の指導を行う.物理化学実験では,指定した実験について充分な検討期間をあて,さらにディベート,プレゼンテーション教育を実施する.
 なお,シラバスの説明時には実験全体の安全教育を行うが,各実験の最初にも,必要に応じて実験上の安全に関する基礎的な知識や技術を解説する.
注意点:
環境生産システムプログラム:JB3(○),JD4(○),JC4(○),JC5(○),JE1(◎),JE2(○)
関連科目:物理化学Ⅰ(本科3年),物理化学Ⅱ(本科4年),化学工学Ⅰ(本科3年),化学工学Ⅱ(本科4年)
評価方法:
前期評価方法:ディベート点 10%,プレゼンテーション点 10%,実験レポート点 40%,実験事前学習点 8%,実験技能点 8%, 実験企画準備点 8%,実験記録点 8%,実験貢献度点 8% とする. (実験開始までに実験事前学習(必要であればSDS)および実験企画書のチェックを受け,かつ,それらのPDFをe-mailで指定期間中に提出しない場合,実験事前学習点および実験企画準備点について1テーマにつき1点の減点をそれぞれ行う.実験修了後直ちにに実験ノートのチエックを受けなかった場合,実験記録点について1テーマにつき1点の減点を行う.メガネ不着用等の実験にふさわしくない状態については,その都度,実験企画準備点について1点の減点を行う. 実験器具の破損や著しい誤差をもつ実験を行った場合,実験技能点について1テーマにつき1点の減点を行う.実験に著しく貢献していないと認められた場合,実験貢献度点について1テーマにつき1点の減点を行う.提出期限にレポートを提出できない場合には,1日遅れるごとに1点の減点を行う)
後期評価方法:レポート点 60%,プレゼンテーション点 20%,平常点 20%とする.
前期と後期を平均して学年成績とする.
なお,全てのレポートが提出されていない場合,学年成績が60点以上でも最終成績を59点とする.
評価基準:学年成績60点以上(ただし,レポート未提出者を除く)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明, 安全教育、実験の全体を通しての概略説明, 化学における測定と単位および数値の取り扱い シラバスの説明, 安全教育、実験の全体を通しての概略説明, 化学における測定と単位および数値の取り扱いを理解できる.
2週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
3週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
4週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のディベート ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験に関してディベートができる.
5週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
6週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のプレゼンテーション発表 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験のプレゼンテーションができる.
7週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
8週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
2ndQ
9週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
10週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
11週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
12週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
13週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
14週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験を行い実験ノートおよびレポートを作成できる.
15週 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のプレゼンテーション発表 ① 熱測定(中和熱),② 分子量の測定(凝固点降下法) ③ 溶解度・溶解熱または分配率,④ 物性測定(粘度・密度・屈折率),⑤ 電気化学の測定(分解電圧),⑥ 反応速度の測定(一次反応)のグループ実験のわかりやすいプレゼンテーションができる.
16週
後期
3rdQ
1週 化学工学実験について
2週 実験 充填層と流動層の実験を行い,レポート作成できる
3週 実験・レポート 充填層と流動層の実験を行い,レポート作成できる
4週 プレゼンテーション プレゼンテーションができる
5週 実験 熱交換器の実験を行い,レポート作成できる
6週 実験・レポート 熱交換器の実験を行い,レポート作成できる
7週 実験 乱流速度分布の実験を行い,レポート作成できる
8週 実験・レポート 乱流速度分布の実験を行い,レポート作成できる
4thQ
9週 実験 熱伝導率の実験を行い,レポート作成できる
10週 実験・レポート 熱伝導率の実験を行い,レポート作成できる
11週 プレゼンテーション準備 PBL課題のプレゼンテーションができる
12週 プレゼンテーション準備 PBL課題のプレゼンテーションができる
13週 プレゼンテーション準備 PBL課題のプレゼンテーションができる
14週 プレゼンテーション準備 PBL課題のプレゼンテーションができる
15週 プレゼンテーション PBL課題のプレゼンテーションができる
16週 レポート レポート提出ができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】物理化学実験温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。4前1
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。4
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。4
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。4
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。4
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。4
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。4
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。4
化学工学実験流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。4後5,後7,後9
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。4
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。4

評価割合

試験発表相互評価平常点ポートフォリオディベート実験記録実験事前学習実験レポート実験技能実験企画準備実験貢献度合計
総合評価割合015010054450444100
物理化学実験050005442044450
化学工学実験01001000003000050
分野横断的能力0000000000000