環境衛生工学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和08年度 (2026年度)
授業科目 環境衛生工学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「環境衛生工学」(環境・都市システム系 教科書シリーズ17),コロナ社,奥村充司・大久保孝樹
「シビルエンジニアリングの第一歩」環境・都市システム系教科書シリーズ〈1〉,コロナ社,澤孝平・嵯峨晃他      
担当教員 奥村 充司

到達目標

(1) 浄水場や下水処理場の計画・設計において、環境負荷の低減や快適性さらに経済性などを考慮できること。上水道施設および下水道施設の役割を理解し、これらを水循環のシステムとして認識できること。
(2) 浄水処理や下水処理の物理、化学、生物学的なメカニズムに関する基礎知識を理解し、地域における環境施設の役割を十分理解し、計画、設計に生かすことができること。
(3) 大気汚染の健康影響について学び、その発生メカニズムと対策について理解し、施設建設における配慮事項を検討できること。
(4) 騒音の物理的、心理的特性を学び、騒音発生のメカニズムと抑制対策について理解できること。                    
(5) この講義を通じて、技術士一次試験(上下水道部門)あるいは公害防止管理者試験(水質・大気・騒音)の受験に取り組めること。                          

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1①人の健康と公衆衛生について理解し、環境基準について正しく理解できていること。②環境基準について理解できていること。③環境基準について理解できていないこと。
評価項目2①地球の水循環システムの中で人間生活と上下水道施設の関わりについて説明でき、設計に反映できること。②上下水道施設の基本的な施設について設計計算ができること。③上下水道施設の基本的な施設について設計計算ができないこと。
評価項目3①大気汚染物質の人への影響について理解でき、その対策について説明できること。②大気汚染のメカニズムや対策について理解できていること。③大気汚染のメカニズムや対策について理解できていないこと。
評価項目4①騒音に関する物理的、心理的側面について理解し、その対策について騒音レベル評価ができること。②騒音レベルの計算ができること。③騒音レベルの計算ができないこと。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
環境施設の役割は、本来の物質循環が滞ることによって引き起こされる健康被害、生活環境の悪化を物理・化学的、生物学的処理により効率よく改善する事である。環境悪化の原因物質の特性やそれらによる人体影響について学習し、その処理のメカニズムを学習し、環境改善のための効率的な処理施設の計画・設計の基礎について工学的にアプローチする。                     
授業の進め方・方法:
授業は講義にグループワークや発表などを導入したアクティブラーニング形式で進める。また、上下水道・廃棄物処理施設を中心に、環境施設の必要性や工学的基礎知識について演習を通して理解を深める。また、種々の環境問題をテーマにしたビデオ教材もより利用する場合がある。
注意点:
環境に関する科目であるので、科学(物理、化学、生物)基礎および数学、社会に関する科目の基礎をしっかり復習する。
評価方法は期末試験40%、発表30%、ポートフォリオ30%とし、成績評価で60点以上を合格とする。
なお、講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明・概論

本授業のシラバスおよび概論を理解している。
2週 保全目標としての環境基準 文明社会と河川の利用について理解している。環境と人の健康との関わりを理解している。過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)を理解している。
3週 水道の目的と種類・水量と水質 水の循環、雨が降る仕組み、日本の降雨特性について理解している。
4週 水源と取水・導水・送水施設 近年の渇水状況と降水の変化について理解している。日本および世界の水資源の現況について理解している。
5週 水道計画 水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。
6週 浄水施設(1) 浄水の単位操作(凝集・沈澱凝集等)を理解している。
7週 浄水施設(2) 浄水の単位操作(濾過・殺菌等)を理解している。高度処理を理解している。
8週 配水施設 浄水の単位操作(濾過・殺菌等)を理解している。高度処理を理解している。
2ndQ
9週 管路施設・ポンプ場施設 水道施設(取水・導水・浄水・送水・配水・給水等)を理解している。
10週 下水道の種類と目的・下水道計画(1)    下水道の役割と現状、汚水処理の種類を理解している。
11週 下水道の種類と目的・下水道計画(2)    下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。
12週 下水処理施設(1) 生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を理解している。
13週 下水処理施設(2) 下水処理施設の設計を理解でき、かつ計算できる。
14週 下水汚泥からのバイオマスエネルギー/下水道の維持管理・下水道と市民 汚泥処理・処分を理解している。
15週 前期学習のまとめ ポートフォリオを整理して理解の程度を確認する。
16週 試験の返却と解説 試験結果を通じて理解の程度を確認する。
後期
3rdQ
1週 物質循環と大気汚染・空気の組成と汚染物質・大気環境の保全対策 大気汚染の現状と発生源を理解している。大気汚染の現状と発生源を理解している。大気汚染による人体・動植物への影響を理解している。
2週 大気汚染物質の発生とその影響・その他の大気汚染・空気環境問題 大気汚染の現状と発生源を理解している。大気汚染の現状と発生源を説明できる。
3週 大気中におけるばい煙の拡散・大気汚染の制御 大気汚染物質の濃度予測を理解している。大気汚染物質の除去方法を理解している。大気汚染の防止対策(施策、法規等)を理解している。
4週 音の発生と伝播 音の基礎(音波、音圧、波長など)を説明できる。騒音による人体への影響を理解している。騒音の発生源と現状を説明できる。音の尺度と騒音の評価を説明できる。
5週 騒音の減衰と防止技術 騒音の測定方法と計算方法を理解し、測定値から騒音評価ができる。騒音の測定方法と計算方法を理解し、測定値から騒音評価ができる。
6週 騒音の現状と環境基準 施策、法規などによる騒音の防止対策を理解している。
7週 環境騒音の評価と予測および対策 騒音の測定方法と計算方法を理解し、測定値から騒音評価ができる。
8週 廃棄物の現状 廃棄物の発生源と現状について説明できる。
4thQ
9週 廃棄物の処理・処分(1) 廃棄物の収集・処理・処分について説明できる。
10週 廃棄物の処理・処分(2) 廃棄物の収集・処理・処分について説明できる。
11週 廃棄物の減量化とリサイクル 廃棄物の減量化資源化について説明できる。
12週 廃棄物対策(法制度) 廃棄物対策(施策・法規等)について説明できる。
13週 地盤汚染 土壌汚染の現状を説明できる。
14週 人の健康と環境基準 環境基準値の設定と人の健康との関係を説明できる。
15週 後期学習のまとめ ポートフォリオを整理して理解の程度を確認する。
16週 試験の返却と解説 試験結果を通じて理解の程度を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

期末試験発表ポートフォリオ合計
総合評価割合403030100
基礎的能力20101040
専門的能力20101040
分野横断的能力0101020