解析Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 解析Ⅱ
科目番号 0037 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 高専テキストシリーズ 「微分積分1」「微分積分2」(森北出版)
高専テキストシリーズ 「問題集・微分積分1」「問題集・微分積分2」 (森北出版)
「ドリルと演習シリーズ 微分積分」(電気書院)
担当教員 長水 壽寛

到達目標

専門教育に必要な基礎知識としての数学を習得するために、以下の点を目標とする。
(1)1変数および2変数の微積分の基本的な計算ができる。
(2)微積分の応用問題を解くことができる。
(3)1階および2階の微分方程式が解ける。
(4)数列と級数の基本的な問題が解ける。
モデルコアカリキュラムに含まれる到達目標を含む。対応は数学科HPを参照。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11変数および2変数の微積分に関する応用問題を解くことができる。1変数および2変数の微積分に関する基本的な問題を解くことができる。1変数および2変数の微積分に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目21階および2階微分方程式の応用問題を解くことができる。1階および2階微分方程式を解くことができる。1階および2階微分方程式を解くことができない。
評価項目3関数の展開の応用問題を解くことができる。関数の展開の基本的な問題を解くことができる。関数の展開の基本的な問題が解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
解析Ⅰの内容を踏まえて、数列・級数の基本、1変数関数の微積分の応用および2変数関数の微積分について学習する。
授業の進め方・方法:
授業は予習を前提とし、演習と問題解決を中心に行う。
基本的な数学的な考え方の理解と計算技法の習得を目指す。
注意点:
100点満点で評価する。前期成績と後期成績の平均点で、60点以上を合格とする。
前期・後期成績は課題点を100点満点で評価する。
中間・期末試験は行わない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 速度・加速度
三角関数の積分
数直線上を動く点の速度・加速度が求められる。
sin^n x, cos^n x の積分が求められる。
2週 1階微分方程式 微分方程式とその解、について理解している。
勾配の場について理解している。
3週 変数分離形 変数分離形の微分方程式を解くことができる。
4週 1階線形微分方程式(1) 斉次1階線形棒定式の一般解を求めることができる。
5週 1階線形微分方程式(2) 非斉次1階線形微分方程式の一般解を求めることができる。
6週 1階線形微分方程式(3) 1階線形微分方程式の応用の問題を解くことができる。
7週 2階線形微分方程式(1) 2階線形微分方程式の解の分類について理解している。
8週 2階線形微分方程式(2) 定数係数2階線形微分方程式の一般解を求めることができる。
2ndQ
9週 2階線形微分方程式(3) 定数係数非斉次2階線形微分方程式を解くことができる。
10週 2階線形微分方程式(4) 定数係数2階線形微分方程式の応用問題を解くことができる。
11週 関数の展開(1) 高次導関数を求めることができる。
べき級数について理解している。
12週 関数の展開(2) べき級数の収束半径について理解している。
べき級数の項別微分、項別積分を用いて関数の展開を求めることができる。
13週 テイラー展開(1) テイラーの定理を理解している。
14週 テイラー展開(2) 与えられた関数のテイラー展開を求めることができる。
15週 マクローリン展開 マクローリン展開を用いて、近似値を求めることができる。
16週
後期
3rdQ
1週 曲線の媒介変数表示
媒介変数表示と微分法
曲線の媒介変数表示について理解している。
媒介変数表示された曲線の接線ベクトルを求めることができる。
2週 媒介変数表示と積分法 媒介変数表示された曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる。
媒介変数表示された曲線の長さを求めることができる。
3週 極座標と極方程式 直交座標と極座標の関係を理解している。
極方程式で表示された曲線について理解している。
4週 極方程式と積分法 極方程式で表示された曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる。
極方程式で表示された曲線の長さを求めることができる。
5週 不定形の極限 不定形の極限について理解している。
ロピタルの定理を用いて、不定形の極限値を求めることができる。
6週 広義積分 広義積分を求めることができる。
7週 2変数関数 2変数関数のグラフについて理解している。
2変数関数の極限値、連続性について理解している。
8週 偏導関数 偏微分係数と偏導関数の定義を理解している。
偏微分係数と偏導関数および2次偏導関数を計算することができる。
4thQ
9週 合成関数の偏導関数 合成関数の導関数および偏導関数が計算できる。
接平面について理解している。
10週 全微分と近似
2変数関数の極値
全微分と全微分による近似について理解している。
11週 極値の判定法
陰関数の微分法
2変数関数の極値を求めることができる。
陰関数の微分法が計算できる。
12週 条件付き極値
2重積分
条件付き極値問題を解くことができる。
2重積分の定義を理解している。
13週 累次積分
変数変換(1)
累次積分を用いて、2重積分の計算ができる。
線形変換を用いて、2重積分の計算ができる。
14週 変数変換(2)
2重積分の応用(1)
極座標への変換を用いて、2重積分の計算ができる。
2重積分を用いて、立体の体積を求めることができる。
15週 2重積分の応用(2) 2重積分を用いた広義積分の計算ができる。
2重積分を用いて、図形の重心を求めることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3後13
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3後1
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後4
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後7
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後9
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後8
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後10,後11
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後13
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後14
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後14
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3前1,前2,前3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3前3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3前13
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3前14
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3前15

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
基礎的能力100100
専門的能力00
分野横断的能力00