数学特講

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数学特講
科目番号 0186 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 相場 大佑

到達目標

数理科学の手法としての数学的な扱いについて理解を進めること。
確率論の基礎と、1階常微分方程式について理解すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1技術を支える数学について知り、応用できる技術を支える数学について知っている技術を支える数学について知らない
評価項目2確率論の基本的な問題とベイズの定理を用いた応用問題を解くことができる。1階の常微分方程式の基本的な問題と応用問題を解くことができる。確率論の基本的な問題とベイズの定理を用いた基本問題を解くことができる。1階の常微分方程式の基本的な問題を解くことができる。確率論の基本的な問題とベイズの定理を用いた基本問題を解くことができない。1階の常微分方程式の基本的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前半は、科学技術を支える数学についての講義を行い、その数学的な基礎を学習する。これは、長岡技術科学大学アドバンストコース協働科目Ⅰ「技術を支える数学」の一部となっている。
後半は、微分方程式の平衡点の安定性について講義する。
授業の進め方・方法:
前半は、講義と質疑応答の形式で進めていく。毎回、感想や課題を課す。
後半の授業は、プリント等を用いた講義と演習を行う。
注意点:
100点満点で評価する。(前半と後半の合計)
第1週から第7週を前半とし、毎回の課題や感想の提出状況と内容から60点を満点とする。
第8週以降を後半とし、毎回の課題の提出状況と内容から40点を満点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、技術を支える数学
数学的解析による待ち行列特性評価
技術を支えている数学について知る。
2週 自然現象の数値計算を発散させずに安定に解くためには!? 技術を支えている数学について知る。
3週 情報を探索するための数学的アプローチ 技術を支えている数学について知る。
4週 方程式で地震の揺れが抑えられる? 技術を支えている数学について知る。
5週 物体の力と変形の関係を数式で表そう! 技術を支えている数学について知る。
6週 数学と気象 技術を支えている数学について知る。
7週 なぜ低気圧は小さくて強いのか 技術を支えている数学について知る
8週 前期のまとめ 前期の振り返り
4thQ
9週 確率論の復習1 場合の数と組み合わせを理解し、簡単な確率を計算することができる。
10週 確率論の復習2 組み合わせと反復試行を理解して、簡単な計算問題を解くことができる。
11週 確率論の復習3 条件付き確率を理解して、簡単な計算問題を解くことができる。
12週 ベイズの定理1 条件付き確率とベイズの定理を理解している。
13週 ベイズの定理2 ベイズの定理を応用して、具体的な問題を解くことができる。
14週 常微分方程式の復習 1階の常微分方程式を解くことができる。
15週 常微分方程式の応用 1階の常微分方程式の応用問題を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

前半の課題後半の課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000