機能材料化学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機能材料化学
科目番号 0173 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 吉田泰彦、萩原時彦ら 著「高分子材料化学」三共出版/宮下徳治 著 「コンパクト高分子化学」三共出版、井之上祥平 著 「高分子材料の化学」 丸善、「分子認識化学」築部 浩編著(三共出版)
担当教員 津田 良弘

到達目標

(1) 環境保全に対する天然高分子や生分解性プラスチックの役割が理解できること。 (2) 省エネルギー・省資源に対して分離機能材料の役割が理解できること。 (3) 高分子材料のリサイクルに関する工学的意義を理解できること。 (4) 分子認識の駆動力を理解し、人工酵素開発に応用できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(1) 環境保全に対する天然高分子や生分解性プラスチックの役割が理解でき、説明ができる。 (1) 環境保全に対する天然高分子や生分解性プラスチックの役割が理解できる。 (1) 環境保全に対する天然高分子や生分解性プラスチックの役割が理解できない。
評価項目2(2) 省エネルギー・省資源に対して分離機能材料の役割が理解でき、説明ができる。(2) 省エネルギー・省資源に対して分離機能材料の役割が理解できる。 (2) 省エネルギー・省資源に対して分離機能材料の役割が理解できない。
評価項目3(3) 高分子材料のリサイクルに関する工学的意義を理解でき、説明ができる。。(3) 高分子材料のリサイクルに関する工学的意義を理解できる。(3) 高分子材料のリサイクルに関する工学的意義を理解できない。
(4) 分子認識の駆動力を理解し、人工酵素開発に応用でき、説明ができる。(4) 分子認識の駆動力を理解し、人工酵素開発に応用できる。(4) 分子認識の駆動力を理解し、人工酵素開発に応用できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高分子材料は、金属材料・セラミックス材料と共に社会・生活を支えている。生命体においても、タンパク質・セルロース・デンプンなど天然高分子としてなくてはならないものである。講義では特に、環境に優しい高分子材料について講義し、構造と機能性の関係などを理解できるようにする。また、未来志向型化学としての分子認識化学の可能性を主に有機化学的分野から講義する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を進める。省エネルギー・省資源、環境を考えた生分解性高分子とリサイクルなど、環境に優しい高分子材料について理解する。分子認識化学では最終的な目標を分子の認識に置くのではなく、それから次の機能について分子認識系の特徴・応用例を解説する。
注意点:
低学年の有機化学及び有機材料化学を基礎とすることから復習しながら学習すること。【評価方法と評価基準】中間試験と期末試験で7割、プレゼンテーション3割で評価し、60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明, 省エネルギー・省資源を実現する分離機能材料 省エネルギー・省資源を実現する分離機能材料について説明できること。
2週 樹脂による分離 樹脂による分離について説明できること。
3週 膜による分離 膜による分離について説明できること。
4週 天然高分子・生体高分子 天然高分子・生体高分子について説明できること。
5週 タンパク質・糖類 タンパク質・糖類について説明できること。
6週 生分解性プラスチック 生分解性プラスチックについて説明できること。
7週 高分子材料のリサイクル 高分子材料のリサイクルについて説明できること。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験の返却と解説、プレゼンテーション用調査 環境にやさしい材料に関するプレゼンテーション用調査が出来ること。
10週 プレゼンテーション 環境にやさしい材料に関するプレゼンテーションが出来ること。
11週 生体膜やタンパク質での分子認識 生体膜やタンパク質での分子認識に関し説明できること。
12週 多様なホストゲスト系、分子認識に関わる力 多様なホストゲスト系、分子認識に関わる力が説明できること。
13週 協同効果、エンタルピー・エントロピー補償則 協同効果、エンタルピー・エントロピー補償則が説明できること。
14週 有機ホスト分子、多重認識、人工酵素 有機ホスト分子、多重認識、人工酵素が説明できること。
15週 学習のまとめ 後期の学習内容がまとめられること。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4
高分子化合物がどのようなものか説明できる。4
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4
高分子の熱的性質を説明できる。4
重合反応について説明できる。4
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。4
無機化学配位結合の形成について説明できる。4
水素結合について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000